122  溶解

 

 

無気力な身を

もてあまし

希薄な日々の

くり返し

 

空白の過去

かえりみるとも

心にあく穴

不安にかられ

 

つかみどころのない

液体のような

現在

現実

 

ペン先から

一片ずつ

つむぐ言の葉

紙の上

 

発語はいつか

己を離れ

ねかした末に

発酵する文字

 

溶けゆく固まり

ゆるゆると

解けゆく絡まり

ほろほろと

 

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