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親族の死体遺棄

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親族の死体遺棄

所在地 栃木県真岡市

こちら特報部 「直葬」「葬祭扶助」あるのに…「葬式代が払えなくて」(上)
生活困窮者 親族の死体遺棄絶えず
葬式代が払えないから-。そんな理由で親族の遺体を放置し、死体遺棄罪に問われる事件が絶えない。その多くは生活困窮者。
同居する老いた父や母が自宅で突然亡くなったことに動転し、葬式代を負担することを恐れて、ひそかに遺体を抱え込んでしまうようだ。
だが、近年は廉価な葬儀も普及しており、生活保護受給世帯なら費用負担なく故人を送り出すこともできる。
「葬式代」を理由にした事件をなくすことはできないか。
宇都宮地裁の法廷で被告人席に座った男性(46)は、目を伏せながら消え入りそうな声でつぶやいた。
「朝起きたらお母さんが息をしていなくて、頭の中が真っ白になった。
葬式をしなきゃと思ったけど、お金がなくて…。どうしたらいいか分からず、そのままにしてしまった」
栃木県真岡市のアパートで、二人で暮らしていた母=当時(67)=の遺体を放置したとして死体遺棄の罪に問われた男性。
九月の初公判ではボサボサの髪に手をやりながら、落ち着かない様子で「事件」のいきさつを語り始めた。
男性は中学を卒業後、派遣社員として工場で勤務するなど職を転々としてきた。
仕事を失った昨年五月、年金暮らしの母を頼って同居したが、新たな職は見つからなかった。
そのうち母は糖尿病が悪化し、「苦しい」と訴えるようになる。
さらに今春の自転車事故で歩くこともままならなくなった。
男性は母のトイレや食事の世話をしながら過ごしていたが、六月のある朝、別れは突然訪れた。
「警察か市役所に電話しなきゃと思ったけど、子どものころから口下手で、人と話す勇気が持てなかった。頼れる人もいない。葬式をする余裕もなく、母の死を誰にも言えなかった」
収入は母親の年金のみ。約一カ月間、遺体と暮らした後、アパートを飛び出したところで職務質問され、毛布をかけて寝かされた母親の遺体が見つかった。
戸籍法では、同居親族などに対し、死後七日以内に死亡届の提出を義務付けている。
いくら自宅でも、死亡届なしに遺体を長期間放置すれば、死体遺棄罪に問われる。
「こちら特報部」が二人の部屋を訪ねると、床板や壁紙をはがす工事の最中だった。
集金でたびたび訪れていたガス業者の男性は「おばちゃんは気持ちの優しい人。手持ちがないときは『すみません。年金が入ったら支払いますから』と、こちらが申し訳なくなるくらい丁寧に応対してくれた」と振り返り、「葬式もしてもらえなくてかわいそう。せがれは何をしていたんだ」と憤る。
一方、近所の三十代主婦は同情的だった。「どんな事情があったのか知らないけど、男性に誰か一人でも相談できる人がいれば、こんなことにはならなかったんじゃないかしら」
男性は公判で「お母さんに本当に申し訳ないことをした」と頭を下げ、弁護側は執行猶予付き判決を求め結審した。
後日、裁判官は「遺体の放置は悪質だが、コミュニケーションが苦手で母の死を伝えられなかったのはそれなりに理解できる」として、懲役一年、保護観察付き執行猶予五年(求刑懲役一年)の判決を言い渡した。
男性は釈放後、別のアパートに入居したという。
弁護人の竹沢隆弁護士は「男性を刑務所に入れても、『貧困』という事件の原因が取り除かれるわけではない。判決は男性の事情を考慮し、自立のチャンスを与えてくれた」と評価する。
「今後は生活保護を受けながら少しずつ仕事も見つけてほしい。道のりは険しいだろうけど」
〔◆平成29(2017)年11月4日 東京新聞 朝刊特報1面〕

こちら特報部 「直葬」「葬祭扶助」あるのに…「葬式代がはらえなくて」(下)
社会的孤立から情報不足に
この事件をめぐっては、「葬式代が払えないから」という動機がメディアで報じられると、インターネット上に書き込みが相次いだ。
「ニートがゆえの常識のなさ」とやゆする声もあったが、「金がない場合、マジでどうすればいいの」「俺もこれになりそう。悲しすぎるわ」と自身の身に置き換える投稿であふれた。
これまでも葬式代の負担が脳裏をよぎり、死体遺棄事件に発展したケースは多々ある。
二〇一六年十月、東京都内の四十代無職男性が「葬式の金がなく、どうしていいか分からなかった」と母親の遺体を放置して逮捕され、同年三月、同様の動機で逮捕された岡山県の六十代無職男性は、「私自身生きる気力を失っていた」とも供述した。
「葬儀費がなく現実から逃げたかった」「葬式代もない自分に嫌気がさした」など動機はさまざまだが、目立つ共通項は、無職や非正規雇用の四十~六十代が、二人で暮らしていた高齢の親が自宅で急死した際、経済的な理由から、埋葬までの一連の手続きを怠ってしまうことだ。
確かに葬儀費用には「高い」というイメージが付きまとう。
日本消費者協会が今年一月に公表したアンケート結果では、葬儀費用の全国平均は百九十五万七千円に上った。
しかしこの額は火葬や斎場利用の費用に加え、読経や戒名にかかる僧侶への布施、通夜や告別式の飲食費も含むものだ。
実は、もっと費用を抑えることができる。葬儀関連会社「みんれび」(東京)の久保田衛・営業事業本部長は「通夜や告別式、読経を省略し、火葬だけで送り出す『直葬』なら十数万円で済む」と説明する。
同社が定額で仲介する直葬の利用者は年々増え、一六年は前年比一・五倍になったという。
その理由を、久保田氏はかつて葬儀社に勤めていた経験を踏まえ、「葬儀は参列者数が増えれば追加費用が発生し、当初の見積もりの範囲内に収まらないことが多い。確実に価格を抑えたい人が直葬を選ぶ傾向にある」と解説する。
さらに「都心部を中心に地域や親族の付き合いが希薄化している。超高齢化も進み、広い斎場を用意しても参列者が集まらない。今後、より簡素化は進むはずだ」と見通す。
もはや直葬だからといって世間体を気にする時代でもない。遺棄罪に問われた人の中でも、直葬なら負担できた人がいたのではないか。
これに加え、親族の死に直面した当人が生活保護受給者であれば「葬祭扶助」により、費用負担なく葬儀をすることもできる。
葬祭扶助は生活保護法に基づく制度で、直葬に必要な費用を最大約二十万円、自治体が補助する。
一五年度の利用件数は約四万件で、十年前の一・五倍だ。
現実には生活保護受給者なら自己負担なく、受給者でなくても全国平均の十分の一以下で葬儀を営むことができるのに、なぜ「葬式代が払えないから」と死体遺棄事件が相次ぐのか。
聖学院大の藤田孝典客員准教授(社会福祉学)は「生活困窮者は社会的孤立に陥りがちで、情報不足から『お金がない=葬儀ができない』と思い込んでしまう」と指摘する。
藤田氏はNPO法人「ほっとプラス」の代表理事として生活困窮者と関わっている。
支援を通じてつながった人から、「親の遺体をどうしたらいいか」「葬式代はどこで借りればいいのか」と相談を受けることもある。
その際は、葬祭扶助や直葬の活用を助言しており、「周りに誰か相談相手がいれば防げる事件もあるのではないか」と話す。
そのうえで、藤田氏は「一九九〇年代から非正規雇用が増え続け、働き方が不安定になった。職に就けない人が多い上、十分な収入が得られないから葬儀費用の負担感が強い。職を転々とするので相談できる同僚も少ない。問題の本質は、こうした雇用を巡る社会構造にある」と強調する。
「海外でも雇用が不安定な国は、社会保障を充実させることで補っているのに、日本政府は雇用政策も福祉政策も不十分だ。政府が貧困や格差の問題に本気で向き合わない限り、このような事件をなくすことはできない」
〔◆平成29(2017)年11月4日 東京新聞 朝刊特報2面〕

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