日本に入る新在住者には日本語を学ぶ機会が必要

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私の友人にモザンビクのA.Panguene(パンゲーネ)さんがいます。友人というには気が引ける“大物”ですが、彼が私を“friend”と紹介し迎えてくれたので、友人とします。ゲリラ戦で独立戦争に参加した彼を私は戦士(comrade)と呼びます。
モザンビクの多くは人口密度の低い農業が主産業の地域です。それぞれの集落の間に頻繁な交流はなく、隣村はもちろん少し離れた村の住民と話すことは難しいです。警戒感が互いに強いのではなく言葉が伝わらないのです。広義のバントゥ語ではありますが、両方の村の言葉がわかる通訳を必要とすることも多いといいます。
独立後のモザンビク政府はポルトガル語を共通語にしようとしていますが、困難はあります。読み書きができない人も多数います。何よりも食べていくための生活が優先します。モザンビクの国籍を持つ人は2000万人を超えますが、統一民族は成立していないでしょう。
民族(nation)として結びつく前の状態を部族(tribe)と言います。この分類はヨーロッパの分類で別のカテゴリが必要との意見もありますが、省きます。
民族が成立するには言語の統一が重要ですが、ことばが通じるだけでは不十分です。言語の統一の前に商品等の流通による経済的生活圏がある程度できていなくてはなりません。これは日本では問題になりません。しかし、共通語としての日本語の普及は課題満載です。
アイヌの人たちは相当部分が日本人に同化しましたが、独自文化を保つ人もいます。在日朝鮮・韓国人の全体が日本人に同化しているとはいえません。独自の文化、独自の生活習慣、独自の美学や嗜好も関係します。民族の記憶というのもあると思います。
いまアジア系を中心に多くの人が日本に入っています。迎えるネイティブ日本人としては、この土地にやってきた新参加者・新在住者を上手く受け入れなくてはなりません。いろいろ問題はありましたが、アイヌの人たちを尊重し始めました(アイヌ民族を先住民族と認定)。在日朝鮮・韓国人をギクシャクしながらも受け入れてきました。このたび新在住者を迎えるにおいては過去の支配的なやり方ではなく、友好的で親しい関係で処したいものです。
新在住者の生活条件をよくすることが前提ですが、長期的にみて大事なのは共通語としての日本語です。日本語を学ぶ機会を重視してほしいと願います。

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