97  救われない人

妄信は
ある意
危うい
思考の停止

自覚なく
長いものに
巻かれる
安住

信じるか
信じないか
という問いが
発生する時点で
絶対は存在しない

信と
真とは
別物でもあり
それはときにたくみに
混合される

信じる者しか
救われないのか

救われぬ者は
どこへゆくのか

祈りのような
言葉を捧げて

悟りのような
無我を求めて

どこまで行っても
抜け出せない自己

どうにもならない
生の意義

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