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ゲーム依存症

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ゲーム依存症

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ページ名ゲーム依存症、()
小学生・中学生の「ゲーム依存症」、過度な「e-Sports」が原因か
東京ゲームショウが開催され、9月12日のビジネスデイに日本のe-Sportsシーンの一角にある一般社団法人日本eスポーツ連合(以下、「JeSU」)が記者発表会を行っていました。
[TGS 2019]設立から約1年半が経過したJeSUが成し遂げてきた成果と,これからの課題。
TGSでの記者発表会レポート(4Gamer.net 徳岡正肇 19/9/12) ところが、ここで「(JeSUの)岡村氏はまず、景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)と刑法賭博罪に関してJeSUが行ってきた取り組みを発表した」とあるものの、ゲーム大会の運営資金として参加費を取り、この参加費をゲーム優勝・入賞者の賞金に充当しなければ刑法賭博罪には該当しないというのは当初から警察庁が公式に見解を出しており、景品表示法上も役務である限りは問題とならないことはJeSUが働きかける前からすでに充分知られていたことであって、ちょっと何が言いたいのか良く分からない内容になっていました。
また、消費者庁にノンアクションレターを出したJeSUの内容が公開されていますが、この程度のことは自社製品のゲーム大会を運営している各社はすでに個別でヒヤリングして明らかになっている内容ばかりで、なぜいまさらこの問題をJeSUが東京ゲームショウのステージで発表しているのか理解に苦しみます。
一番JeSUにとって都合の悪いことは、「JeSUが仕切っているプロゲーマー制度を使わなくても、ゲーム大会で賞金を出すことができる」という事実であって、このプロゲーマー制度が形骸化し、本来であればユーザー発の大会や各社が行う自社大会で充分対応できるところを「プロゲーマーの認定を取らなければ賞金を受け取れない」という根拠のない謎の法的整理で制約を加えるかのような動きは望ましくないのではないでしょうか。
すでにe-Sportsはオリンピック競技として正式に採用される可能性は乏しくなっており、競技団体の一本化の必要がどこにもなくなっているいま、結果的に日本のゲームメーカーの対戦ゲームの足を引っ張り、巷で流行っている対戦ゲームは軒並み海外製ゲームばかりという末路にならないよう、一人のゲーマーとして祈るばかりです。
なぜか「JeSUのプロゲーマー制度では中学生は賞金を受け取れない」という情けない問題も発生していました。
プロ競技としては将棋も囲碁も普通に保護者の承認を得て小学生・中学生でも賞金を満額受け取ることができる制度になっています。
これは、ゲームが「技量に対する役務である」という原則を理解しておらず、一律に年齢でプロ制度を規定しているからこのような間抜けな事態を起こすわけで、JeSUもガンホーももう少し考えたほうがいいのではないかと思います。
【悲報】プロゲーマー「優勝した!500万ゲット!」 パズドラ「中学生だから賞金なしね」(アルファルファモザイク 19/9/15)
神速の指技! 「パズドラチャンピオンズカップ TGS2019」でJrプロ・ゆわ選手が優勝!(GAME Watch 19/9/14)
さて、その海外製ゲームで言えば、国内で流行している対戦ゲームにハマり社会生活が不全に陥る小学生、中学生が増えているという問題が続発し、一部の教育委員会では、夏休みにこれらの対戦ゲームにハマり込み、夏休み明けからゲームから抜け出せずに不登校に陥っている児童が2017年ごろから増えている点が問題視されています。
去年までは、『Mine Craft(マインクラフト)』や『荒野行動(Knives Out)』が多かったものが、いまではEpic Gamesの『フォートナイト(Fortnite)』が案件としては激増。
現在、小児精神科の外来では、これらの対戦ゲーム、e-Sportsタイトルへの過度なハマり込みで不登校や学業不振に陥ったという保護者からの相談が殺到している状態です。
これらの問題は、総括として「小学生・中学生で増加している『ゲーム依存症』の問題」とはっきり指摘する小児精神科医が増えてきているのが実情です。
個別の具体例で問題を訴える小児精神科の抱える問題意識については、改めて記事にしたいと思います。
逆に、任天堂の「スプラトゥーン」や「大乱闘スマッシュブラザーズ」などは、対応するハードにペアレンタルコントロールが機能していることなどから、タイトルとしての相談件数は少なくなっています。
これらの「ゲーム依存症」は、いままでは「子どもに野放図にゲームをやらせている親の問題」とされ、スマートフォンなどに搭載されているペアレンタルコントール機能などを使いながら、親子間で話し合って問題を解決するのが主であるとする、家庭内対応を求める声が多くありました。
しかしながら、ゲーム依存症などの対策に力を入れているゲーム会社のCSR部門などが調査した結果で言うと、昨今のスマートフォン、据え置き型ゲーム機、携帯ゲーム専用機、PC(Windows機)などのすべてのゲームハードカテゴリーで、一連のe-Sportsコンテンツのゲーム依存とされるプレイヤーの率が2015年以降大きく上昇、一日6時間以上プレイをする依存状態も含めて考えるとかなりのゲーム依存症予備軍が、主に小学生・中学生に増えていることが分かります。
一般的に、ギャンブル障害と同様に、これらのプレイヤーの8割ないし9割は、いずれゲームに飽きて日常生活を取り戻すとされていますが、大半の子どもがいずれゲームに飽きることが事実であるとしても、概ね一割強の子どもはゲームに依存したまま復帰できないことを意味します。
そして、これらのゲーム依存における親の影響で言えば、ゲーム依存の外来でやってくる保護者のかなりの割合が属性として「共働きであり、子育てを楽にするために幼少期からスマホを与えてゲームや動画などをやらせていた」という経緯を持っていることが分かります。
つまり、親と子どもの関係性が希薄で、スマホやタブレットを与えてゲームや動画をやらせているあいだは子どもが静かで子育てが楽だからという理由で子どもに多くのゲームや動画を与え続けてきた結果が、10歳ごろにやってくる反抗期の到来とともにゲーム依存に一気に進んでいってしまうケースがあるのではないか、という指摘です。
さらに、子どものゲーム依存に関する主訴(診察で医師の問診に答える内容)でいえば、依存しているタイトルはほぼ例外なく対戦ゲームとソーシャルゲームであり、一時期猛威を振るっていたMMORPGはむしろ20歳以上に増えていくことが分かります。
また、ソーシャルゲームで取り返しがつかないぐらいの課金してしまう衝動性はある程度お金が自由になる高校生以上から増え始め、特に30代以上の無業者でMMORPGとソシャゲでの廃課金が多く存在します。
紐解くと、小学生ごろからゲームや漫画が好きだった子どもが、大人になって就職難や人間関係に悩んで社会生活を放棄する局面において、より関係性の構築が楽であるか、人間関係そのものが希薄なソシャゲに依存して「居場所」を見つけ廃課金となってしまうケースが精神科外来では多いとされています。
15歳以下の子どもに限定するならば、これらの「ゲーム依存」の状態を引き起こさない業界環境を作ることが一番の対応策であり、共働きで親が家庭にいない、学校が終わると学童にいくような子どもほど、親の目を憚らずにゲームをやり続けることができてしまうことへの対策を打たなければなりません。
本来、しつけも教育も親の責任とされてきましたが、子どもに過度にゲームにハマらないよう親が見ていられる家庭ばかりではないという前提で、ゲーム会社はCSRを組み立てたり、ゲーム内のレギュレーションを設計しなければならないことは指摘されるべきです。
社会問題として「ゲーム依存症」がクローズアップされつつありますが、子どもに「e-Sportsかっこいい」という見方をさせるようなマーケティングは、またしてもゲームは社会悪であるという戦犯としてバックファイア、逆流してしまいかねません。
今回、世界保健機関(WHO)が疾病として認定した「ゲーム依存」は、依存を示す状態が12か月続くことが条件となっていますが、学校に必ず通うことを強制するのが良いかどうかは別として、一般的に依存状態が2か月も続くと不登校や学業不振といった問題を子どもが引き起こし始めます。
厚生労働省が試算した我が国の「オンラインゲームを含めた病的なネット依存が疑われる中高生が推計93万人」という診断基準については異論も出るところですが、親が子どもの異変に気付き、精神科への診療を判断するまでがおおよそ4か月から半年ほどであるという医師の見解もあることを考えると、厚生労働省が今後、精神疾患としての「ゲーム依存」を判断する場合にはもっと短い依存期間でも疾病と判断する可能性は出てくるかもしれません。
ゲーム依存は病気 WHO、国際疾病の新基準(日本経済新聞 19/5/25)
ゲーム障害治療指針 厚労省策定へ 骨太の方針明記(毎日新聞 19/9//6/18)
私の人生も振り返れば、私自身もゲーム機やMMORPGにハマり日常生活が自堕落であった時代はありましたが、明らかにゲーム依存であったという自覚はあります。
また、社会人になってからゲーム制作やコンテンツ投資を行う現場において、いかにユーザーに世界観やゲームシステム、キャラクター育成などに「ハマってもらえる仕組みがあるか」を考えてきたこともありました。
ソーシャルゲームでは、さらにハマっているユーザーからいかに効率よく大きな金額を課金してもらうのか、各社血道を上げていたことを踏まえると、社会生活や学業に大きな支障をきたさない程度の金額や時間を使ってもらえるよう、社会がどうコントロールするべきかの議論こそが、いま必要になってきているのではないかと思います。
ゲーム業界からすれば、プレイヤーが好きでゲームにハマっているのだから何が悪いと言いたいところだと思いますが、ゲーム依存症は別の精神疾患のトリガーにもなる危険性が指摘され始めると、業界の自主的な取り組みがない限りそう遠くない将来「総量規制」が求められてしまう危険性もあります。
CSRや実態調査に熱心でない会社も少なくなく、東京ゲームショウでも子どもの来場者に対して平気でカフェイン入りドリンクを配布してしまっているモラルのなさも散見される状態ですので、もう少し業界がきちんとした大人になっていってもらいたいと願っています。
山本一郎  情報法制研究所 事務局次長/上席研究員
1973年東京都生まれ。一般財団法人情報法制研究所事務局次長・上席研究員、個人投資家・作家。慶應義塾大学法学部政治学科卒。
ICT技術・サービス関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの投資、企画・制作に携わる一方、社会・通商政策全般の評価や高齢社会・少子化研究や幼少期教育、時事問題の状況調査を行う。
専門は計量調査、技術評価。「ズレずに生き抜く(文藝春秋)」、「ネットビジネスの終わり(Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」など著書多数。介護を手掛けながら、夫婦で四人兄妹と犬、猫を育てる。
〔2019年9/15(日) 山本一郎 情報法制研究所 事務局次長/上席研究員〕

周辺ニュース

ページ名ゲーム依存症、()
勉強に支障、不登校も…「子どものゲーム依存」予防は乳幼児期から
オンラインゲームなどにのめり込み、生活や健康に深刻な影響が出た状態を精神疾患の「ゲーム障害(ゲーム依存症)」とすると、世界保健機関(WHO)が認定した。
専門家は「子どもはゲームに依存しやすく、対策が急務」と語る。現状と課題を考える。
  低年齢化進む
長野県東御(とうみ)市に住む高校3年の男子生徒(17)は、中学2年の半年間、携帯型ゲーム機で剣や弓などで怪物を倒すゲームにはまる経験をした。
通信機能を使い、友人たちと声を掛け合って怪物と戦うのが楽しい。すぐに学校を仮病で休み、駅の待合室で友人たちとゲームに熱中するようになった。
帰宅後も一人で午前1時まで遊び、睡眠時間は約3時間減った。心身のバランスを崩して入院。「気がつくとゲームの世界から抜けられなくなっていた」と振り返る。
ゲーム依存を巡る状況は多様だが、中高生を中心に低年齢化が進んでいる。 厚生労働省研究班の推計によると、オンラインゲームに熱中し過ぎるなどインターネットへの依存が疑われる中高生は、2017年度に全国で約93万人。7人に1人という割合だった。
鹿児島市の心療内科医・増田彰則さんが、鹿児島県内の子どもたち約2万5000人を対象に行った調査では、18年度で小学1~3年生男子の20%、女子の13%に「ネット・ゲーム依存の疑い」があった。
依存が深刻化すると、昼夜が逆転し、睡眠時間が不足することで勉強にも大きな支障が出る。遅刻や不登校につながるケースも多い。
視力の低下、動かないことによる筋力、心肺機能の低下など体へ悪影響を及ぼす。
増田さんは「子どもは『自分は病気』という認識が薄く、通院が続かないことも多い。総合的な対策が求められる」と話す。
WHOが示した3項目の診断基準
WHOが今回示したゲーム依存症の診断基準は、
〈1〉ゲームの時間や頻度などを自分でコントロールできない
〈2〉日常生活でゲームを最優先させる
〈3〉ゲームのために家庭や仕事、勉強などに大きな支障が生じても、さらにのめり込んでしまう――の3項目からなる。
これらが1年以上続くか、症状が重い場合を「ゲーム依存症」とする。
アルコール、ギャンブルなどに続く依存症の疾病認定で、これを契機に対策が進むことが期待される。
現在、ゲーム依存症に対応している医療機関は、全国で30か所程度とみられる。
厚労省は、「治療が必要な『病気』と認定され、対応する医療機関が増える。
症例が集まり、実態解明や治療法の開発、対策に向けた研究が進む」(精神・障害保健課)と言う。
ゲーム業界団体の「コンピュータエンターテインメント協会」事務局長の山地康之さんは、「外部の専門家を入れてゲームによる日常生活への影響などの調査を業界4団体合同で行い、対策に取り組む」と述べた。
国内の関連学会も、正確な診断ができるよう、詳細な手引の作成を急ぐ。
社会的問題、依存の背景に ゲーム依存では、〈1〉環境を変える〈2〉生活のリズムを整える〈3〉現実世界のリアルな楽しさを知る――などにより、暮らしの中でゲームの優先度を下げることが治療や回復のカギになる。
11年に国内で初めて「ネット依存外来」を設けた国立病院機構久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)では、丁寧なカウンセリングを通じて、患者の考え方や行動様式を変えていく「認知行動療法」を治療の軸に据える。
患者同士が話し合って、問題意識や悩みを共有する会合も効果を上げている。
症状が重い場合は、2か月間の入院でゲームから離れる。
「依存の背景には、ゲーム以外に自己肯定感や達成感を得られない心情や、現実世界でのつながりの欠如など、社会的問題がある。
それが解決できれば、回復の大きな助けになる」と、同センター院長の樋口進さんは話す。
予防は乳幼児期から…ルール作りが大切
生活にも浸透しているゲーム。深刻な依存防止のために注目されているのが「乳幼児期からの予防」だ。
兵庫県たつの市は昨年12月と今年1月の2回、小学校に入学する子どもを持つ保護者らに対し、任天堂のゲーム機で遊ぶ時間を制限できるスマートフォン用アプリの講習会を開いた。
講師は、家庭で遊ぶ際のルール作りの大切さを説いた。
口づてで聞いた同市内の主婦(33)も、3~7歳の3人の子どもと相談し、ルールを決めた。「ゲームは宿題後」「親がいる時だけ」「遊ぶ時間は、3人合わせて1日30分」。アプリは1日の使用時間の確認に使う。藤田さんは、「ゲームの楽しさは分かる。うまく折り合いをつけるため、対話を続けていきたい」と話す。
子どもの発達に詳しい島根県益田市の小児科医・中島匡博(まさひろ)さんは「乳幼児から小学校低学年にかかる時期は、人と直接ふれあい、五感を使って遊ぶことが、心身の発育にとって極めて重要」と指摘する。
近年、対戦型コンピューターゲームをスポーツ競技として捉える「eスポーツ」の人気が世界的に高まっている。
日本でも選手にあこがれる子どもは多い。
子どもとゲームの関係を研究する兵庫県立大学准教授(教育心理学)の竹内和雄さんは、「ゲーム依存の対策はまだまだだ。
eスポーツで頑張ろうとする子どもたちを応援するためにも、健康や発育に悪影響が出ないよう、国、家庭、学校、地域、ゲーム業界が協力し、サポート体制を確立することが必要」と話している。
【オンラインゲーム】
インターネットにつないだパソコンやスマートフォンなどで遊ぶゲーム。ゲーム会社が次々と内容を更新する。
通信機能を使って他のプレーヤーと協力したり、競い合ったりでき、様々な楽しみ方ができる。
〔2019年6/7(金) 読売新聞オンライン(医療部 竹井陽平、原隆也)〕

あなたのゲーム依存度を今すぐチェック! 中高生約52万人がネット依存症という現実〈AERA 
「ゲームのやりすぎで問題行動が続くのは病気」と世界保健機関(WHO)が認めた。
ただのやりすぎと病気の境目はどこにあるのだろう? 
毎月話題になったニュースを子ども向けにやさしく解説してくれている、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』に掲載された、朝日新聞科学医療部・大岩ゆりさんの解説を紹介しよう。
*  *  *
スマートフォンなどでゲームをつい夜遅くまでやってしまい、次の日に学校ですごく眠かった、あるいは寝坊して遅刻してしまった、ということはないだろうか。
「たまにある」というのではなく、長い間、ゲームのやりすぎで学校に行けなくなるなどの問題がずっと続く場合、それは病気である……WHOが6月、こう認めた。
こういう病気は「ゲーム障害」と呼ばれる。
日本では「ゲーム依存症」とも呼ばれる。
「ゲーム障害」という病名が明記されたのは、WHOが出している「国際疾病分類」の改訂最終案の中だ。
日本をはじめ多くの国が国民の死亡原因や患者の統計をとるときに使っている分類だ。
28年ぶりに改訂されることになり、約10年前からWHOと世界各国の専門家が議論を重ねてきた。
正式には2019年5月、WHO加盟国が参加して開く世界保健総会で決まる。
■やめようと思ってもやめられない!? 依存症
依存症は、やめようと思ってもやめられず、そのために寝不足になったり不登校になったり、さまざまな問題が起きる病気で、心の病気、精神疾患の一つだ。
すでに病気として認められている依存症には、パチンコなどギャンブルへの依存症や、お酒がやめられないアルコール依存症などがある。
インターネットが関係する活動の中で、のめりこみすぎて問題が生じるものにはゲーム以外にLINEなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)もあるが、今回のWHOの分類の改訂では、科学的な裏付けがもっとも集まっているゲームの依存症が病気と認定された。
ゲーム障害と診断されるのは、▽ゲームをする時間の長さや時間帯などを自分でコントロールできない▽ゲーム以外の出来事や関心事への優先度が低くなる▽学校での生活など日常生活に問題が生じてもゲームを優先する、といった状態が12カ月以上続いた場合だ。
症状が重ければ、12カ月より短い期間でも同病と診断されることもある。
ゲームのやりすぎが病気と認められることで、何が変わるのか。
ゲーム障害の治療をする国立病院機構・久里浜医療センターの樋口進院長は、「政府や地方自治体は、適切な治療をする医療機関や、ゲーム障害にならないような対策を増やすような政策が、とりやすくなる」と話す。
■ゲーム障害は専門的な治療が必要
国内ではゲームだけに限定した調査はないが、ゲームを含めたネット依存について厚生労働省の研究班が12年度に実施した調査では、中高生の約52万人が、ネット依存症の恐れがあると推計されている。
内閣府の17年度の調査では、小~高校生の7割がネットゲームをしていた。
その割合は年々、増えている。ネットを利用する時間も増えており、17年度の平均利用時間は1日159分で、14年度より約17分長かった。
久里浜医療センターには年間約1800人がネット依存症の疑いで受診する。
9割がゲームへの依存症だ。また、患者の85%が男性だ。
圧倒的に若い患者が多く、20歳未満が56%、20代が31%を占める。
同センターでゲーム依存症と診断された人は、朝起きられない(76%)、学校などを休む(59%)、物を壊す(51%)、家族に暴力をふるう(27%)といった問題が生じていた。
樋口院長は、「ゲーム障害は本人の意志が弱いからやめられないのではない。これは病気であり、直すには専門的な治療が必要だということを理解してほしい」と話す。
) 【キーワード:世界保健機関(WHO)】
国際連合の専門機関の一つで、日本など194カ国が加盟する。
「すべての人々の健康を守り、増進する」ことを目標に1948年に設立された。
子どもの命を守るための取り組みや、エイズやはしかなど感染症への対策などに力を入れる。
本部はスイスのジュネーブにある。
〔2018年9/18(火)AERA dot.(解説/朝日新聞科学医療部・大岩ゆり※月刊ジュニアエラ 2018年9月号より〕

朝まで20時間、お風呂は3日に1回、視力は0.1に…ゲーム依存症だった私が“脱出”を果たすまで
世界保健機関(WHO)が「ゲーム依存症(障害)」を病気と認めることになり、厚生労働省も調査に乗り出す予定です。
かつて、ゲーム依存症の状態を経験した当事者は、どのようにしてゲームにハマり、どうやってそこから抜け出したのでしょうか。
「1日20時間、ゲームをやっていたこともある」という男性に体験談を聞きました。
「楽しみ」から「現実逃避の手段」に
取材に応じてくれたのは、長野県出身の白鳥正輝さん(23)です。両親と姉の4人家族。
子どもの頃は大人数の中にいるのが苦手で、小学1年の時から不登校気味だったそうです。
そんな白鳥さんがコンピューターゲームに初めて触れたのは、小学3年の頃でした。
「ポケモン(ポケットモンスター)がやりたくて、ゲームボーイアドバンスを買ってもらったのが最初でした。
でも、最後までクリアすれば終わっちゃうんで、その頃はそんなに長い時間、ゲームをやっていたわけじゃありません
」 小学生の頃は、テレビを見たり漫画を読んだりする時間もあったそうですが、中学校に進んだ頃、オンラインゲームを知って生活が一変します。
「オンラインRPGのCMで『基本料金無料』というのを見て、『ちょっとやってみよう』と思いました。
パソコンにインストールして始めたら、どんどん新しいストーリーが出てくる。
どんなに長く続けても、次々と面白いストーリーが出てくるので、やめられなくなりました」
そのゲームは、1人でプレーする時間もありますが、複数人でプレーしないとゲームが進まない部分もあったそうです。
家でパソコンに向かっているのは1人ですが、オンラインでつながった「仲間」と一緒でした。
そして、ゲームに熱中する時期がピークを迎えます。
「1日20時間くらいゲームをする日が、1週間ほど続きました。午前中からゲームを始めて、昼、夜…。午後8時くらいから社会人の人たちが参加してきて、夜中12時くらいが一番盛り上がります。朝5時すぎまで続けて、ようやく少し眠る。また昼前に起きて、という感じで、延々と。
ご飯は一応食べていましたが、お風呂は3日に1回くらい。外出はもちろんしません。今では考えられない生活です。ゲームして食べて寝るだけの生活ですから、かなり太りました。現在の体重が90キロですが、当時は115キロくらいありました。目も悪くなりましたね。
小学1年の頃は両目とも1.2でしたが、中学を卒業する頃には0.1になっていました」
次から次へと展開するストーリーが面白くて、没頭したというゲーム。
しかし、長時間プレーを続けたのには、ゲームそのものの楽しさとは違う理由もあったそうです。
「心のどこかに『学校に行かなきゃ』という気持ちがあるんです。でも行けない。行っていない。ゲームに集中しているとその不安感を忘れることができる。ゲームをやっている時間だけは現実から逃げられる。ゲームはそういう存在でもありました」
終わりのないオンラインゲームの世界が、現実逃避の手段として最適だったのかもしれません。
ゲームに没頭して体調や精神状態を崩す人もいる中、白鳥さんはある時、“脱出”を果たします。
「ゲームより楽しいこと」が見つかった
抜け出せたのは、環境の変化がきっかけでした。
「僕に合う学校を両親がいろいろと探してくれました。中学2年の時に転校した学校は小規模校で、1クラス10人もいないところでした。人数が少なかったので周りになじみやすく、学校に通うことができました。通い始めると友達ができます。友達と話すのが楽しくなって、ゲームの優先順位が自然と下がっていきました」
当時は、ゲーム依存症やネット依存症の診療が本格的に始まっていなかった時代。
現在では、ゲーム依存症と診断された可能性のある状態から、なぜ抜け出せたのでしょうか。
「ゲームよりも楽しいことが見つかったからだと思います。ゲームを完全にやめたわけではありません。高校や大学時代も土日などにプレーしましたが、日曜の夜になると『明日学校だから寝ないと』と思うんです。学校に行って友達と遊びたいから、ゲームはここまでと。大学時代は研究も忙しかったです。今もゲームはしますが、高校や大学時代の友人と飲むのが一番楽しいです」
白鳥さんにとって、家族との接点が途切れなかったことも幸いしました。
家の構造上、洗濯物を干す場所に行くため、母親が必ず1日1回は部屋を通っていたそうです。
「『ご飯何食べる?』『何でもいい』くらいですが言葉は交わしていました。親父も、たまに釣りに連れていってくれました。ゲームをやる前は、釣りが一番好きだったんです」
家族の助けもあって、ゲームへの依存から抜け出した白鳥さん。
現在は名古屋市内でIT関連の企業に勤めています。
今、ゲーム依存症になっている人や、その家族を前にしたら、どんなことを伝えるのでしょうか。
「ゲーム以外の『何か』を見つけることが大切です。今、eスポーツが注目されていますが、ゲームで生活できる人は限られています。ゲームだけの生活を続けることはできません。本人だけでは行動できないので、周りの人の助けが必要です。『何か』を探したり、環境を変えたりする動きを手伝ってあげてください。学校をいろいろと探して、転校させてくれた両親に、本当に感謝しています」
白鳥さんを紹介してくれたのは、ネット依存症など、ネットに関する悩みについて相談を受けるサイト「エンジェルズアイズ」(東京都港区)代表の遠藤美季さんでした。
パソコンインストラクターを経て2002年にサイトを立ち上げ、小中学校や高校などでも、ゲームを含むネット依存症の予防、啓発活動をしています。
「ゲームを有利に進めるための課金で、60万円も使ったという子どもがいました。いったんのめり込むと歯止めが利かなくなってしまうんです。
ゲームやSNSなどネットの世界に熱中している子どもたちには、リアルな人間の良さを知ってほしい。バーチャルリアリティー(仮想現実)の世界は精巧になってきていますが、やはり人間同士が触れ合うことの楽しさ、喜びには、かないません。
ネット依存にはさまざまな原因がありますが、予防のために家族ができることは、いろいろあります。
まずは、親も自分のスマホを少し置いて、子どもと向き合う時間を作ってほしいですね」(遠藤さん)
エンジェルズアイズのアドレスはhttps://angels-eyes.com/です。
〔2018年8/26(日)オトナンサー 報道チーム〕

ゲーム障害の相談増加=借金、引きこもり誘因
日常生活に支障を来すほど長期間ゲームにのめり込む「ゲーム障害」について、医療機関への相談が増えている。
深刻な場合は借金や引きこもりなどの引き金になることも。
ゲームアプリを搭載したスマートフォンの普及に加え、国際機関が疾病に認定することを知り、熱中する子どもを心配する親が専門医に駆け込んでいる。
6月に世界保健機関(WHO)は、ゲームへの過度の依存状態をゲーム障害に認定すると発表した。WHOの分類上はギャンブル依存症などと同列になる。
「ネット依存外来の9割がゲーム依存で、大半は若年層だ。予約が取れないほど患者数は増えている」。
オンラインゲームを含むネット依存症の専門外来を設置している神奈川県横須賀市の久里浜医療センターの樋口進院長はこう語る。
同院長によると、深刻な患者の場合、年収の倍に相当する金額をゲームにつぎ込んだり、学校に行かずゲームにのめり込んだ結果引きこもったりする。
同センターには新規と再来を合わせ、年間に延べおよそ1500人が相談・治療に訪れる。
また淀屋橋心理療法センター(大阪府豊中市)によると、今月初旬までのゲーム障害の相談件数はWHOの疾病認定前と比べ1.5倍のペースで増えている。
「不登校と合わせて相談する家庭が多い」(福田俊一医師)という。
一方、ゲームをスポーツと同様の競技とみなして対戦・観戦を楽しむeスポーツの登場など、ゲームを健全な娯楽と位置付ける動きもある。
ゲーム業界関係者は「ゲームだけが(依存症の)引き金と言えるのか」(業界団体幹部)として、規制の導入には慎重。
メーカーの対応は、遊べる時間を設定できるアプリの提供などの自主的な取り組みに限られているのが現状だ。(了)
〔◆平成30(2018)年8月17日 時事通信〕

周辺ニュース

ページ名ゲーム依存症、、(厚生労働省のニュース
ゲーム障害、年度内に実態調査 WHO疾病認定受け ―厚労省
厚生労働省が日常生活に支障を来すほど長期間ゲームにのめり込む「ゲーム障害」の実態調査に乗り出すことが、17日明らかになった。
世界保健機関(WHO)が新たな疾病に認定することを受け、国内での患者数などの早急な把握が必要と判断した。今年度中の実施を目指す。
実態調査では、医療機関の協力を得て、ゲーム障害が疑われる患者の数や、依存状態が日常生活や学業、仕事にどのような影響を及ぼしているかなどを調べる。
同省は調査結果を踏まえ、対策を検討する。
ゲーム障害の患者は、スマートフォンやインターネットとつながったゲームの普及で増加傾向にあるとみられるが、国内での患者数など詳しい実態は分かっていない。
同省は具体的な調査方法や対象について専門家と協議している。
6月にWHOは死因や疾病に関する新たな国際分類にゲーム障害を加えると発表。来年5月の正式承認を経て、加盟国・地域は新たな分類を適用する方針だ。日本と同様に海外でも実態調査が進むとみられ、被害の深刻さが認められた場合、ゲーム業界は対応策を求められる可能性がある。
菅義偉官房長官はWHOの発表直後の記者会見で「ゲーム障害は睡眠や学業など日常生活との関係があると指摘されている。
まずは実態の調査・研究を行い、結果を踏まえ対応していきたい」と述べており、政府内で実施時期などを詰めていた。(了)
〔◆平成30(2018)年8月17日 時事通信〕

WHO「ゲーム依存症」認定へ 現場の精神科医とゲーム業界関係者は、どう受け止める?
ゲーム依存症について語る墨岡孝院長
世界保健機関(WHO)が「ゲーム依存症(障害)」を病気として認定することになりました。オンラインゲーム(ネットゲーム)に没頭し、日常生活に支障をきたした人たちが「ネトゲ廃人」と呼ばれて社会問題化したこともありますが、長年、ゲーム依存症を含むネット依存の診療に当たってきた精神科医とゲーム業界関係者は、今回の認定をどのように見ているのでしょうか。
生真面目な人ほど陥りやすい
WHOが6月18日に公表した国際疾病分類(ICD)の改訂版によると(1)ゲームの頻度や時間をコントロールできない(2)日常生活でゲームを最優先する(3)生活に支障をきたしてもゲームを続けたりエスカレートしたりする、という3つの状態が1年以上続いた場合、ゲーム依存症の可能性があるとしています。改訂版は2019年5月のWHO総会で採択され、2022年1月に発効する見通しです。
ゲーム依存症をはじめとするネット依存の診療に携わる、成城墨岡クリニック(東京都世田谷区)の墨岡孝院長に聞きました。
Q.ゲーム依存症などネット依存の診療はいつ頃から始めたのですか。
墨岡院長「元々は、キーパンチャーの人たちの業務による障害について昭和55年ごろから治療・研究していました。コンピューターの発展とインターネットの普及に伴い、ネットに依存する症例やその治療も増えてきました。ネット依存の診療は、スマートフォンの普及もあって、3~4年前から特に増えたと思います」
Q.どのくらいの人が診療を受けていますか。
墨岡院長「ネット依存の新規患者は月に22~23人います。常時100人以上の患者さんを診療している状態です。そのうち7割くらいがゲーム依存症です」
Q.どんな年代や職業の人が多いですか。男女比は。
墨岡院長「中高生が多いです。8割が男性ですね。不登校が続いたり、昼夜逆転した生活になったり、食事をろくに取らなかったり、家から出なかったり。進級できず高校を中退し、フリースクールや通信制高校に移る場合もありますが、それもできない人もいます。
だいたい、最初は親御さんが相談に来られます。本人は自分がゲーム依存症という自覚がないし、病院に来たがらないので、親にゲーム依存症やネット依存について説明することから始めます」
Q.ゲーム依存症になりやすい人の特徴や傾向はありますか。
墨岡院長「生真面目な人や、責任感が強い人がなりやすいです。オンラインゲームの戦闘ゲームにのめり込む子が多いのですが、『自分がいないとチームが負ける』と思ってしまい、やめられなくなるのです」
Q.「ゲーム依存症」と診断する基準は決まっているのですか。ゲームをする時間の長さでしょうか。
墨岡院長「最初は時間の長さを診断基準にしていたのですが、今は違います。自分でコントロールできるかどうか。つまり、自分でゲームをすることを止められるかどうか。ゲームがなくなった時にゲームを探す『探索行動』を取るかどうか。社会生活に問題があるか、具体的には学校に行かないとか成績が下がるとか、そうしたことから診断します」
Q.治療はどのようにするのですか。
墨岡院長「ゲームをいきなり取り上げたり、隠したりしてはいけません。暴れ出す場合や、家族に暴力を振るうこともあります。
治療は1対1のカウンセリングです。日記やスケジュール表を付けてもらい、1日のうち自分がどれだけスマホやゲームに時間を費やしているかを知り、その時間を使ってできることがないか、自分が本当にやりたいことは何なのか、どんな人間になりたいのかを書き出してもらいます」
Q.治療にはどれくらいの期間がかかりますか。
墨岡院長「個人差はありますが、2週間に1回の通院で平均5カ月~半年くらいです。ゲーム依存症などのネット依存は、ギャンブル依存やアルコール依存よりは治りやすく、家族を含めたカウンセリングができれば、8割以上は回復します」
Q.治療がうまくいかない人や、続かない人もいるのでしょうか。
墨岡院長「自分自身のビジョンが持てない子は難しいです。それと、家庭環境があまり良くないと治療は難しいです。両親の仲が悪かったり、家族がバラバラだったり、会話が少なかったり。『家に帰っても楽しくない』という家庭ですね」
Q.ゲーム依存症にならないため、子どもを依存症にしないため、注意すべきことは。
墨岡院長「リアルな人間関係、友達関係をなるべく多く作ること、運動など体を動かすことですね。人間は運動系、頭脳系、両方動かさないと健全でなくなります。親は、休日に外に連れ出してレクリエーションさせたり、子どもの頃からスポーツの習慣をつけさせたりしてほしいです」
Q.ゲーム依存症の問題点は。
墨岡院長「ゲームのしすぎで、前頭葉を中心に脳の細胞が死滅しているという報告もあります。これについては検証はまだですが、何らかの障害が考えられます」 Q.ゲーム依存症をWHOが病気と認定します。その背景は。
墨岡院長「実際に依存症が増えています。ゲームについても、長くプレーするほど点数が上がっていく仕組みなど、依存症に陥りやすい仕組みがあります」
Q.病気と認定されることで変化は。
墨岡院長「保険診療の申請がしやすくなると思います。病気であるということは、治療対象になるということですから。これまでも可能ではありましたが、WHOが認めたことでさらに申請しやすくなるでしょう」
Q.ゲーム産業についてどのように見ておられますか。日本では大きな産業の一つになっています。
墨岡院長「ほどほどに楽しむ分には良いと思いますが、時間をお金に変えるゲーム、つまり長時間続けるほど有利になるようなゲームは控えるべきだと思います。ビジネスとして仕方ないのでしょうが、健全ではないと思います。今のオンラインゲームは終わりがなく、延々と続きます。そういうゲームは少なくしたほうがよいですね」
Q.最近、ゲームを競技として行う「eスポーツ」が注目されています。アジア大会の種目になったり、専門学校にコースができたりしています。
墨岡院長「それはそれで良いと思います。志を持って、自分でコントロールしてゲームをする人たちですから。将棋や囲碁もそうですよね。一方で、ゲーム依存症の人がeスポーツのゲーマーになることはありえません」
業界団体「啓発さらに強化」
WHOの認定を受けて、ゲーム業界はどう対応するのでしょうか。
コナミやバンダイナムコなどゲーム業界大手の幹部が役員に名を連ねる、一般社団法人「コンピュータエンターテインメント協会」(東京都新宿区)の富山竜男専務理事と山地康之事務局長に聞きました。
Q.WHOがゲーム依存症を病気と認定することが決まりました。協会としてどのように捉えていますか。
富山専務理事「医学的な見地からの認定でしょうから、医学的な根拠を持たない我々は、反対や何かを言う立場にありません。ただ、ゲーム依存症と言われることの実態については、知らなければいけないと思います」
Q.認定を受けての対応は。
富山専務理事「情報収集を始めています。これまでも、ゲームの楽しみ方については啓発活動をしてきましたし、自主規制もしてきました。『ゲームを安心・安全に楽しむために知ってもらいたいこと』という小冊子では、適切な利用時間を家族で話し合うことや有料コンテンツの使い過ぎを防ぐ方法などを説明しています。こうした啓発活動は、さらに進めたいと思います」
Q.複数の医療機関で、ゲーム依存症で日常生活に支障をきたしている人の数が増えているとのことです。どのように考えますか。
富山専務理事「増加に関しては、診療に当たっている先生も話しておられますが、ゲーム依存症は親が治療に連れてくるので、エビデンス(証拠、根拠)が取りやすいという面があると思います。ゲームユーザー自体が増えている面もあると思います」
Q.「長時間ゲームをさせる仕組みが依存につながる。いつまでも終わらないゲームの仕組みが問題」という医師の指摘があります。
山地事務局長「ゲームが進行する中で新しいシナリオを提供するのは、飽きずに楽しめるようにするためです。我々としては、長時間ではなく、長期間楽しんでいただきたいと思っています。また、家庭用ゲーム機では、ゲームの時間を保護者が制限できる機能もあります。スマホ対象のゲームは、すき間時間で楽しめるものが増えています」
Q.ゲーム依存症の問題が指摘される一方で、eスポーツの認知度が広がっています。
富山専務理事「非常に素晴らしいと思います。国体の行事の一つにもなりますし、日本eスポーツ連合は日本オリンピック委員会(JOC)加盟もにらんでいます。長時間ゲームをすることとの関連でいうと、eスポーツのゲーマーは1日10時間ゲームをしていますが、彼らは競技大会に出る、そこで優秀な成績を取るという目標があります。
チーム競技では連携も大切ですし、それは社会生活にも必要なものです」
山地事務局長「eスポーツのゲーマーは、筋トレもしています。納税義務もあるプロとして活動しています」
Q.ゲーム業界としての今後の取り組みは。
富山専務理事「今までもゲームの適切な楽しみ方の啓発活動をしてきましたが、強化していきたいと思います」 山地事務局長「ゲームを健全に楽しく遊んでもらうのが第一です。広報活動が不足していたとすれば、今後さらに力を入れていきたいと思います」
報道チーム
〔◆平成30(2018)年7/13(金) オトナンサー〕

どうしてもやめられない……「ゲーム依存症」を精神疾患として認定へ
オンラインゲームなどに没頭し、生活や健康に深刻な支障が出る「ゲーム障害」(ゲーム依存症)が世界保健機関(WHO)の国際疾病分類(ICD)の中で精神疾患として認定されることに。日本でも中高生の「ゲーム・ネット依存」が問題視されている中、これは期待したいニュースね!
WHOは、世界のゲーム愛好者二十三億人のうち依存症は二、三%のみとしているけれど、厚労省の推計によれば、ネット依存症の疑いがある日本の中高生はなんと五十二万人。ここには多くのゲーム依存者が含まれているという。
見逃せないのは、ゲーム依存症は未成年者が陥りやすいという点。ゲームはアルコールなどと違い未成年の使用が法律で禁じられているわけでもなく、気軽に手を出せる。
また、ネット依存になると、欲求を抑制する機能をもつ脳の前頭前野や記憶、意思決定の機能が低下するという研究もある。
脳の発達が未熟な未成年なら、この影響は甚大なものになる恐れがある。
ゲーム依存症になると、頻度や時間をコントロールできなくなり、日常生活でゲームを他の活動を差し置いて最優先するように。
生活に支障が出ているのにゲームを続ける。
睡眠不足で遅刻気味になり授業に集中できなくなり、学力は急激に低下。
不登校や引きこもりにも繋がりやすい……早急に対処しなきゃ。
WHOに「病気」と認められることで今後、治療法の研究や対策が進む期待も。親や大人の心構えも変わるわ。
依存症対策が最も進んでいる韓国では、法律により十六歳未満の子供は午前零時から朝六時までオンラインゲームが利用できない。
日本も国を挙げて取り組まないと。
二〇一六年時点で治療を相談できる医療機関はまだ約40施設。
国だけでなく業界・企業や地域社会、家庭や学校、そして個々人で何ができるか。
真剣に考え、策を講じたいわね。
〔2018年7/6(金) 尾木 直樹 文春オンライン〕

学校行かず、ゲーム16時間 ネット依存症
歴史的な寒波が東京を襲った1月下旬、都内在住の女性(44)は自宅アパート前にとめた乗用車で夜を明かした。
車内は零下8度。息で窓が真っ白になった。でも、自宅に戻るのが怖くて寒さに耐えた。
自宅には、面倒をみている当時中学3年の男子生徒(15)がいた。
学校にも塾にも行かずに家でスマートフォンのゲームばかりしているのをとがめたら、キレて襲いかかってきた。
「うるせえ」「死ね」
髪をつかまれてひきずり回され、殴る蹴るの暴行を受けた。身の危険を感じ、家を出た。
暴力は日常茶飯事だった。肋骨(ろっこつ)にひびが入ったり、腰を痛めて動けなくなり救急車で運ばれたりした。
椅子を投げつけ、壁や家具はボコボコだ。
男子生徒は「ゲームにはオーラがある」という。
はまっていたのはキャラクターを集めて育て、対戦させるオンラインゲーム。
常にバージョンアップされて新しいキャラが次々に登場し、終わりがない。
ネットを介して見知らぬ人とつながり、一緒に戦ったり敵になったりする。
「まったく飽きなかった」
ゲームを始めたのは小学5年の時。当時同居していた母親にスマホを買ってもらった。
いじめられて不登校になり、暇つぶしで始めた。当初は罪悪感があったが、2カ月もするとゲームが生活の中心になった。
「学校で嫌な同級生と顔を合わせるより、家でゲームをしている方が楽だった」
ゲームに費やす時間は1日16時間。昼過ぎに起き、
まずサイトで特別に点数を稼げたり、希少キャラが登場したりするイベントの時間帯をチェックする。
それからおにぎりをほおばり、ゲームを始める。
イベント前に夕食を済ませ、翌朝5時まで没頭。食事中も片手でゲームを続け、スマホを手放すのは入浴中だけだ。
たまに学校に行ったが、授業にはついていけず、同級生とはうちとけられない。
ゲームが話題の時だけ「ここまで達成した」と言うと、同級生たちから「スゲー」と感心された。
ますますゲームがよりどころになっていった。
そんな男子生徒にいらだちを募らせた母親とは怒鳴り合い、殴り合うようになった。
中学生になると母親の元を出て、別居していた父親と暮らし始めた。
しかし、父親も生活ぶりを受け入れられず、見かねた女性に引き取られた。(2面に続く)
〔◆平成30(2018)年5月5日 朝日新聞 東京朝刊(大岩ゆり)〕

ゲーム依存症は病気。治療が必要 「リアルな人間関係、充実させたい」 ネット依存症
(1面から続く)
男子生徒(15)は中学2年の夏、女性(44)に連れられて、国立病院機構・久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)を受診し、ゲーム依存症と診断された。
部屋に引きこもって体を動かさなかったため、健康診断で肺の働きは「53歳程度」と判定された。
月2、3回、デイケアに参加した。
午前中はバドミントンや卓球などみなで体を動かし、昼食後は栄養や睡眠、依存症などについての講義。その後、心理療法の一種「認知行動療法」を受けた。
「久しぶりに学校に行く」ことなどをシミュレーションしながら、社会復帰に向けた訓練もした。
だが、なかなかゲームをやめられず、2回にわたって計約4カ月入院した。その間スマートフォンの使用は一切禁止された。
男子生徒は当初、自分の将来に絶望し、周囲はみな敵だと感じていたが、センターには似た体験をした人が大勢いた。不登校でも高校や大学に進学した人もいるとわかった。
「将来を諦めなくてもいいんだ」と励まされた。
ただ、ゲームから離れるのは難しかった。
退院して家に戻ると、ゲームに費やす時間が増え、注意されるとキレて暴力を振るうこともあった。
それでも、女性は「ゲーム依存症は病気で、個人や家族だけではどうにもならない。
専門家の治療が必要だとわかり、精神的に楽になった」と話す。
男子生徒は昨秋、高校受験の準備を始めた。塾をさぼってゲームに流れることもあったが、志望校に合格。
今春から高校に通う。今もゲームをやめたわけではないが、「生活にメリハリをつけられるようになった」。
ゲームをするのは通学時と就寝前の1~2時間。平日は午前0時前には寝ている。
「入院前は必死にゲームをして、いきがっていた。かなり陰キャ(陰気な性格)でイタいやつだった。高校ではリアルな人間関係を充実させたい。おしゃべりだった本来の自分がどんどん出てきている」
□中高生52万人、ネット依存の疑い 制御できる?生活に支障ない?
内閣府の2017年度の調査によると、小中高生の7割以上がネットゲームをしており、比率は年々高まっている。
ゲーム以外にもSNSなどネットを利用する時間も長くなっている。
1日の平均利用時間は159分で、14年度より約17分伸びた。
厚生労働省研究班の12年度の推計によると、ネット依存症の疑いがある中高生は全国に約52万人に上る。
ただし、ネットやゲームをする子どもがすべて依存症になるわけではない。
単なるやり過ぎと依存症の違いは、自分で制御できるかに加え、心身の健康悪化、遅刻や不登校、家庭内暴力などの問題が起きているかいないかで判断する。
国内で初めてネット依存症外来を開いた久里浜医療センターでは年間約1800人が受診する。
未成年が56%、20代が31%で、男性が85%を占める。
樋口進院長は「始めるのが若いほど依存症になりやすい」と警告する。
子どもは脳が十分に発達しておらず、快感や刺激を求める欲求が理性に勝る傾向があるという。
ネット依存症には、SNSなどへの依存症も含まれるが、圧倒的に多いのはゲーム依存症で、センターの患者の9割を占める。
主流のオンラインゲームは内容が常に更新され、際限なく続けてしまうという。
樋口院長は「勉強やスポーツに比べて簡単に達成感が得られ、依存に陥りやすい」と指摘する。
センターでゲーム依存症と診断された人は、朝起きられない(76%)、昼夜逆転の生活(60%)、学校や会社を休む(59%)などの問題を抱えていた。
物を壊す(51%)、家族に暴力をふるう(27%)といった暴力的な傾向も目立った。
世界保健機関(WHO)は今年6月に公表する国際的な病気の分類の改訂案で初めて、ゲーム依存症を「ゲーム障害」として疾患名に入れる方針だ。
これに対し、日本の企業も加盟する米国のゲーム業界団体は「ゲームに依存性はない」と反対を表明している。
□危険性、本人の認識不可欠 「電子メディア、1日2時間内に」
ネット依存症の治療は、医師や臨床心理士らによるカウンセリングが主体だ。
樋口院長は「本人に問題を認識してもらい、ネット利用への意識を変えてもらうのが目標」と話す。
ゲーム依存症の子どもは、注意欠如・多動性障害(ADHD)を合併していることが少なくなく、その場合は薬による治療をすることもある。
ネット依存症の治療をしている医療機関などは全国で約40カ所にとどまる。
デイケアや入院治療をしている所はほとんどなく、初診の予約は数カ月待ちの場合も少なくない。
依存症の背景には子どもが抱えるストレスがある。
専門外来を開く大阪市立大病院の片上素久講師は「子どもがネットにはまるのは、いじめや進学、親子関係などのストレスからの現実逃避の側面が大きい」と指摘。
ストレスの解消については、「子どもの置かれた環境は個人ごとに異なるので、個別に対応していくしかない」と話す。
対策が進む韓国では、全国の小中高生にネット依存の兆候について調べ、問題があれば治療やカウンセリングなどを提供している。
「ネット使用で成績が落ちた」「ネットを使うと気分がよくなり、すぐに興奮する」「ネットの使用時間を自分で調整できない」などが当てはまるかを尋ねている。
日本小児科医会は、スマホやテレビなど電子メディアの利用時間を1日2時間以内にするよう提言している。
内海裕美常任理事は、子どもの心身の発達には遊びや運動、人との直接の触れ合いなど、五感を使った体験が重要だと強調する。
「依存症に陥ってしまってからでは治療が難しい。予防が肝心だ。危険性も認識してつきあってほしい」と話す。
〔◆平成30(2018)年5月5日 朝日新聞 東京朝刊(大岩ゆり)〕

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