(32)『暇でいる事への苦痛』

4月 1st, 2008

 人間にとって、とくに病気やけがなどの状態もなく、体に何も異変がないような普通の容体である時に、全く何もしないで退屈にしている事ほど、実にあっけがなく、まさに虚しい事はないだろう。
 頭の中では、(暇であるなあ・・・)。その暇という一文字だけが思い浮かんでは、さらに余計な事まで考えてしまう。けれども、とくに何かをしたい訳ではなく、逆に何もしたくはないと思うような気持ちが多くあり、要するには怠けていたいだけである。そのように無気力である時には、あまり余計なことなど思い描かずに、静かに流れを見送れば良い。
 或は外へと出かけ、何も用事がなくても表の空気を吸い、一、二回程の深呼吸をしてみると、どこかで気分的に落ちついた気持ちとなる場合もある。実を言うと、今現在において自分が暇でどうしようもないような状況におかれており、このような文章を書いたのである。

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