116  異界の人

 

 

異次元の僕へ

 

傷んでいるなら

助けを求めて

 

異世界ながらも

僕にも傷みが

伝わってくる

 

目覚めるたびの

疲労感

覚醒とともに

心象はうすまりゆきつつ

次元をまたいだ

眠りからの生還

 

息苦しさと

震えにおそわれ

命からがら

起きあがる

 

異界の無数の

僕の一人が

傷つき

失われても

次元のパラレルのうち

僕は生きてる

 

そしてこの僕が死んでも

無数の僕らは

生きるだろう

 

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