YouTubeで「不登校情報センター」を話しました

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9月の中ごろに江戸川区議の滝沢泰子さんからFacebookにメッセージがありました。見ると江戸川区がひきこもり対応として居場所をひらき、そこに駄菓子屋をおくというものでした。斎藤区長が東京MXテレビでそれを公表しています。

滝沢さんのFacebookに返事をしました。不登校情報センターでは書店を開いたこともあるし、喫茶店もありました。さらに思いついて、ポスティングやDMの発送作業をしたことを伝えました。

私の意図はひきこもり経験者の集まる居場所には、集まって話すだけではなく、作業や業務的なことがあるのが望ましいという主旨です。だから駄菓子屋のよしあしがどうではなく、それがどう変化するのかが大事であり、当事者の発想を生かせれば、駄菓子屋にとらわれなくもいい、反対しなくてもいいのです。それで「駄菓子屋のこれからに注目している」と返事をしました。*駄菓子屋は予定の場所の建築条件が適合しないとわかり、一時中止になっています。

このやり取りを滝沢さんの知人、太田政克さんが関心を持ったようです。太田さんは動画チャンネルを運営しており、私の取り組みを取材したい申し出がありました。これには一瞬迷いました。いい機会とは思うのですが、不登校情報センターの居場所=ひきこもり当事者の集まりは20年以上の長い経過があります。それを1回の取材でうまく話せるか迷ったのです。しかし、居場所を当事者が表現をできる場、表現を引き出す場にしようとした試みに絞っていくなら、細かな経過は話せなくてもよいと考えました。

それで太田さんに取材OKの返事をしました。その一方で、20年余にわたる不登校情報センターの居場所を具体的に振り返り、資料を交えて文書化することにしました。20年余の長い経過をまとめるのは難しいものです。やむなく居場所の内容がつくられ、内容の詰まっている第一高等学院旧校舎の時代(新小岩)の4年間を中心にまとめることにしました。この仮文書は9月末にはほぼできました。

*第1回https://www.youtube.com/watch?v=neICilmf5z8 

太田さんの動画撮影は10月10日です。情報センターの狭い事務所で太田さんと私の2人が話す時間になりました。

東京・江戸川区の引きこもりが逃げ場所にしている不登校情報センターとは?

その2 – YouTube

私は、ひきこもり当事者からどのような表現を引き出すのか、その表現の場をどうつくってきたのか、そのスタンスをいくつかの事例を挙げて答えていったつもりです。それは動画が公開されていますので見てもらえばわかるでしょう。質問と答えの微妙なズレや細かな点の違いは見逃してください。そういうものがあるので文書を読み交わす意見交換とは違う臨場感になるのです。

この話がある程度進み中心点に進めようとしたあたりで、太田さんから「それは戸塚ヨットスクール型の上からの押しつけ的な教育方法とは反対側のモノになる」という感想が出されました。それを聞いた私は、思いがけない感想を聞いた気分でしたが、「ああ、そういうことだったのか」とすぐに納得もしました。私はあまり意識してはいなかったのですが、取り組み方法のスタンスは、確かに教育、とくに学校教育における詰込み型とは違うと理解してもらっていいからです(モノを暗記する必要性を全部否定しているのではありません)。

私はこれまでの居場所の運営を、系統的に理解することができずに来ており、「出たとこ勝負」「その場その場での対応」としてみてきたところがあります。しかし、各人の状態から生まれる意思表示を生かす方法を中心にするスタンスでは一貫していたわけです。当事者各自からの意思表示・表現をどう引き出すのか意識して取り組んできたのです。太田さんから、それは戸塚ヨットスクール型とは反対の方法になると指摘されたわけです。このあたりの話は動画の第3部になります。

不登校情報センターは設立27年になります。居場所の内容も時期により変わります。数回の事務所移転があり、集まってくる人の人数はかなり違うし、年齢層も徐々に高くなっています。居場所の状況は大きく変わってきました。全国各地のひきこもりへの対応を見てもこの点は同じです。社会的な環境、当事者の状況、自治体の取り組み方などを見ると20年前とは隔世の感がします。いずれこれらの動きは大きな潮流として広がるでしょう。というよりも多くの自治体の対応は十分とは言えないにしても、当事者の声を何らかの形で反映しながら、吸収しながら取り組んでいる状態になっています。

私が今できそうなことは、これまでに関わった人たちに改めて呼びかけ、現在に求められることに取り組むことです。27年間の不登校情報センターの取り組みをまとめる形で、彼ら彼女らとの関係・結びつきを、この時点で再生させようと考えています。40代・50代になった(元)ひきこもり経験者が、現在どういう問題に直面しているのか。このところ私につながる人たちに生まれているのは、それを考えさせる事態です。 同時に彼ら彼女らのなかには、これらの社会的な課題に直面し、そういう分野で取り組む人、働いている人も少なからずいることも、勇気づけられています。これらを意識して、彼ら彼女らに [不登校情報センターに通所したことのある人への呼びかけ]を計画しています。

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