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読者の若い女性の方へ――I.Mからの手紙

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読者の若い女性の方へ――I.Mからの手紙

私は42歳の既婚の女性です。
仕事もどうにかしていますが、片親で一人っ子、運動が苦手で絵が好きな子でした。
小、中といじめにあい、20歳の大学のときにショックなことがあり統合失調症で入院しました。
学校は退学し、母とゴタゴタして28歳までひきこもり。
母がまた検査入院といいだして28で検査入院。
そのまま病気でもないのに薬づけにされ78キロまで太りました。
薬で好きなイラストも描けなくなり、このままでは私の人生がなくなると思い、やっとの思いで大学に編入して医者とは手を切りました。
編入した大学を卒業したのが30歳。
その時初めてバイトして6か月、その次は派遣で6か月働きました。
3か月の仕事や1か月の仕事もしました。
つらい人生前半でしたが、35のとき結婚できて、人として息をつけました。
42歳になった今、みなさんに参考になればと思うことが4つ+あります。

(1)医者と手を切ってください
「医者と手を切って」というのは、いちばん難しい問題で、個人差も大きいのですが、やはりひきこもりは病ではありません。
親は心配から病院に連れていきたがります。
できればそういったことではなく、やさしく家で興味ある仕事分野の話をしながら、一緒にバイト探しをしてほしいです。
医者は何かと検査入院と称して入院させようとします。
医者はお金儲けなのだと気づいたときは、バイトさえ受かりにくい年になっていることだってありえます。
私は仮入院と称して半年間入院し、78キロまで体重が増え、薬づけにされ、イラストも描けなくなりました。
K市S病院はとても非人道的なものでした。
一生医者とかかわっている人もいます。
なかにはよい医者もいますが、よい医者かどうかは見極めてください。

(2)異性と出会ってください
私が医者と手を切れて心の安定を得られたのは、良い異性に出会えたおかげです。
つらい気持ちをかかえて出会う人も悪人ばかりの20代。
でもたった1人、今の旦那さんと出会えて良かったと思っています。
10人悪人としか出会えなかったとしても1人自分ときちんと話してくれる人と出会えるだけで、人は変わります。
好きなアニメの話で、話が合いました。
母よりその人のほうが優しいということに驚きました。
ある意味その人が私を育てなおしてくれたようなものです。
女性は幸いなことにひきこもっていても家事手伝いで婚活できます。
バイトをしていても正社員でも、男性から見たら大差ないのです。
若い時間はよい異性に合うための時間です。
ひきこもりながら、たまにバイトして、異性との出会いをつかんでほしいと思います。
(しかし、最近ではぶっそうな事件があります。出会い方には用心してください)

(3)親に期待しない
親については、みなさんそれぞれが思いをもたれていると思います。
私も親の心ない言葉に死のうと思もったことが百回くらいあります。
もう親の言葉にふりまわされて傷つくのはやめて、受け流すのが大切だと最近人に教えられました。
年下の女性です。
自分は自分、親は親と思って過度にふりまわされないで、まず自分がどうしたいかだと思います。
そして親に期待するのもやめましょう。
どうせ何もしてくれないのだし、最初から期待しないほうがいいです。
自分がどうしたいか決めて、自分で動くのがいいと思います。
1回、ひきこもり親の会というのに行ったことがあります。
親たちの様子としては、「何でうちの子が…フツーに育てたのに…身に覚えがない」というような考えの親御さんも多くいました。
自分の子がひきこもったのは自分のせい(かもしれない)という自覚はありません。
なぜかわからず戸惑っている感じです。
そしてこのタイプの親御さんが、とりあえず医者に見せようと考え入院させたという感じでした。
親は案外、自分が悪かったとわかってないというのが、私の実感です。
なので、子育てが不得意な親のところに生まれてしまったとあきらめ、自分は自分として生きていくほうが幸せになれると思っています。

*母との親子関係について―あゆみ書店から少女まんがに描かれた母親像のタイトルで300円の冊子が出ています。
親との関係は一生続きます。
今後は、母親の老いという問題も出てきます。
何年か後に母の世話をするようになる時もくるかもしれません。

(4)仕事は続かなくてOKというスタンスで良い
仕事やバイトにしてもそれぞれ個人によって違います。
これは私の独断と偏見の話ではありますが、バイトを休み休みしながら、婚活できる人はするのも良いと思います。
私は初めてバイトしたのが30歳で6か月、その後の派遣でも6か月くらいで仕事を変えています。
1か月しか続かないことも時にありました。
今は派遣が多いですが派遣の方が入りやすくてやめやすいという感じがあります。
転々としても、1か月しか続かなくてもかまわないというスタンスで、世の中少し見てこようという気で入ったらいいと思います。
ひきこもりがあると案外、派遣のほうがいいと思ったりしました。
私には対人恐怖があり、他の人と一緒の食事が苦手です。
1年以上同じ仕事ができる人はえらいと思います。
だからと言って遠慮することはありません。

(5)そして新しい夢を持って
最期にみなさんに申し上げたいことがあります。
それは新しい夢を持ってください、ということです。
私の場合はイラストや便箋をつくったり、英検を受けたり、ひきこもりながらやってました。
英語の勉強や資格はほとんど役に立ちませんでした。
絵画の方は地元で絵画サークルをつくって、年上の仲間ができたりしています。
勉強や資格よりも趣味を伸ばして、同じ趣味の人を見つけるのも良いと思います。
また、自分の店を持ちたいとか、お金持ちになりたいとか、彼氏がほしいとか、普通の人が思うような夢でいいのです。
夢があれば、それに向かって行動すればよいのです。
何かの本で、地球は行動の星だと聞いたことがあります。
良い気持ちで行動すれば、その人に良いことが起きるそうです。
家にいたのではせっかくのよい気持ちも行動で表現することはできません。
みなさんのなかにもすばらしい夢があると思います。
それを見つけて、かなうように行動してください。
それはきっと楽しいことであると思います。

長い文章を読んでくださり、ありがとうございます。
今まで辛い思いをした分、これからはみなさんに良いことがありますように。
私の経験が何か1つでも役に立てたらうれしいです。
香川県 I.M

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