メールで交流できる人はいませんか

 3日ほど前に次の便りが届きました。文通ではハードルが高いのでメール交流を希望しています。よし!と思われる人は不登校情報センター宛に I.Mさん宛の返事(自身のメールアドレスを含む)を送ってください。こちらから彼女に転送します。6月16日

知り合いになりませんか

私は43歳で香川に住んでいます。自営業で既婚です。子供ナシ。 趣味は絵と読書です。ひきこもり傾向があっても社会に出ていたことのある人、出たい人、仕事を転々としているタイプの人と知り合いたいです。 “ひきこもり”がキーワードとなったあの事件でイロイロ考えたり、昔を思い出したりしてつらい時もありました。

考えすぎはよくないですね。文通というよりは知り合いを増やしたいです。少しでも興味があれば手紙下さい。交流はメールでやりとりしたいです。 仕事の悩みや対人関係の話をお互いにしてはげましあえるような交流になればと思っています。マンガやアニメの話も好きです。   香川県 I.M 

なぜ居場所を社会的な治療の場と表現するのか

 先日は居場所の役割を<社会的な治療の場>と表現しました。そうしたら“治療”がわかりづらい的な意見を聞きました。普通に社会的な対応みたいなのでいいではないかと。 これは医学・医療の対応との違いを意識したものです。

ひきこもりの背景事情に、虐待やいじめを典型とするマルトリートメントが指摘されています。それが脳のある部分を萎縮させていると明瞭になってきました。 身体の不全状態がわかると、それを改善する薬物が登場すると思います。手術や臓器移植によるなどの改善策も出てくるかもしれません。 私はこれらを登場する前から否定はしませんが、中心にしたくはないと思います。

マルトリートメントにより攻撃された人が脳を変形させて対応した。これを証拠で示した小児科医の友田明美さんは、改善は「愛着関係の再構築」からと述べました。私もこの意見に賛成で、成人したひきこもり経験者には対人関係の成長が委縮した脳神経系を成長させると考えるのです。 居場所という場は対人関係を経験する方法です。

私が描いた居場所の様子は、経験の一部を典型的にしたものであり、各地の居場所の様子ははるかに多様です。 居場所での対人関係の積み重ねによる脳神経系の変化は、明示的に証明されてはいませんが、成長させていると思います。少なくともすでに居場所の経験が役立って、人と関わり始められる、社会と関わり始める…そういう状況があります。そういう人の脳神経系を比較して調べられるなら変化・成長を知ることができるでしょう。 すなわち身体状況も改善していると証明されるでしょう。

居場所の経験を通してできる精神生活の改善は身体の変化と結びつきます。そういうことが想定されるので居場所には「社会的な治療」の役割があるとしたのです。これを社会的な対応と表現しただけでは、そのあたりの意味は思いつかないのではないか。 社会的な治療方法は、自然治癒力や医療の働きとともに、人間の三大回復力の1つに認められるものでしょう。

居場所を社会的な治療として再定義する試み

 怒りの感情のマネージメントの話を聞いたのを機に、ある臨床心理士さんに質問をしています。その2回目に送ったメールの主要部分を紹介します。 居場所の役割を社会的な治療の場として再定義する試みになりそうです。参考になれば…。

私は系統的に心理学や精神医学を学んでおらず、現場の経験によるものです。確認したい気分です。 ひきこもりの当事者は、楽しいも抑制し、喜びも抑制しています。怒りだけではなく感情全体を抑制します。それらの感情のなかでなぜ怒りの感情のマネージメントがピックアップされるのかがいまいちつかめません。 楽しいときも、喜びも抑制的でなく、自然に表現できるようになればいいのではないでしょうか? 怒りへの対応、怒りのマネージメントを特に取り上げる意味はなんでしょうか。

外側から見える彼ら彼女らの初期の対人場面での感情表現の試みは“笑い”です。ぎこちない笑いになりますが、そこから感情表出に取り組んでいると思えます。カラ笑いが痛々しく見えることもあります。それも彼ら彼女らの努力です。

ですから感情表現として始めたぎこちない笑いは、喜びやおかしさの笑いとは少し違って、意識的な笑いにならざるを得ないみたいです。ここは笑うところだから笑う。そういう意味のことを話してくれた人がいます。

私が嬉しく思えるときとは、彼ら彼女らが私に向かってささやかな抵抗を示すときでしょうか。実害のない“ノー”から始まることが多いと思います。何かを頼んだときに「わからない」⇒「自信がない」「難しい」⇒「やだ!」と言い始めるころです。 その“ノー”の本気度が強まると、実質的な拒否表現になります。だから私がその“ノー”にあったとき、おっと思い、嬉しく感じてきたのでしょう。 アサーティブコミュニケーション(私はこの意味をよく理解していないはず)の前に拒否表現ができるのが大事とみてきたのですが、どう思いますか?

これらの拒否表現は、見方によっては私への“甘え”がベースにあります。そういうベースがあるので拒否ができ、そして怒りを表現できるのではないか? 私はそう意味で私とその当事者の関係がある時期に依存的になるのを肯定的にとらえてきました。 そういう関係になるから怒りは表現しやすくなると思えるのです。怒りは単独で表われたり・表せるものではなく、とくに人環境に恵まれた状態で表せると理解しています。 そして、怒りを表現しないまま怒りをマネージメントする状態に到達することはあり得ないと思います。怒りが強すぎたり、弱すぎて伝わらない表現であったり、ぎこちなかったりします。そういう経過の先に怒りをマネージメントする力が身につくと思えます。 こういう込み入った感情条件の中で怒りは表現できるようになり、そのうち怒りの表現も自然なタイミングと雰囲気になります。それがマネージメントできる状態に近づいているのではないか。

ここまでの私の理解のしかたに何かとんでもない勘違いはありませんか?  ひきこもり経験者の集まる居場所では、対人不安・対人恐怖、人間不信・自分不信の状態にありながら、それぞれの感覚と感情を交錯させながら関わります。衝突を避けようとしつつ、自分を表現できる局面を探しています。この場面にいることが成長の機会になるというのが私の理解です。 失敗、ためらい、やりすぎ、やりたらず…そういう経験の積み重ねが成長につながるのではないか…と。このような居場所になればそこは社会的な治療の場です。居場所の役割をこのように評価する、あるいは再定義してみたいと思います。 参考意見やご感想をいただければありがたいです。(6月9日)

そして素人目による医療分野のこと

 会報6月号の「そして素人目による医療分野のこと」をアップしました。

川崎市での事件の感想が数人からよせられています。それを書く予定はありませんでしたが、時期的に触れざるを得ませんでした。 一昨年の札幌でのセルフネグレクトと思える親子死亡、それに続く「攻撃的巻き込み殺人・自死事件」、親からの殺害が発生しています。8050問題はこのような悲劇を生み世間の注目を集めています。いずれこれらを総合的にまとめるつもりです。

6月号ではその前に社会的な治療、医療的な治療の概略を書きました。サイト掲載では少し加筆しました。 http://ur0.link/S4cL

『スクールガイド』の編集作業について

 『不登校・中退者のための スクールガイド』の編集が進んで忙しくなりました。朝の6時台から作業をはじめる日も珍しくはなくなりました。さいわいなことに夜の11時から12時になると急速に疲れを感じ、眠くなります。さっさとあきらめて眠りにつきます。 昼間は適当に動きます。動くために買い物、食事などを組み込んでいます。会議や訪問や同行も入ります。これらのおかげで部屋に閉じこもってばかりの生活・作業にはなりません。気分転換を図る生活条件を意図的につくります。

とはいうものの『スクールガイド』の編集が無事に終えられ、無事に発行できるのかは、一抹の不安もあります。まだ本当に集中する時期ではありませんが最終場面でも追い込まれないように心しているところです。「大行(たいこう)は細謹(きんけい)を顧(かえり)みず」=ある本で見つけた杉田玄白の言葉です。

そんななかで、Dくんがスクールから受け取った紹介情報をまとめるのに加わってくれるようになりました。この部分だけでも助かります。それにくわえてNさんが加わりました。スクールへの依頼を送るのに必要なデータを探してくれました。私がするよりも的確で早いと思います。3年前から始めた「ひきこもり周辺ニュース」に蓄積した記事情報も生かすことができます。

先日は出版社に作業進行の報告に行きました。そこで意見交換をしたのですが、このガイド本の特色や発行の意味合いが明確になってきています。 集まってきている各スクールの状況を見ると、確信をもって言えることがいくつかはっきりしました。このガイド本は、当事者と家族に必要なことを多くもり込める、小規模のフリースクールや学習塾などにとって貴重な広報の機会を提供できる、教育相談室などにこの分野の全国的な取り組みの広がりを知らせられる、ビジネス偏重の出版物にならない、などでしょうか。

そして不登校情報センターの活動、とりわけサイトにおける学校・スクールの紹介情報を一変させるだけの意味を持つことも確信できます。合わせて私の技術的な向上を図る機会にしたいと思います。協力できる当事者がいましたら連絡をお願いします。

会報『ひきこもり周辺たより』6月号

 『ひきこもり周辺たより』6月号を作成しました。朝早くから始めて夕方の発送まで追われました。同時に会費のお知らせも今月号に同封しました。 以下は1ページ目です。

今月は年間会費のお知らせとお支払いのお願いを同封しました。また会報紙代のお願いも同封しています。よろしくお願いいたします。 会報には毎月必ずエッセイを書くようにしています。ひきこもりに関わる取り組みやニュースなどを自分の体験とからめて紹介していきます。これへの意見を聞かせてもらって嬉しく思っています。 別に書いたように『スクールガイド』本発行の準備で忙しくなりました。しかしそれにひるんでばかりはおれません。いろいろなことがあります。

葛飾区の「かつしか進路フェア2019」が8月3日にあります。昨年は3000人を超える参加者がいました。参加する高校は100校以上です。会場は南葛飾高校。ここに「かつしか子ども・若者応援ネットワーク」のメンバーの相談者として参加します。また全員に配布する案内リーフに「不登校・中退生のための高校案内」を書く予定です。

6月の大人のひきこもり相談会 会場がなかなか取れず、やっと6月30日(日)12:00~13:30 会場は江戸川区平井コミュニティ会館。参加費は500円、当事者は無料。事前連絡をいただけるとありがたいです(会場探しは迷いますので事前に連絡ください)。 二条淳也さんの女性のための恋愛相談は中止になります。 今月号のエッセイは「そして素人目による医療分野のこと」です。 5月から町内会に入りました。近辺のひきこもりへのアプローチのつもりです。

「医療になじんできた子ども時代」を書きました

 「医療になじんできた子ども時代」というエッセイを書きました。 私が医療になじんできた背景を考えて書いていったら子ども時代の話になりました。 といっても活動内容とは離れて個人的なことだし、最近の日常でもないし、長くなりました。 ブログはやめて個人プロフィールのところに置くのがいいと判断しました。 http://urx.nu/p0mW

 

医療機関への同行の経験

 当事者に同行してあるクリニックにいきました。この同行のこれまでの取り組み経験をまとめてみました。「医学・医療についての素人目」の予行編かしれません。

これまでに10人以上の人の医療機関への受診等に同行しました。10年以上前のこともあり記憶が途切れがちなので、メモをしながら思い出しています(不完全です)。同行者の男女比はほぼ同数ですが、複数回の同行は女性が多いので回数では3対1ぐらいで女性が多いです。 訪ねた医療機関は思い出す範囲で20院所になりました。ちょっと驚きです。この場合の医療機関は精神科・心療内科に限ります。大学付属病院から個人医院までいろいろですが、医師が1人のところもありました。

本人受診のための病院への同行、診療の場に同席(予診・本診察)、診療を終えた後に医師と話す、入院の見舞い(看護師などと話すことも)。この4種類の中に多くが含まれます。

特殊な場合もいくつかあります。 からだを動かす運動(作業療法になる)に一緒に参加。 ある医療機関からは訪問する取り組みに参加するように提案を受ける。 症例検討会(?)に参加させてもらった。 生活保護の受給に必要な診断の機会にかかわる(事情の補足説明)。 同行したら入院の話になり家族の同意が必要なので、親を呼び出してもらった。

本人が迷っているので、私から医師に入院を勧めるように頼んだこともあります。 縁ができて医療機関が開いたシンポジウムに招かれ報告したこともあります。 ほかにもいろいろありそうです。

診断・症状・状態でみると、過食・肥満、発達障害(?)、社会不安障害、神経症、感覚過敏、統合失調症、不眠症状・過眠状態、投薬・服薬の考え方…などです。自死未遂(?)と思える人もいました。

私が感覚器官への関心に向く背景状態の人が多いと思います。 当事者の状態を糸口に、医師などと話し、教えてもらったことも多いです。なぜかはわかりませんが、ひきこもり自体を医師と話した記憶は出てきません。 同行をしてきたことが医師に伝わったとき、予想外の配慮をいただいたことが少なからずあります。

ストレスによる子どもの胸腺萎縮

 昨年(2018年)は、ひきこもりにかかわって、身体にかかわる2つの異変を知りました。 1つは虐待・いじめを含むマルトリートメント(不適切な養育)により、脳の前頭前野の萎縮など脳を変形させること。もう1つは虐待を受けた乳児が胸腺の萎縮をまねいていたことです。

今回は胸腺の萎縮について触れていきます。それを知ったのは昨年11月の新聞記事です。サイト内の「ひきこもり周辺ニュース」に「桜井亜衣ちゃんの虐待死亡事件」として載せました。 2006年に亡くなった生後11か月の桜井亜衣ちゃん解剖所見です。「胸腺が委縮している」点が、最近の法医学の知見から虐待の可能性が高いとされ、継父が逮捕された記事です。 昨年3月に目黒区で虐待死した5歳女子の結愛ちゃんの胸腺は同年代の平均の5分の1に縮んでいたといいます(「結愛ちゃん事件」として掲載)。

私のかかわった人にときおり喉の下部を手で抑えながら違和感を訴えるPさんがいました。抑えていたのは胸腺のあたりではないでしょうか。これらのことから胸腺とは何かを調べる気になりました。 2006年、私は『ひきこもりー当事者と家族の出口』という本でPさんを想定してこう書きました。 見捨てられ恐怖や生命恐怖におかれた子ども側に「親のいいなりの道を選ぶ」という絶妙の対処法がある。そうして生き続けてきた人をどう支え、援助していくかー(同書の59~63ページ)。これが医学・医療的な対処法とともに社会的な治療法が必要になると考える背景になっています。

先日、偶然のことですがブックオフで1冊の本を手に入れました。『免疫・「自己」と「非自己」の科学』というややこしいけれども適切な書名です。多田冨雄・2001年・NHK出版。この中に胸腺についての説明がありました。18年前の発行なので、最近の知見とはいえないかもしれませんが…。

胸腺は「加齢によって鋭敏に退縮する」不思議な臓器だ。ストレスによって小さくなる。胸腺は人体の免疫システムで中枢的な働きをしている…などと説明されています。 実は免疫のシステムは複雑で私にはよく理解できないままです。幸か不幸か私は医師ではないので、その理解不十分はすっ飛ばしても支障はないでしょう。胸腺の役割がある程度わかれば、その改善・治療は医学・医療の範囲とは別に可能性はあると考えるのです。 http://urx.red/U44F

かつしか進路フェアの実行委員会に出席

 「かつしか進路フェア 2019」の第2回実行委員会に出席しました。 実行委員会には「かつしか子ども・若者応援ネットワーク」として加わっています。私個人としては初めての出席です。 昨年のフェアには3059名が参加しています。非常に規模の大きい進路相談会で、準備も大がかり。PTA、青少年委員会、社会福祉協議会、会場校の生徒など多数のボランティアが協力します。

昨年は全参加者に配布するフェアのガイド資料に「不登校・中退生のための高校案内」という学校の種類を説明した4ページになる資料をつくり、加えていただきました。 今年もこれを作成し、ガイド資料に入れる点が確認できました。

昨年はブースを設けない高校と発達障害を特別に受け入れる教育機関の案内パンフを独自に集めて、配布コーナーに置かせてもらいました。 今年はここをどうするかをこの席で確認しました。すでに約100校がブースを設け参加します。 進路フェアの主旨は「都立および私立高等学校等」が対象ですが、地域的に都内の高校が中心です。都外の高校は隣接する千葉県の数校です。私が別に提案する3校は寮制の遠方所在の高校ですから、特別に「検討する」対象になります。まだ結論がでないのは、どこまで広げられるかを考えるからでしょう。 発達障害を受け入れるは高校ではなくサポート校などです。フェアの主旨では「高等学校等」となっています。私がこれらのサポート校などに問い合わせた時はブース参加でなく、資料参加を希望する回答でした。これは前回の方法で進めるのがよさそうです。

他にもフェア実施に必要な多くの事項が話し合われ確認されました。私の関与は少ない部分なので省略します。次回の実行委員会は7月10日。フェア実施は8月3日(土)、都立南葛飾高校です。 http://ur2.link/ZKaM