人の持ち味をひき出す方法

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ひきこもり経験者が集まる居場所ができた20年ほど前です。年齢、男女・ジェンダー、経験、性格、得意、目的などが異なるいろんな人が毎日やってきました。私にはこれらの人に共通する特定の対応方法はありませんでした。
自然に始まったのは参加者の自己紹介と数人の話し合いです。自分の気持ちや関心事を話し合います。あるとき、その話し合う場にA4版大の紙が貼られました。通所者のだれかが「難しいと恥かしいは類似語です」と書いて貼ったのです。
この言葉には、失敗や恥ずかしい事態は避けたい、そうはなりたくない気持ちが隠れています。これを書いた人の性格みたいなものも出ています。ひきこもりになる人の特色の一面が見えるように思えました。話し合いから文字ことばへの表現の発展とも言えます。
これがきっかけになり、私はひきこもり経験者による言葉を集め始めました。こうして数年後に『ひきこもり国語辞典』が生まれたのです。
ふり返って考えれば、これは教える型の対応方法でなく、反対にそれぞれの人の思いや得意なことをひきだす型の取り組みです。世の中は教える型が定着しています。その役割を否定はしないですが、その方法はときに押し付けになります。それが多いと子どもも大人も、教えてくれるのを待ち、与えてくれるのを待つようになります。人を受け身型、指示待ちにするのです。
ひきこもり経験者は特にそれぞれの人の持ち味を伸ばす方法が必要です。『ひきこもり国語辞典』ができた経過は、心の内側や得意分野をひき出す試みといえるものでした。

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