梅原猛さんと幽玄の美の説明

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目の前で起きているのを見て、人が驚く、感動する、怒る、悲しむ…。自分もまた同じような感情が動いている。そう思いつつも、モノによってはその人と私が受けるものは違うかもしれない。ときどきそう思う。 なぜそこまで悲しい、なぜそこまで怒る、なぜそこまで喜ぶ…という感じをもったことはないだろうか? また、嬉しくないの? これを見て平気? と言われたことはないだろうか。 そういう経験があるなら、人により目の前で起きていることも受けとめる感情も違う可能性があると考えてもいい。 それを確認するには感情(emotion)を言葉にしなくてはならない。やっかいなことになる。そんなことが可能なのか。私は可能だと思うのだが、説明されたものによる感動はまた別モノと考えていい。 梅原猛さんが亡くなった、93歳。梅原さんは、日本人の美学を構成する幽玄の美、幽玄体を事象と時間の関係において論理的に説明した。感情・感覚においてとらえようとする向きにはおもしろくはないだろうが、私は論理として納得できる説明をしたことに感動した。もちろん幽玄の美を別の形で説明できるかもしれない。それを事前に否定するつもりはないが…。 梅原さんには多くの著作がある。幽玄体の説明はついでの作業であったかもしれない。私はそれでもいくつかの分野の著作を数冊は読んでいる。その日本文化論は奥深いものがあり、学ぶところは多い。政治的な意見は違うとは思うが、信頼できる。 心から冥福を祈りたいと思う。

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