10. 恥の芯

生きているのが恥ずかしい
死ねないことが恥ずかしい
しょせん価値など求めてないが
恥ばかりの道のりで
消えてしまいたくもなる

過去は去るまま
未来は白紙
今は一瞬一瞬移りゆく
確かなことこそ不確かで
その最たるは自己意識

我執にとらわれて
人間不信
信仰不信
神の国も涅槃の郷も
自我の過剰で遠くなる

一本
たった一本
芯がほしい
その一本のしなやかさで
恥ずかしさのまま立っていたい

One Response to “10. 恥の芯”

  1.  says:

    あまり声を大きくしたくないのですが、どうしても伝えたかったことがあります。現代詩フォーラムで貴方の詩を読んで、本当に感銘を受けました。ただそのことを半年かけてやっと伝えることができそうだ。これからも、が・ばっ・くだ・い。

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