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カコタム

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特定非営利活動法人Kacotam カコタム

所在地 〒065-0025 北海道札幌市東区北25条東6丁目3-2
TEL 070-5283-9501
FAX

<発信> 札幌 学習支援カコタムの試み 下 幅広い活動 資金に課題
「ジェットストリーム(三菱鉛筆のボールペン)はどうしてこんなに書きやすいんですか」。
4月上旬、札幌市内の中学1年、タクヤさん(12)=仮名=は、三菱鉛筆北海道販売(札幌市中央区)の事務所を訪れ、三浦慎一営業部長(58)にこんな疑問をぶつけた。
生活困窮世帯の子ども向けに学習支援を行うNPO法人「カコタム」が実施する「やりたいことをカタチにするプロジェクト」の一場面だ。
子どもたちが興味のある仕事の現場を実際に見てもらい、学ぶ意欲を高めてもらう狙いがある。
三浦さんは、1万種類以上のインクの試作品から開発したことなどを約1時間かけて丁寧に解説した。
「文具店などに説明することはあっても、子どもたちは初めて。興味を持ってもらえてうれしい」。
タクヤさんは「開発にすごく時間をかけていて驚いた。僕もペンを開発する研究者になりたい」と声を弾ませた。
菓子作り教室
今回の企画を提案したボランティア講師の北大4年、柴田陸さん(21)は「普段の会話から、子どもが何に興味を持っているのかを探っている」と強調。
カコタム代表の高橋勇造さん(29)も「成績を上げて良い学校に進学させることが目標ではない。やりたいことを見つけて応援することが大事」と力を込める。
ほかにも虫捕りやバーベキューを楽しむ体験学習、パティシエ(菓子職人)による菓子作り教室などのイベントを企画。
小学5年と中学2年の息子を通わせている母親(40)は
「生活保護を受給していて旅行に連れて行くこともできない。体験学習の時は、はしゃいで帰ってくる。良い経験をさせてもらった」と喜ぶ。
講師たちは体験学習の効果を実感しているが、回数や内容などを充実させていくためには、活動資金が足りないという壁がある。
助成呼び掛け
カコタムは自治体からの補助金や委託は受けておらず、講師はボランティア。
昨年度の収入320万円は2分の1が財団法人や民間企業からの助成金、4分の1が個人からの寄付金、残る4分の1が子どもたちからの授業料で、この中から会場費や講師の交通費などを賄った。
ただ、助成は次年度以降も得られるとは限らない。
昨年は、社会貢献に力を入れる札幌市内の企業10社以上に飛び込みで協力を求めたが、ほとんど成果は出ていない。
高橋さんは自治体との連携も考えているが、「カコタム独自の運営にはこだわりたい」と思っている。
運営のすべてを自治体からの委託にすると、対象年齢や授業内容が縛られる場合があり、カコタムらしさが薄れる可能性があるからだ。
「将来的には授業料を無料にして、不登校の子どもの居場所づくりにも携わっていきたい」と高橋さん。
自らが考え(カ)、行動(コ)し、楽しむ(タム)ことを伝える場をつくる―。カコタムを設立した理想に向け、挑戦は続く。
〔◆平成28(2016)年4月21日 北海道新聞 朝刊全道〕 

<発信> 札幌 学習支援 カコタムの試み 上 一人親の子に個別指導
「小学6年の後期の成績が『よい』ばかりだった。分からないところを丁寧に教えてくれて、とても楽しい」
4月上旬、NPO法人「カコタム」が学習支援を行う札幌エルプラザ(札幌市北区)で、中学1年のミサキさん(12)=仮名=は、そう笑顔で話した。
月に1500円程度
学習支援の対象は、主に一人親家庭の小中高生。
札幌4会場、苫小牧1会場で、ボランティアの大学生や社会人が月1~3回、1回2時間200~500円で個別に勉強を教える。
現在、学んでいるのは計約100人。
ほとんどが生活保護世帯か、年収が200万円以下の世帯だ。
ミサキさんの母(37)は5年前に離婚した。清掃と雑貨店の仕事を掛け持ちし、休日もなく働いて月収は計18万円ほど。
ミサキさんが小学4年の時、塾に通わせていたが、月2万~3万円の月謝を払い続けられず、やめさせた。
「娘は楽しそうに通っていたのに悪いことをした。カコタムは月1500円ほどで通える。本当に助かっている」 
ミサキさんは理学療法士を目指しているという。
「娘には私のように苦労させたくない。しっかり勉強して大学に入り、資格を取ってほしい」と願う。
子どもの貧困が問題化する中、学習支援に取り組む自治体や団体が増え始めている。
昨年施行の生活困窮者自立支援法は学習支援が柱の一つで、道内でも自治体が運営したり、民間団体に委託したりして勉強を教える支援が広がってきた。
自治体とは別に、独自に支援を行う民間団体もあり、その中でも、寄付金や民間の助成で運営するカコタムは草分け的存在だ。
代表の高橋勇造さん(29)は2011年、札幌の児童養護施設で、会社勤めの傍ら学習ボランティアを始めた。
学生時代の家庭教師を通じて、所得の差が学習機会の差を生む現状を知り貧困問題に関心を抱いた。
草分け5年目
賛同者を募って12年にカコタムを設立し、14年にNPO法人格を取得。代表に就き、会社は退職した。
現在はボランティア約100人を束ねており、「子どもに楽しい学びの機会を与えたい」と情熱を注ぐ。
今春から札幌の専門学校に通う前田紗希さん(18)は、中学3年の時にカコタムに出合った。
「中学時代はいじめられたこともあり、自信をなくしていた。
カコタムに来たら、みんなが優しくて、楽しく勉強ができた。ここが大好きな場所になった」。
今はボランティアの一人として小学生に勉強を教える。
「前田さんのような子がもっと増えてほしい」と高橋さん。
5年目を迎えたカコタムの活動は、着実に成果が表れ始めている。
〔◆平成28(2016)年4月19日 北海道新聞 朝刊全道〕 

食事に勉強 子どもの貧困は 旭川でワークショップ
学びの機会が得られなかったり、貧困状況に置かれたりするなど、子どもの「困った」への対応を考える講演とワークショップ「作ろう! こどもと おとなが つながる いばしょ」が12日、旭川市内で開かれた。
約60人の参加者は「子ども食堂」などの取り組みについて聞き、グループに分かれて意見交換した。
NPO法人ワーカーズコープ、道教育大旭川校、旭川大・旭川大短期大学部などの共催。
経済的事情で満足に食事ができない子どもに食事を提供する「子ども食堂」の運営に関わる旭川市北門児童センター館長の青塚美幸さん、札幌のNPO法人カコタム理事長で学習支援に取り組む高橋勇造さん、札幌の非営利団体「ねっこぼっこのいえ」代表で多世代が集まる居場所づくりに取り組む小林真弓さんが講演した。
小林さんは「子どもたちに『幸せな記憶』が残るような居場所づくりを目指してもらいたい」と訴えた。
後半のワークショップは4、5人ずつのグループに分かれて子どもたちの問題を解決する方策を語り合い、
「世代を超えたつながりづくりは大切だが、高齢者と子どもをつなぐことの難しさを感じている」など率直に意見を交わした。
〔◆平成28(2016)年3月15日 北海道新聞 朝刊地方〕

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