120 風もにわかに

 

 

希薄な空気を

息する身体

 

濃密なヒミツの

波打つ脳内

 

実体らしきは

目に見えず

 

遠い金属質の

音の交錯

 

失われる

自我より帰すもの

 

到達のない

生死の遍歴

 

日と光

闇と夜気

 

風もにわかに

吹き溜まる

 

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