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N高等学校

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学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校

教育機関としての性格 通信制高校(広域制・全国)
学科名:普通科
全国のキャンパス N高等学校仙台キャンパスN高等学校大宮キャンパスN高等学校千葉キャンパスN高等学校柏キャンパスN高等学校代々木キャンパスN高等学校お茶の水キャンパスN高等学校立川キャンパスN高等学校横浜キャンパスN高等学校名古屋キャンパスN高等学校京都キャンパスN高等学校心斎橋キャンパス(大阪)、N高等学校江坂キャンパス(吹田)、N高等学校福岡キャンパス
入学のよびかけと教育活動の特色 インターネットと通信制高校の制度を活用した新しい高校です。そのため高校卒業のための学習にかかる拘束時間を最小限にとどめ、自らが学びたいことに多くの時間をあてることができます。またインターネットやITツールを使うことで、一人ひとりの学習習熟度や学びたい内容に個別最適化した授業を行っています。
高校卒業資格取得のための必修授業「Basic Program」だけでなく、プログラミングや文芸創作、イラストなどプロフェッショナルによる将来につながる選択課外授業「Advanced Program」を数多く用意しています。多くの経験から将来やりたいことを見つけることを目指します。
校長 奥平博一
住所 〒904-2421 沖縄県うるま市与那城伊計224
TEL 0120-0252-15
URL https://nnn.ed.jp/
Eメール support@nnn.ed.jp
設置コースと学費

■ネットコース(年間)
施設設備費:5万円
教育関連諸費:1.3万円
授業料:1単位当たり7200円×25単位(年間必要単位数)
年間合計:24.3万円
*入学時は入学金は1万が必要になります。
*「高等学校等就学支援金」の支給申請により、世帯年収に応じて1単位当たり4812円~7200円が支給されます。
■通学コース(年間)
施設設備費:9万7200万円~22万6800円
授業料:25万9200円~55万9440円
年間合計:35万円6400円~78万6240円
*学費は通学頻度により異なります。
*初年度は入学金は10.8万円、セキュリティソフト代5000円が必要になります。

*別途ネットコース費用が必要になります。
生徒数/th> 10339名(2019年4月末現在)
転入学・編入学の条件

■編入学*高等学校を中途退学した者
入学時期:
ネットコース:4月、7月、10月、1月
通学コース:4月、10月
■転入学*現在、高等学校在学で、当校への転校を希望する者(休学中を含む)
入学時期:
ネットコース:随時
通学コース:応相談
■選抜方法
ネットコース:書類選考(必要に応じて面接試験を実施)

通学コース:書類選考+面接試験+課題作文
資格等の単位認定制度 あり(高卒認定資格)
情報提供年月 2019年5月


不登校になっても通える学校 N高・N中が人気を集める理由〈AERA〉
日常の問題に対処できるスキルを学ぶ「ライフスキル学習」
GWも終わり、子どもが「学校に行きたくない」と言い始める時期。今求められる教育とは何なのか? 
現在発売中の「AERA with Kids春号」(朝日新聞出版刊)では、話題のネット高校・N高と今春新設されたN中を取材しました。
*  *  *
2016年に開校するやいなや注目を集めた通信制の高等学校、N高等学校。
通称N高の設立の母体は、若者に人気のネット業界大手ドワンゴ。その驚きこそ奥平博一校長の狙いだったといいます。
「私は以前通信制の学校で教諭を務めていました。通信制に通い、いきいきと頑張っている子は大勢いる。
しかし世の中のイメージはマイナスになりがち。それをなんとか覆したいと思ったんです」
生徒たちが誇りに思える通信制高校をつくりたい。
奥平校長はIT業界と組み、生徒の「やりたいこと」に焦点を当てた新しい学びの場をつくる決心をします。
「生徒が持つ個性を生かす場所があれば、落ちこぼれなんてないはず。自分の強みを伸ばすことが教育の役割だと思うんです」
この挑戦に反応したのは、ほかでもない子どもたちでした。
「ツイッターなどを通して、開校前から中高生が興味を持ってくれた。『N高に行ってみたい』『N高なら通えるかも』と親を説得して説明会に来てくれました」
N高が大切にするのは、社会に出て役立つ能力をどれくらい伸ばせるか。
高校卒業資格のための必修授業は最小限にとどめ、将来の夢を意識した「プロジェクト型学習」の機会を多く設けています。
「国数英理社の5教科の成績を均等に伸ばすことより、一人ひとりの個性や才能をいかに伸ばしてあげるかが、今後は大切になる」と奥平校長。
最先端で活躍するプロから受けられるさまざまな専門的な授業が人気を集めています。
さらにslack(スラック)というアプリを使って、担任が親身に授業や進路などの個別相談に乗ってくれるのも安心材料。
ちなみに、「ホームルーム」や「部活」もネット上で行い、人間関係を育む基盤がつくられています。
「ネットは“悪”じゃない。大人が管理できる場所でITコミュニケーションを学ぶ経験も必要です。
そのうえでリアルな交流の場ももちろんつくっています。
リアルとネットの組み合わせが、真の対話力、思考力がある人材育成につながると考えています」(奥平校長)
N高の生徒や保護者から「中学があればよかった」という声を受け、2019年4月に開校するN中等部(N中)は、東京と大阪のキャンパスへの通学コースのみ。
その理由をN中開設準備室室長の為野圭祐さんはこう話します。
「中学時代は人間関係や情操教育が欠かせない時期。担任や他の生徒との対面でのコミュニケーションが必要です」
N中の特徴の一つとしてあげられるのが、自治体や専門家と連携し開発した「ライフスキル学習」の授業。感情やストレスとの付き合い方、思考スキルをグループワークで学ぶプログラムを通して、多様な価値観に触れて自分を知ることで、“生きる力”を育みます。
「自分がどういったことに興味があるのか、面談を通じて一緒に目標を設定し、行動に移す力を育んでいきます。
一般中学の部活動で身につけるような力ともいえます」(為野さん)
そんなN中を目指すのは、画一的な教育に何かしらの違和感を覚えた生徒がほとんどだそう。
「不登校からなんとか立ち直りたい、個性の芽を摘まず伸ばしたい、などさまざまな生徒や保護者が、願書を出してくれています。
どんな特性がある子たちにとっても、ワクワクするような授業を展開する予定です」と為野さん。 「AERA with Kids春号」では、N中・N高のプログラムや生徒の体験談など詳しく紹介しています。
※記事の内容は2019年1月取材時のものです
〔2019年5/17(金) AERA dot.(取材・文/玉居子泰子)〕

新入生は約4000人。N高が有給インターンシップ開始、エンジニアからアイドルまで幅広い夢受け止める
入学式でVRゴーグルをつけた新入生たち。
学校法人・角川ドワンゴ学園が運営する、ネットを使った通信制高校「N高等学校(N高)」が2019年4月に4004名の新入生を迎えた。
在籍生徒数9727人は、日本最大の通信制高校・クラーク記念国際高等学校の約1万1000人に迫る勢いだ。
いったい何が若者をここまで惹きつけるのか。
海外にいても授業を受けられる
4月4日、東京都新宿区のシネコン「新宿バルト9」で行われた入学式には、52名の新入生が会場で参加したほか、地方の学生はニコニコ生放送の配信「ネット入学式」でコメントを書き込むなど、それぞれの方法で楽しんだ。
新入生を代表してあいさつしたのは、アーティストとして活動している原口沙輔(SASUKE)さんだ。
ワーナーミュージック・ジャパンに所属し、2018年には新しい地図に楽曲提供なども行っている。
現在愛媛県に住んでいることをあげ、入学の理由をこう説明した。
「音楽活動では東京での活動が多く、(N高なら)愛媛にいても東京にいる時でも、パソコンや携帯でいつでもどこでも授業が受けられると思いました。
僕は今後は海外でも活動していきたいのですが、このスタイルであれば海外にいても日本にいても、いつもと同じように授業が受けられます」
2018バンクーバーGPファイナルで優勝したフィギュアスケートの紀平梨花選手、囲碁の「第43期新人王戦」で自身初のタイトルを獲得した広瀬優一棋士もN高の在校生だ。
紀平さんもスケートと学業の両立のためにN高を選んだと語っており、今後もこうした入学者は増えるだろう。
N高はドワンゴのトップエンジニアなどから本格的なプログラミング教育が受けられるということもあり、新入生のビデオメッセージには「ライブ配信アプリを開発したい」「botを作りたい」という声もあった。
通学コースの例。 不登校→アイドル目指して
一方で、もちろんこうした生徒ばかりではない。N高の広報担当者は言う。
「報道などではいわゆるキラキラした生徒さんがクローズアップされることが多いですが、小中学校時代に不登校を経験した生徒さんや、将来やりたいことがまだ見つかっていないという生徒さんも多く入学されています。
それでも、高校卒業資格だけ取れればいいという方はあまりいらっしゃいません。
夢を見つけたい、友達が欲しいという強い思いを持って入ってくる方が多いので、彼ら彼女らにそのための機会・選択肢をいかに多く用意できるかが私たちの使命だと思っています」
入学式に母親と一緒に参加したAさんもその1人だ。
友人関係がうまくいかず、中学2年生のときに不登校に。3年生からは通学を再開したが、休んでいた分の授業についていけず、学校に相談したもののフォローが受けられなくて苦労したという。
進路を考えるにあたり、父親は「つらい思いをしてまで無理に高校進学せずに働いても」とすすめたが、そんなときにAさんが見つけたのがN高だった。
Aさんは「ダンスだけが私の取り柄」だと笑う。
長年HIP HOPのダンススクールに通っており、小学1年生から韓国語も独学で学んできた。
将来はダンサーかK-POPアイドルになるのが夢だ。
TWICEが所属する韓国の大手芸能事務所と、日本の大手レコード会社が共同で行うオーディションにも応募する予定だ。
「リアルのイベントもたくさんあって友達もつくれそうだったし、ダンスや芸能活動を続けながら高校卒業資格も取れるのがすごく良いなと思いました」(Aさん)
一方、母親のBさんは初めてAさんの口からN高に行きたいと聞いたとき、「正直、戸惑いました。
私は普通の高校に行って欲しいと思っていたので」と言う。
しかし、何度も説明会に足を運ぶうちに印象が変わっていったそうだ。
N高には主にネットで学ぶ通信制と、週1・3・5日の3つから選んで通学する通学制の2つのコースがあり、通学コースを選ぶことを条件に入学を許したという。
有給インターンシップ開始
AさんはN高を選んだもう1つの理由として「アルバイト」をあげる。
「これまでたくさん心配をかけたし、学費は払ってもらってるので、お小遣いはせめて自分で稼ぎたいんです」(Aさん)
多くの高校が校則でアルバイトを禁止している中、N高が4月11日から開始するのが、「有給」で「長期間」のインターンシップだ。
日本最大級の転職サイトを運営するエン・ジャパンのグループ会社・アイタンクジャパンとの共同プロジェクトで、N高生専用のインターンシップ情報サイト「N高キャリアバイト」を立ち上げた。
もともとN高では小説、漫画、イラスト、ファッション、パティシエなどの専門的な授業も多く、自治体や企業などと協力して農業・漁業・伝統職人の職業体験などにも積極的に取り組んできた。
在校生及び卒業生にはメルカリやクックパッドでエンジニアとしてインターンを経験した生徒もいるそうだ。
20社30求人からのスタートで、今はIT業界が多いが、「今後はIT系以外でもインターンの機会を提供できるようにしていきたい」(N高・広報担当者)と言う。
新たな強みや自己肯定感育めれば
プロジェクトを率いるアイタンクジャパン社長の藤原義人さんは言う。
「すでに高いスキルを持っていて、将来やりたいことが明確になっている生徒さんに今の状況はつらいんですよ。
インターンシップのサイトには高校生用の求人なんてほとんどないし、アルバイトの求人もサービス業が多いので、将来希望する職種で経験を積むことは難しい。
そんな生徒さんたちに選択肢を提供したいんです。
受け入れ先企業も、特に10代向けのサービスなどを扱う会社は若い感性を必要としています」(藤原さん)
N高生の情報は、1日おきにN高の担当者に報告する仕組みになっている。
生徒がどの企業に応募したのか、プロフィールの書き方の指導などインターンに採用されるまでの過程、もちろん就業状況もだ。
就業状況はアイタンクジャパンが把握し、N高に報告。N高生からの相談はN高に専用の窓口を設けて対応するという。
「学校とは別の、しかも学校のように画一的な評価軸ではないコミュニティに所属することで、自分の新たな強みを見つけたり、自己肯定感を高める生徒が出てくれればいいなと思います」(藤原さん)
〔2019年4/11(木) (文・竹下郁子)[Business Insider Japan]BUSINESS INSIDER JAPAN〕

「N高」卒業生、不登校経験者も8割が進路見つける--開校から3年間の実績を初公開
2016年4月にネットの通信制高校「N高等学校」(N高)が開校してから3年が経つことを受けて、3月27日にこれまでの実績が発表された。
ドワンゴ代表取締役社長の夏野剛氏と、N高の校長である奥平博一氏が登壇し、生徒数の推移などに加えて、卒業率、進路決定率、保護者の満足度などを初めて明かした。
まず、開校当時1482人だった生徒数は、現在約5.3倍の7875人に増え、2019年4月には9000人以上の生徒数になる見込みだという。
また今春入学の生徒数は4000人を超える見込みで、これは他通信制高校を含む日本全国の高校の4月入学者数としては日本一になると説明する。
なお、このうち通学コースの生徒数は792人に達しており、4月時点では1500人まで増える予定。
通学コースのキャンパスも現在は全国8カ所にあるが、要望を受けて4月には13キャンパスまで増やす予定だという。
生徒の男女比は男性52%、女性48%でほぼ半々。年齢は16歳が32.1%、17歳が32.4%、18歳が19.9%で大半を占めるが、20~40代も少数だが入学している。
居住地については関東が47.7%と圧倒的に多く、それに近畿(20.4%)や中部(12.7%)、九州・沖縄(8.7%)、北海道・東北(5.8%)などが続く。
不登校経験があってもチャンスがあれば進路は見つかる
気になるのは入学した生徒が実際にどれだけ卒業したのかということだが、夏野氏によれば、一期生として初年度に入学し、2019年3月に卒業した生徒は74%だという。
ただし、転校や退学などやむを得ない理由で辞めた生徒を除くと卒業率は84.3%まで増える。
さらに、1~2年生で必要な単位を取得して、3年生になった一期生の卒業率にいたっては96.7%に達していると説明した。
続けて、卒業生の進路決定率が81.8%であることも明らかにした。
夏野氏は、全日制高校が94.3%、通信制高校が61.5%とする文科省のデータを紹介しつつ、N高はこの中間に位置する数字を記録しているとコメント。
ただし、全日制高校に比べると大学進学率は低く、専門学校や就職に進む生徒が多いといった特徴があるとした。
N高では、入学時に「不登校を経験した」かどうかをアンケートしており、初年度に入学した1221人のうち不登校だったと答えた312人の進路決定率を調査したところ、77.1%と8割近くがN高を卒業して、次のステップに進むことが分かったという。
「不登校の経験がある方もない方も、チャンスをご用意すれば(進路決定率は)変わらないことを実証できた」(夏野氏)。
なお、卒業生の大学合格実績として、2018年度は慶應義塾大学に8人、早稲田大学に2人、上智大学に1人、明治大学に3人、九州大学に1人、筑波大学に1人など、難関大学に合格した生徒が多数いるほか、キリロム工科大学やスタッフォードジャー大学にそれぞれ1人ずつなど海外の大学に合格した生徒もいるという。
N高出身のスターも生まれている。フィギュアスケート選手の紀平梨花さんはN高生として知られているが、ほかにも上野愛咲美さんが囲碁の「女流棋聖」を獲得したほか、広瀬優一さんが囲碁の「新人王」を獲得。
さらに、相原翼さんがeスポーツ「ウイニングイレブン 2018」で金メダルに輝いたほか、清水郁実さんが「第30回 国際情報オリンピック」で銅メダルに輝いている。
「大学に進学することは一般的だが、すでに目標が決まっている人にとっては、N高が大きな選択肢になっていることが、彼らの活躍を見ればおわかりいただけるのでは」(夏野氏)。
〔2019年3/28(木) CNET Japan〕

早慶に計10人合格、不登校経験者が前向きに――設立3年「N高」の実力
角川ドワンゴ学園が運営する通信制高校「N高等学校」(N高)は2019年4月に開校から3周年を迎える。
これを記念し、同学園は3月27日に記者会見を開催。
2月にドワンゴの新社長に就いたばかりの夏野剛氏らが登壇し、これまでの実績や手応えを語った。
VR入学式、ドラクエXでネット遠足
N高は、時間・場所を問わずWeb上で授業を受けられ、3年間で高卒資格を取得できる点が特徴。
レポートなどもWebから提出できるので、通学や郵送の手間も省ける。
ジャーナリストの田原総一朗さんや声優の松本梨香さんらを講師に招いた特別授業やプログラミング教育などの課外授業も行っている。
入学式は生徒がヘッドマウントディスプレイを装着し、校長の式辞をVR(仮想現実)で視聴する。
「ドラゴンクエストX」の世界で“ネット遠足”する行事もある。
サッカーゲーム「ウイニングイレブン」シリーズなどの上達を目指す「eスポーツ部」、堀江貴文氏が審査員を務めて話題を呼んだ「起業部」といった部活動も充実している。
最高齢は88歳、フィギュア選手も在学
夏野社長によると、こうしたオリジナリティーあふれる施策が奏功し、19年1月現在の生徒数は開校時の約4倍に相当する7875人に増加。
反響を受けて17年に新設した通学コースも、19年3月時点で当初の4倍近い792人が所属している。
生徒の年齢層は15~19歳がほとんどだが、20代(2.9%)、30代(0.9%)、40代(0.3%)、50代以上(0.2%)と“大人”も通っており、最高齢は88歳という。
夏野社長は「今年4月からの生徒数は9000人で、国内最大級の高校になる。来年には1万人を目指す」と強調する。
生徒の中には、フィギュアスケート選手の紀平梨花さんや川畑和愛さん、囲碁で新人王(第43期)を獲得した広瀬優一さん、同じくドコモ杯(第21~22期)で「女流棋聖」を獲得した上野愛咲美さんら著名人も存在。
「スターがたくさん出てきている。自分のペースでやりたいことを徹底的に追求しながら、きちんと勉強できる体制が作れている」と夏野社長は自信を見せる。
脱落者は少数派
また、通信制ではあるものの、担任制を導入し、教師がチャットツール「Slack」上でホームルームや生活指導を行うなどのフォローを充実させているため、N高を途中で脱落する人は比較的少ないという。
具体的には、初年度の入学者(1期生)のうち、19年3月に卒業した生徒の割合は74.0%で、留年した生徒は15.7%にすぎなかった。
「『在籍しているのに単位が取れない』という生徒が少なく、かなりいい数字だ」と夏野社長はみる。
不登校だった子は“特殊”ではない
通信制という特性上、初年度は312人の入学者が過去に不登校を経験していたが、そのうち77.1%が卒業までに進学・就職といった進路を決めていた。
この数値は、通信制高校の進路決定率の全国平均(61.5%、文部科学省の調査を基に同学園が集計)を大きく上回っていた。
不登校を経験していない人を含めた進路決定率も81.8%と高く、夏野社長は「不登校の子もそうでない子も、チャンスを用意すればあまり変わらない」と説明。
教育体制を整えれば、過去の経験にかかわらず、生徒は主体的に人生を切り開けるとの見方を示した。
進路決定には、地方に滞在して刀鍛冶など伝統的な職業を体験する授業や、ドワンゴのエンジニアがプログラミングを教える授業などが一役買っているといい、今後もこうした取り組みに注力する方針だ。
「不登校だった子は“普通”で、原因も小さないさかいだったりする。何か特殊な子というわけではない。
今後は(不登校だったか否かを問わず)全体的な進路決定率を上げていきたい」(夏野社長)
早慶に合格する生徒も
主な進路は専門学校への進学(36.2%)、就職(26.8%)、大学進学(18.8%)など。受験して有名大学に合格する人もおり、18年度は慶応義塾大学に8人、早稲田大学に2人、上智大学に1人、九州大学に1人、筑波大学に2人が合格した(慶大の合格者のうち1人は浪人生、他大学は全員が現役生)。
夏野社長は「まだ東京大学に受かる人はいないが、慶大8人は結構多いのでは。
いつか週刊誌の『難関校合格ランキング』に載りたい。
有名校に混ざって『N』の名があれば面白い」と笑う。
ただ、「N高は進学校ではないので、東大合格者を輩出することを目標にはしない。結果としてそういう生徒が出て来るプラットフォームを作りたい」(夏野社長)とし、生徒の自主性を重んじる姿勢を示した。
質と量の両立目指す
このように着実に前進しているN高だが、夏野社長は「経営の立場からはまだまだ。日本では毎年110万人が高校生になるので、もうちょっと存在感を出したい」と話す。
同校の奥平博一校長も「数字は歴史的なペースで伸びているが、量だけでなく教育の質をいかに担保していくかが重要。
テクノロジーを駆使したシステム改修を行っていきたい」と展望を話す。
教育体制の充実にも取り組んでおり、2月からは担任の連絡補助や学習計画の作成補助などを完全リモートワークで担当する契約社員を募集。
出勤が困難な人の就労を支援する狙いもあり、すでにシングルマザーなどの採用が進んでいるとのことだ。
夏野社長は「N高は3年でここまできたが、(全日制など)他の高校は数十年~100年の歴史がある。
われわれは新参者なので、宣伝やPRに頼るよりは実績を出していきたい」と力強く語る。
不登校だった生徒が前向きに学べる体制を整えたり、スポーツや囲碁のスター選手を迎え入れたり、難関校の合格者を輩出したり――と快進撃を続けるN高は、今後さらに存在感を増していきそうだ。
〔2019年3/28(木) ITmedia NEWS〕

「普通」とは違う、好きなことを極めるネット高校でどんな生徒が育ったのか。N高第1期生卒業式レポート
卒業証書授与の風景
今年度も全国の学校は無事に卒業式を終えた。新生活を前に、各々の自由な時間を過ごしている学生が嬉しそうに街中を歩いている。
あなたは通信制高校に対し、どんなイメージを持っているだろうか。
全日制高校に通えない、不登校の生徒の受け皿? スポーツ選手や芸能界を目指す人が夢を叶えるために高卒認定をサポートしてくれるところ?
世間の認知がまだその段階だった頃、角川ドワンゴ学園N高等学校(以下、N高)は2016年に開校。
ネットをフル活用して行う授業や、VRヘッドセットを装着して行う入学式など、その奇抜さでメディアを賑わせた。
N高の公式サイトにはこんな校長メッセージが記されている。
――「通信制高校を“つくる”」のではなく、「通信制高校の制度を“使う”」ことで、できることをたくさん提案したいと考えています。――
開校から3年が経ち、当時第1期生として入学した生徒が卒業を迎えた。
彼・彼女らはどんな高校生活を過ごしたのだろうか。
そしてN高の存在は日本の教育に変わらなくてはいけないと思わせるきっかけを示せたのだろうか。
参列できないネット参加の卒業生を代表してロボットで卒業証書授与
ニコ動中継のコメントが流れる中、1850名が卒業
3月20日、東京・お台場のTFTホールにて、N高の第1期生と転編入した生徒、1,850名が卒業式を迎えた。
当日会場に出席したのは250名。
遠方の理由などで会場に来られない卒業生や在校生徒はリアルタイムで配信している「ニコニコ生放送」を観て式に参加した。
まずはじめに、希望者が校長から一人ずつ卒業証書を受け取った。
その際、ステージに設置されたディスプレイに流れるコメントに「www」(笑いを表すネットスラング)が多用されているのを眺めると、「ニコニコ動画が関わっている高校」だということを改めて思い出す。
卒業証書授与が終わったかと思っていると、ステージ上にロボットが現れた。
参列できないネット参加の卒業生を代表して、アメリカのシリコンバレーに留学中の佐々木雅斗さんが、ANAホールディングスらが開発を進めるロボット「ANA AVATAR」のモニター越しに登場したのだ。
彼は今後、慶應義塾大学のSFCへ進学する予定。
校長式辞「自分の物差しを持とう」 
VR入学式のイメージからか、お祭りのような雰囲気の式を想像していたが、N高の卒業式は意外にも厳かな雰囲気で進んでいく。
次に、校長の奥平博一氏から式辞が贈られた。
「これからもみなさんの歩みは止まることなく続いていきます。
でも、人に笑われないようにしようとか、人に褒められたいと思うとか、そういうものが君たちの目標ではないはずです。
本当に君がやりたいことはなんなのか、自分の時間を自分の目指す道に使わないのは、もったいないと思いませんか。
人の物差しと、自分の物差しは一緒ではありません。
なぜ人の物差しに人は合わせようとするのだろうか。自分は自分だけの物差しをぜひ使ってください。
そういう自分の時間を積み上げることによって、本当の仲間が自分の周りに増えてくるはずです」
この言葉に、N高の目指す世界が表れている。
奥平校長は小学校や学習塾、通信制高校などで約30年間にわたり教育に携わり、N高の設立準備から参画している教育のスペシャリストである。
ノーベル賞受賞者山中教授、DA PAMPからの祝辞
続いてノーベル生理学・医学賞受賞、京都大学iPS細胞研究所所長、山中伸弥教授の祝辞では、自身の人生で学んだことを話し、人生の先輩としてエールを送った。
「数えきれない実験の中で、多くの場合予想通りの結果が得られません。
しかし失敗した実験から予想外の発見があり、それがiPS細胞の発見につながった。
予想外の結果を次に活かそうとすることは研究者にとって大切であり、それはどんな仕事においても大切。
新しいことに挑戦したいと思う気持ちを大切に。やらずに後悔よりやって後悔する方が、はるかに良い経験につながると思います」
N高本校のある沖縄県出身のDA PUMPのメンバーと生中継のサプライズも
式が中盤に差し掛かった頃、会場が暗転し「U.S.A」が流れ出した。
ディスプレイにはN高本校のある沖縄県出身のDA PUMPのメンバーが生中継で映し出され、会場から歓声が起こった。
卒業生からのモチベーションを維持する方法について教えて欲しい、という質問に対し、ISSA氏は「やりたいことをやり続ける、好きなことを追い求める姿勢」だと答えた。
起業、移住、留学、88歳の卒業生!?
在学中に目覚ましい活動や成果を収めた生徒8名には、特別表彰として、校長からクリスタルトロフィーが贈られた。
鈴木颯人さん、山田陽大さん
N高起業部第1期生かつ起業第1号として「株式会社Easy Go」を創業。
2枚の画像を投稿し、2択の投票によって周りの意見をカジュアルに集められるアプリサービス「erabee(エラビー)」を開発・ローンチ。
鈴木さんには式の終了後に話を聞かせてもらうことができた。
元々は地元栃木県の高校に通っていたが、周りの人と自分とを比べてしまって学校に行けなくなったという。
その頃からインターネットに触れ、自分の会社でサービスを作って活躍している人(CAMPFIRE代表取締役の家入一馬氏など)の存在を知り、N高に入れば自分もそんな生き方ができるのかもしれない、何か変われるのではないかと思ったことが編入のきっかけだそうだ。
卒業後は先述の会社を経営しながら慶應義塾大学の環境情報学部に進学する。
進学後の目標は「コンピューターを使って世の中をより良くしたい」と胸を張って答えてくれた。
白鳥優季さん
東京から鹿児島県長島町に移住し、「Nセンター」(長島大陸Nセンター。高校のない自治体でN高が支援する教育拠点)で学習しつつ、水産業や農業に従事し、地域活性化に貢献。
相原翼さん
N高サッカー部(現eスポーツ部)。第18回アジア競技大会ジャカルタ・パレンバン「ウイニングイレブン 2018」eスポーツ 金メダリスト。
清水郁実さん
第30回国際情報オリンピック 銅メダル、第12回アジア太平洋情報オリンピック 銅賞など、プログラミング分野で活躍。
冨樫真凜さん
海外大学国際教育プログラムを活用し、スタンフォード大学やオックスフォード大学のサマープログラムに参加するなど、N高のプログラムを最大限に活用し、積極的に行動。
足立素音さん
2017年度未踏ジュニア(17歳以下の独創的なアイデアを持つクリエイター、プログラマーに対して専門家による指導や開発資金などの援助を行うプロジェクト)に採択。
IT企業へのインターンシップや文化祭の実行委員として活躍。
ハンチング帽が印象的で、メディア露出も多かった足立さん。
2017年にN高の沖縄本校でのホリエモンフェスの際、友人と共同で開発したグルメサービスをホリエモンに評価してもらった。
N高で過ごした3年間については「良い出会いがたくさんあって、がんばればがんばるほど先生たちが評価してくれて、本当にいい3年間でした」と笑顔で話してくれた。
卒業後は4年制のカンボジアの工科大学校へ留学をするそうだ。
竹内けいさん(卒業式は欠席)
最高齢88歳のN高卒業生。今後は大学に進学するなど、年齢にとらわれない飽くなき向学心が在校生の手本になった。
「いくつになっても挑戦する、その志に深く感銘しました」という校長のメッセージが添えられた。
塩屋敬加(えんや・のりか)さんの卒業生答辞
紆余曲折あったことを感じさせる校長の涙
卒業生答辞を担当したのは、2016年のN高開校の入学式で新入生代表宣誓を行った塩屋敬加(えんや・のりか)さん。
在学中は夢だったバンドを組み、友情にも恵まれた3年間だったそうだ。
卒業後は「一音一句で魅了するアーティスト」を目指し、フリーランスクリエイターになる。
彼女が答辞の中で「開校当初は世間から信じられないほどのバッシングを受け、心が折れそうになったこともありました」と涙をこらえながら一生懸命読む姿が印象的だった。
その気持ちを汲み取ったのか、校長が涙をぐっとこらえるシーンも。
涙を堪える奥平校長
式後に校長にこの時の気持ちを伺った。
「元々通信制高校ということで評価は低かった。
我々はそういった社会的なイメージを変えたいと思っていましたので、あえて通信制高校とは言わずにネット高校という言葉を使っています。
そういう意味で、まだまだですが、少しずつ(通信制高校の)見方が変えられるきっかけにはなったかなという気がします」
第1期生はどうでしたか?という質問に対し、「本当に個性的で、楽しい生徒たちでした」と校長は答えてくれた。
(卒業生退場の際には一人ずつと握手をし、別れを惜しんだ)
新しいこと、未来が見えないもの、人はそれを恐れる。新しいことをすると、外野は良くも悪くも叩く。
N高は新しい教育の形を示した。新しい学校の形を作るということがどれほど大変なことだったか。
しかし未開拓の場所に自分の可能性を賭けて、全身全霊で突っ込んできた者こそが、面白がり、楽しみ、時にもがき、新しい時代を作っていくのだろう。
卒業式の空間はとても温かく、晴れ晴れとしていた。
〔2019年3/26(火) FINDERS 取材・文・写真:立石愛香〕

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