「社会的治療とその条件づくり…」をアップ

 連休が終わりました。今月号の会報は今日あたりに届いていると思います。前回会報は3月31日にヤマト運輸のDM便に頼み、土日曜日関係なく配達されていました。4月1日からその値段が倍になり、やむなく郵便にしたわけですが、2日以外の配達はないはずです。 会報が届いたと思われるので、5月号掲載の「社会的治療とその条件づくりを自治体に求める」をアップしました。論旨を明確にするため少し語句を直したところもありますが同じ内容です。

『不登校・中退者のためのスクールガイド』で紹介する学校・スクールからの回答原稿もかなり来ました。今日だけで10カ所以上で、累計では60以上になりそうです。しかし先は長い…。

http://urx3.nu/cXwx

『スクールガイド』編集中に届いた広告版下

 連休中は『不登校・中退生のためのスクールガイド』の作業に追われています。 今日などは、朝の7時前から取り組んでいて、食事のための外出が気分転換です。 いつもは朝から開いているパソコンを午後3時ごろになって開いてみたら、『スクールガイド』への広告版下が入っていました。マンネリ化している作業にとっていい刺激です。そうです、出版を待っている人がいるのです。それに気づきました。

15年ぶりのこの本の編集は思った以上に膨大で複雑になりました。「『スクールガイド』作成の手引き」という企画書はつくったのですが、それで終わりではないのです。作業手順をまとめておかないと次にやるときはつまずくでしょう。頭の中にはそんなことも浮かびますが、まずは紙の重なる書類の山をすこしずつ片付けるのが先です。広告を考えてくれた京都の心理相談室Kさんに感謝です。 http://morimo2.info/0vye

会報に「社会的治療とその条件づくりを自治体に求める」を書く

 会報『ひきこもり居場所だより』を作成しました。 先日『週刊女性』に記事を書いているフリーライタ―さんの取材を受け、いろいろなことを話しました。問題整理のために取材を受けた感じであり、短時間の取材中には話せなかったことも整理できたのでかなり系統的にまとめました。 「社会的治療とその条件づくりを自治体に求める」(6ページ分)がそれです。この中で近ごろ私が取り組んでいる高卒認定試験なども位置づけました。

また4年前にS・Mくんが発表した「引きこもり理解と支援の促進」学習会における当事者の報告も入れました。

大人のひきこもりを考える相談会は5月12日(日)午後1時から3時。同じ場所で二条淳也さんの個別相談も行います。二条さんの予約は junyahk7289@yahoo.co.jp  連休中で配達状況は不明ですが、明日中には会報の印刷・封入を終え、投函したいと思います。

当事者とのふれあいで学んできた

 教育書の編集をしていた時期に得た子どもや教育の知識を基に、不登校の相談を始めたのが私の相談活動の開始でした。 編集者としてこの分野のいくつかの出版物を編集しました。しかし、不登校やそれにつながる相談に関する出版物は少なかったです。それなのに25年以上にわたり、そして深くかかわるようになったのは、当事者たちとの直接の接触が多かったためでしょう。その意味で私の活動は自分の経験によることが大きかったと思います。系統的な医学的・心理学的な学問知識は持っていません。 私の周りにきた不登校の経験者、ひきこもりの経験者が示す言動や情報により、私のこの分野での理解は深まりました。

彼ら彼女らがもってきた文献も役に立ちました。 精神科学に関する文献では、次の3冊を挙げておきます。 E.クレッチマー『天才の心理学』、K.ヤスパース『精神病理学原論』、S.フロイト『精神分析入門』。 すべてドイツ系なのは気にくわないわけですが、やむをえません。『精神病理学総論』はある人からの贈り物であり、他に持参者不明の本がかなりあり読んでいました。『天才の心理学』では、“小胆な者”が印象的、『精神病理学総論』は“了解的な理解”を学びました。『精神分析入門』は講演記録で文庫本2冊。臨床的な現場の雰囲気を感じました。それらを含めて人間の精神活動のいろいろな面を学んだのです。

並行して身体科学の本を読みましたが、多くは古本屋で見つけました。医師が書いたものが中心ですが、『人類生物学』は生物学者の香原志勢さんの書いたもので医師以外の人の本もあります。身体科学のなかでも感覚に関するものに興味が強く、例えば福土審『内臓感覚』を挙げておきます。

これらの文献以上に当事者である彼ら彼女ら自身の言動が、それを理解させ、理解を深めさせ、多様性と独特性を教えてくれました。私の関心が状態の重い当事者に向けられ、その人から多くを学ぶようになったのは自然のなりゆきです。編集者の時期にある教師が「状態が強い生徒からより多くのことを学んだ」と聞きましたが、私の場合もそれに当たります。

しばらく前から当事者からどう学んだのかを考える機会がありました。それらを整理して個条書きにすると次のようになりそうです。

(1)表現された言葉で状態を理解する。こちらが聞く姿勢をとるまでは話し始めない。正面に坐るよりも横手に坐ると話しやすい。これには対話的なことよりも私の方が聞き役になるのが多い。言葉が出てくるまでに時間がかかるのは、頭の中でどう話すのか、順番や構成を考えているためでしょう。日常のちょっとした話の中ででてくることも参考になります。

(2)そのつど同じことを話しているように見えながら、ときどき新しいことを追加して反応を確かめる。小出しにしているよりは、話を重ねる中でより深いことを自分で探りだして語ってくる感じです。これは重要な点です。これが日ごろの振る舞いやしぐさを重なって表われ進むのです。

(3)私にとっては、理解したと思えることを話してみて、その人の経験や感覚によって確認する機会にでき、助けられたこともあったと思います。

(4)これらの点を得られるのは私とその人との相性もかなり関係しているはずです。私が理解を深めたのは数人の当事者によるものが大きく、多くの人はその理解を確認していくのに助けとなったともいえます。

「仕事をやめたい」という相談

 30歳を超えてからはじめてパートとして働き始めたZくんが来ました。 「仕事をやめたい」と思いつつ迷っています。Zくんのタイプはいい加減なことを言いません。「仕事をやめたい」というのは深い理由があります。 しかし、もしここで辞めてしまったら以前のひきこもり生活に戻ると推測できます。Zくん自身もそう感じています。その一方で「続けられないのではないか…」。そう思って話しに来たのです。

家族は3人です。60代の母、40前の姉とZくん。父がいない生活になって10年近くが過ぎます。お姉さんはZくんが働き始めるのと入れ替わるように“半ひきこもり”状態です。高校を出た後の10年ぐらいは働いていましたが、その後は働いていません。クイズやアンケートに答えるなどしていくらかの収入があり、それで自身の携帯費用をまかなってきました。ときどき不足するようです。

いろいろを想定して、「一度お姉さんと話せるようにしたい…」と提案してみました。Zくんは「厳しい」といいます。彼の判断は本当でしょう。Zくんを通して、お母さんやお姉さんに働きかけるのはうまくないと判断しました。 Zくんができることは何かがスタートです。彼は「仕事をやめたい」といっています。仕事のなかに楽しいとか、やりがいとかを感じないのです。ただこれを突き詰めるのはいい方向につながらないと思えます。 「仕事をやめたい」という感覚を撤回させるのではありません。その感覚を受けとめたうえで何ができるかを考えました。

Zくんに言いました。お姉さんには「自分に気を遣い過ぎているので、苦しくなる。あまり気にしないで生活をしてほしい」という趣旨のことを話してみないか。お姉さんへの要望ですが、批難ではなくZくんの気持ちの問題として話してほしいと。 お母さんには「仕事をやめたい」と迷っているのを打ち明けてはどうかと言いました。 お姉さんにもお母さんにも、Zくんの気持ちに沿って話すのです。自分の感じている、自分の気持ちに沿う話です。

Zくん家族には本音で話す機会がないのではないか。互いに遠慮して、重要なことに近づかない、そういう家庭内の雰囲気を感じたのです。平穏な家族関係は続ききますが、生き生きとした生活に向かわない。「仕事をやめたい」の根はそこに関係するのでは…。劇的な解決策ではないが、根本に向かうのではないか。

国語辞典にさっそく「令和」

IMさんから『ひきこもり国語辞典』用の語彙10語と挿絵4点が送られてきました。 国語辞典に「一日は長く、一年は早い」という時間感覚の言葉があります。 この言葉に添えられたIMさんの挿絵は、新しい元号「令和」と書いたカレンダーです。タイムリーでおもしろい! 30年の平成が終わってしまう時間感覚を表わしています。 4月の初めに『ひきこもり国語辞典』追加版(8ページ)を作りました。その中に「メンタル主婦」につけられた挿絵もおもしろいです。挿絵としては大きめで1枚漫画みたいに表しています。これを描いたのはmkさんです。 国語辞典に収納する語彙は目標の400語までにはまだ不足ですが、いろいろ寄せられているのでGood! 引き続き募集します。 IMさんからの語彙と挿絵などは、次回の会報と一緒に送る予定です。

高卒認定試験の受験援助(横道編)

「ひとり親家庭支援」をテーマとして全国自治体の状況を調べています。 高卒認定資格の資格取得を援助する様子を知るためです。しかし「ひとり親家庭支援」の方法はそれだけではありません。例えば高等職業訓練を受けるための支援もあります。これらをさらに調べていくつもりです。 調べながらわかったこと(?)は、私の中学・高校時代は、「事実上は母のひとり親家庭」であったことです。あの超貧乏時代は「事実上のひとり親家庭」でした。 “事実上”というのが意外と大事で、たぶん現在にも“事実上”のひとり親家庭は少なくはなく、これらの制度も使えない人がいると思います。その視点の大事さを感じています。 人生何事もムダではない、私の超貧乏時代もそれに気づくキッカケになるだけでも意味はあるのかもしれません。金持ちの家であるとか、フツウ―であるのもそれぞれが経験です。要は経験に気づき、生かそうとする発想なんだと思います。

エッセイ「なぜ不登校は悪いことではないか」

日曜日の昼過ぎ、一休みしているところに電話がかかってきました。久しぶりにGさんからです。何があったのかとちょっと心配気味に構えました。 「ひさしぶりです」と言ったあと「会報にCさんの話があったでしょう…」とGさんが話し始めました。

4月号のエッセイに「なぜ不登校は悪いことではないか」を書きました。かなり以前のCさんの件を紹介しました。それがGさんの体験と重なって思わず(?)電話になったみたいです。 4月号はかなり忙しくしているなかでつくりました。このエッセイは1日で、と言っても断続的なので正味2時間たらずでまとめたものです。粗雑に書いたつもりはないですが納得して読んでいただく人がいて、よかったです。 「なぜ不登校は悪いことではないか」 http://ur0.biz/ZT0P

パソコンを扱う障害者支援B型事業所(その2)

 Qくんとパソコンを扱う障害者支援B型事業所に行った話を先日書きました。このB型事業所をB事業所と呼ぶことにします。 B事業所を教えてくれたのは実はQくんの家族でした。といってもどこにあるか、どういう事業所なのかは詳しくは知らないようです。 居住の区役所に行き、家族にひきこもり的なQくんがいるので相談に行きました。直接の対応策はありませんが、区が委託している相談所をすすめられました。ここをL相談所とします。家族がこのL相談所に電話したら、B事業所を教えてくれました。家族はこうしてB事業所を知ったわけです。 こういう状況を“たらい回し”といいます。何かを具体的につかまなければ“たらい回し”で終わります。 この経過を家族が私に教えてくれました。私はまずL相談所に電話をしました。ちょうど休みの日でつながりません。なかなかつながらない相談所です。〔私の不登校情報センターも留守がちなので同じでしょう。〕 やむなく先にB事業所に連絡を取ったところ、「見学だけでもできる」となりました。それで先日の見学になったのです。 そのあとになってL相談所につながりました。L相談所の役割は、役所と事業所の間にあって相談で中継することです。とくに相談者が障害者手帳を持っている、何らかの事情で「通常の就業ができない」証明書を発行することです。 これを証明するのに何がいるのか? 医師の証明書です。それで近くQくんと一緒にクリニックに行きます。いまこの時点にいます。 この経過を振り返るとこうなります。 (1) 家族が先行してできるだけのことを役所と相談し調べておくのが大事です。当事者の様子を知ること、居住地域の様子を私のような相談者では目が届かないからです。 (2) その過程は複雑な公のルートです。ここを自力で進むことは、エネルギーをつかい、途中で断念しやすいものです。一か所ですべてできること(ワンストップサービス)はいいことですが、幅広い情報と経験を要する人が必要であって窓口をつくるだけで出来ることではありません。 (3) 私が関わったのはこの公のルートの途中からです。私が一人で道を開いたのではありませんし、一人では届かなかったと予測できます。まだ途中です。

『ひきこもり国語辞典』〔追加版〕をつくりました。 新しく追加した語彙(言葉)24語と挿絵(カット絵=これは説明の語彙もある)17絵、4コマ漫画1点です。B6版で8ページになりました。 今回の語彙、挿絵、4コマ漫画を送ってくれた人に送りました。絵を描いてくれそうな人(以前に送ってくれたことがある人など)に会報4月号と一緒に送りました。 また『ひきこもり国語辞典』を買ってくれる人にも一緒に付録みたいにして送ります。 『ひきこもり国語辞典』の注文は途切れがちですが続いています。