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起立性調節障害

提供: 不登校ウィキ・WikiFutoko | 不登校情報センター
2020年10月30日 (金) 13:16時点におけるMatsu4585 (トーク | 投稿記録)による版
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目次

起立性調節障害

周辺ニュース

ページ名 起立性調節障害  (不登校のニュース、医療のニュ-ス)
起立性調節障害 当事者・家族「甘え」と責められ不信感/教員、長期欠席に焦りも
起立性調節障害の連載に寄せられた読者の反響(画像の一部を修正しています)
思春期に発症しやすい起立性調節障害(OD)のサポートの在り方を探った連載「起立性調節障害 進まない理解」。
わが子の体験を通じて記事に共感する意見や教員の立場からの思いなど、多数の反響が寄せられた。その一部を紹介する。
■「私はだめな人間なのか」「死にたい」
広島市安佐南区の女性(49)は、記事を読んで、次女(18)が学校で担任に病状を理解してもらえず苦しんだ時の記憶がよみがえったという。
小学5年のときは、体調不良で帰りたいと伝えると「頑張りなさい」「甘えだ」と責められた。
中学生になってからも、吐き気を抑えるため授業中に水を飲みたいというと「特別扱いできない」と却下された。
次女は学校への不信感や絶望感を募らせ、「私はだめな人間なのか」「死にたい」と自分を責め、不登校になった。
女性は「そんなことを子どもに言わせるなんて納得できない。同じ思いをする子どもと家族がいなくなってほしい」と願う。
連載では、ODの生徒の支援にチームで取り組む岡山県の中学校も紹介した。
しかし、広島市中区の女性(50)は「学校医や養護教諭でも病状を理解していない学校がある」と訴える。
ODの高校1年の娘が中学生のとき、困って校医に相談したら「親の責任」「ODでも登校できている子はいる」と言われて落ち込んだときのことが今も忘れられない。
その中学校には、保健室で1人につき1時間以上休めない「1時間ルール」があった。
「娘は意識がもうろうとしていても帰宅するか授業に戻るかを迫られた」と憤る。
高校生のOD患者が、進級や進学とどう向き合えばよいか知りたいとの声も複数届いた。
広島市佐伯区の女子生徒(15)は、高校に入ったがほとんど通えず、その後の進路が見えなくなった。
留年が決まり、通信制高校への転入を検討しているが、それも手探りでネットで情報を得た。
女子生徒の母親は「学校からの助言や情報提供がもっとないと当事者は立ちすくむしかなくなる」と嘆く。
学校に行きたい気持ちはあるのに行けない。
頭痛やふらつきのため自宅で勉強も進まない―などの理由で学習面で取り残される焦りを知ってほしいとの意見もあった。
広島市内に住む中学2年の女子生徒の母親は「勉強好きだった子が、やってもできないことが増えていく。
本人も前向きになれなくなる。遅れてしまった学習を少しずつ取り返せるような個別のサポートがほしい」と語る。
■担任だけで抱え込むのは負担、専門の研修あれば
教員の側からも複雑な胸の内を明かす手紙が届いた。
広島県内の中学校で勤務する30代の女性養護教諭は「教職員は『子どもの進路の保障』について考えるあまり、目の前の子どもの苦しみが見えなくなるときがある」と説明する。
進学を見据え、登校して授業を受けることが「本人のため」と信じる教員はいる。
さらに、教育現場には「不登校をなくそう」という雰囲気が根強い。クラスに長期欠席の子どもがいると周囲の目が気になり、焦る担任も少なくない。
子どもの心に寄り添う前に登校を促す対応などに乗り出す場合もあると明かす。
「担任だけで抱え込むのは負担が大きい。
養護教諭向け、全教員向けにODに特化した研修があると助かります」
広島県内に住む元中学校養護教諭の女性(64)は、担任だけに相談するのではなく養護教諭やスクールカウンセラーなど「学校の中で相性のいい先生」を探してほしいと話す。
「病気に対して教員間にも温度差がある。
まずは相談しやすい人に話してみてください」と呼び掛ける。
〔2020年10/26(月) 中国新聞デジタル〕

周辺ニュース

ページ名起立性調節障害、(健康のニュース、不登校のニュース)
子どもが朝起きられない原因は「スマホ睡眠障害」だけじゃなかった
本日、3月11日から「春の睡眠健康週間」(25日まで)。
実は3月18日は、世界睡眠医学協会(World Association of Sleep Medicine、現World Sleep Society)が定めた「世界睡眠デー」だ。
日本ではこの日と9月3日を「睡眠の日」とし、毎年、前後の1週間を「睡眠健康週間」として啓発活動を行っている。
独自に年2回も啓発を行わなければいけないほど、日本人は睡眠不足に陥っているらしい。
最近は、スマートフォンの普及による子どもの「スマホ睡眠障害」が話題になっているが、果たして……。
  ●スマホで睡眠障害? ブルーライトは覚醒作用が強い
「ほら!早く起きて!遅刻するでしょ!?また夜中までスマホをいじっていたんでしょう!学校に欠席の連絡をするのはお母さんなんだからね!」──多くの家庭でおなじみの朝の風景かもしれない。
近年、あちこちで“スマホ睡眠障害”という名称を目にするようになった。
スマートフォン(スマホ)やパソコン、ゲーム機の液晶画面が発する「ブルーライト(可視光線のなかでも波長が短い青色成分)」の光が体内時計や交感神経の活動を狂わせて覚醒度が上がり、結果的に寝つきが悪くなるほか、夜更かしをしたせいで起床できないというのだ。
ただ、スマホのブルーライトが直接、睡眠障害を引き起こすのかは、明確な根拠が不足している。
今のところは24時間街中にあふれる「光公害」や、塾通い、深夜のバイトといった生活時間の混乱など、数ある睡眠障害リスクの1つと考えるべきだろう。
ちなみに、ブルーライトの覚醒作用を逆手にとって、起床直後にスマホをチェックするように習慣づけると、てきめんに目が覚める。
眠気覚ましのコーヒーの代わりというわけ。
真夜中に切り上げ時を失ったグループトークに付き合っているより、よほど健康的な使い方だ。
●本当にスマホが原因の睡眠障害? 10代が発症しやすい起立性調節障害
果たして子どもの「朝、起きられない」は、本当にスマホや生活時間の乱れが原因なのだろうか。
思うように起きられない子どもが陥っているかもしれない疾患の1つに「起立性調節障害」がある。
起立性調節障害は、朝、起きられない、たちくらみ、倦怠感、動悸(どうき)、頭痛などを自覚症状とする疾患。
朝、ベッドから起きようとするとたちくらみに襲われ、横になると落ち着く。
なんとか起きられた後も気分は最悪で、全身がだるく重苦しい。
もちろん食欲もない。あまりの気分の悪さに記憶があいまいなことすらある。
午前中に強く症状が現れる一方、午後から夜にかけて目がさえ元気になるため、これまで心の病気だ、なまけ病だと誤解されてきた。
しかし近年は、血液循環の異常を伴う自律神経系の疾患であるとの認識が広がり、遺伝・家族性の可能性も指摘されている。
一般社団法人・日本小児心身医学会のホームページの記載によれば、軽症例を含む有病率は、小学生のおよそ20人に1人(約5%)、中学生のおよそ10人に1人(約10%)であり、昼夜が逆転するなど生活に支障をきたすほどの重症例はおよそ1%だ。
また、不登校児・生徒のうち3~4割が起立性調節障害を患っているという。
●血液循環が乱れ、脳血流が低下 自律神経が不適切に働いてしまう
「心の病」や下手をすると「育て方の問題」扱いされやすい起立性調節障害(以降、略称のODとする)だが、病気の中心は自律神経の機能不全だ。
一般に、長い時間横になっていた人が立ち上がると、血流が重力に流されておなかや下半身に集まるため、いったん、心臓へと循環する血液量が減少する。
通常はこの状態を是正するために、直ちに緊張モードの自律神経である「交感神経」の働きが活発になり、血管がぎゅっと収縮して血圧を上げ、心臓へ向かう血流が回復する。
ところがODの場合は、立ち上がった直後から働くはずの交感神経が動かない。
逆に、血管を広げて血圧を下げる副交感神経が活発化してしまう。
この「不適切」な働きのために血流循環の回復は遅々として進まない。
心臓は必死にポンプを働かせるが(頻脈、動悸)、重症の場合は脳に血流が回らずに失神することもある(脳貧血)。
●ODの本態は交感神経活動の低下 「起きられない」の背後にあるメカニズム
また、ODにはいくつかのサブタイプが知られており、それぞれ症状の現れ方が違う。
最も多い「起立性直後性低血圧」は、起き上がった直後、横たわっている時から6割以上も血圧が低下し、血圧がなんとか回復するまでかなり時間がかかる。
重症の場合、起床後の3~7分間は低血圧と頻脈が続く。自覚症状は強いたちくらみと倦怠感だ。
次に多い「体位性頻脈症候群」は文字どおり、心拍数(ドキドキ)の異常な増加=頻脈が前面に現れる。
子どもの心拍数は通常、1分間に80~90回だが、このケースでは心拍数がおよそ1.5倍に上昇、個人差を考えた場合は普段の心拍数+35回以上で、体位性頻脈症候群が疑われる。
起床直後からの頻脈、ふらつき、頭痛などが特徴だ。
3つ目は「血管迷走神経性失神」だ。
立っている時に、突然、血圧ががくっと低下するもので、起床直後に限らず、朝礼や長時間立っている時に、いきなり失神するなどの症状が頻繁にあるなら、これが疑われる。
前述の2つのいずれかを合併しているケースが多い。
このほか、起床直後の血圧は正常だが、徐々に脳血流が低下し、ODの症状が出現する「遅延性起立性低血圧」や「起立性脳循環不全型」、これまで解説してきたタイプとは逆に、起床直後に激しい血圧“上昇”が生じる「高反応型」や「起立性高血圧型」が報告されている。
実は成人でも糖尿病性神経症や認知症、パーキンソン病などに伴い、2次的に交感神経不全が生じることはある。
症状の現れも同様だ。一方、小児のODでなぜ交感神経の働きが低下するのかは明らかではない。
●疑わしい時は小児科へ 内科では適正な検査が難しい
OD診療の歴史はまだ浅く、せいぜい50年ほどだ。
この数年、小児専門医の間には浸透してきたが、一般内科では適切に診断できるか心もとない。
例えば、診断に必要な「新起立試験」という検査がある。
あおむけに10分間横になっている時の血圧、心拍数を計測し、次にストップウオッチで時間を測りながら患者を立ち上がらせ、血圧と心拍の変化を記録するとともに、血液が血管を流れる際に生じる「トントン」という音を聴診器で聞き取っていく。
この時、血圧が下がりすぎていると「トントン」音が聞こえず、起立時点から25秒以上無音状態が続くとODが疑われる。
手順こそ簡単だが微妙な操作が要求されるので、これを適正に行うには練習が必要だ。
受診頻度が少ない疾患のために内科の看護スタッフが時間を割くことは難しい。
また、前述のサブタイプを特定するには特殊な検査も必要だ。
従って、ODの可能性が少しでもある場合は、小児専門医を受診することが望ましいだろう。
●治療と生活上の注意点 学校への相談も必要
問診やいくつかの検査を経てODと診断された場合は、血圧を上げる薬や漢方薬を使った薬物療法と生活指導が行われる。
参考までにいくつか生活上の注意点を挙げておこう。
1つは血圧を高めに保つために水を1日、1.5~2リットル飲んで循環する血液量を増やし、塩分を1日10~12gとるようにすること。
お父さんの高血圧対策である「減塩食」とは真逆の発想である。
また、立ち上がる時は頭を下げ、30秒ほどゆっくり時間をかける、血流が下半身にたまることを防ぐため、弾性ストッキングや靴下を履くなど、物理的な予防手段も必要だ。
このほか、身体がだるくてつらいかもしれないが、日中は横になることを避け(横にならずに座ろう)、1日15~30分は歩くようにしたい。
ODに伴う起床-睡眠リズムの乱れや起床時の体調不良は、不登校に直結することが少なくない。
また春から夏にかけて悪化することが多いため、新学期早々につまずく原因になりやすい。
子ども自身も思うようにならない状況にストレスをため、罪悪感や自責にさいなまれて、さらに体調が悪化してしまうという悪循環に陥ってしまう。
遅刻や午後からの出席が重なるようであれば、小児科医を受診すると同時に担任やスクールカウンセラーに相談することも必要だろう。
また「遅刻します、欠席します」という毎日の連絡がつらいという保護者は案外多い。
「登校できたら連絡する」「午後からの登校を容認してほしい」など、ODへの配慮を訴えることは、子どもと親の双方のストレスを軽減することにつながる。
時間はかかるかもしれないが、ODは成長とともに回復する病気だ。朝起きられない子どもたちを「スマホ依存」や「甘えている」と考える前に、体の病気の可能性を疑ってみてほしい。
〔2019年3/11(月) 井手ゆきえ ダイヤモンド・オンライン(医学ライター 井手ゆきえ)〕

周辺ニュース

ページ名起立性調節障害、、()
立ちくらみ、めまい、朝起きるのがつらく、「怠け」「仮病」と誤解も…思春期に多い起立性調節障害
立ちくらみを起こしやすく、朝起きるのがつらい起立性調節障害(OD)は、思春期に多く、不登校の原因にもなる病気だ。診断がつきにくいうえ、「怠けている」「仮病だ」と誤解されやすいため、苦しんでいる子どもや家族は少なくない。
  自律神経の不調が原因
ODは、横になった状態から立ち上がる起床時に、症状が出やすい。立ち上がると、血液は重力に従って下半身に移動するが、自律神経の働きで下半身の血管が収縮し、上半身に戻るようになっている。
ところが、自律神経のバランスが崩れると、このメカニズムがうまく機能しなくなる。脳へ流れる血液が不足し、疲れやすくなったり、めまいを起こしたりする。ひどいと倒れてしまうこともある。
患者は小中学生に多く、遅刻や不登校につながることもある。実際、不登校の児童・生徒の3~4割にODの症状があるとされる。
日本小児心身医学会の診療指針では、立ちくらみやめまい、疲れやすさなど11の症状のうち、主に三つ以上当てはまる場合はODを疑う。診断の確定には、他の疾患の可能性を除いたうえで、血圧の変化を調べる「新起立試験」を行う。
試験では、診察室のベッドに横たわり、血圧計を腕に装着。起立時、低下した血圧が回復するまでの時間を計り、25秒以上かかればODとなる。25秒未満でも心拍数が35以上増えたり、起立して3~10分経過した後、血圧が低下したりするタイプもある。
精神的ストレスも
精神的なストレスもODの原因となる。問診で「学校を休むと、症状が軽減する」「気にかかっていることを言われると、症状が悪化する」ことなどがないかを確認。心理的な要因と、身体的な症状の重症度によって治療法を決める。
全身の血の巡りを良くするため、軽症の場合は〈1〉水分を多く取る(1日1・5~2リットル)〈2〉塩分を多めに取る(1日10~12グラム)〈3〉30秒以上かけてゆっくり立ち上がる――といった点に注意することから始める。学校の教員にも理解を求め、体育の授業を見学する時は座って休むようにする。
中等症以上と診断された場合は、血圧を上げる薬を服用する治療もある。 日本小児心身医学会の認定医で、東(あずま)こどもの心とからだのクリニック(神戸市)院長の東佐保子さんは、「治療に数年かかるケースもあるが、焦りは禁物。子どもにプレッシャーをかけず、親子で病気と向き合っていくことが大切だ」と指摘する。
学校側の理解も不可欠
ODは不登校の要因の一つで、授業での配慮も必要になるため、学校側の理解も不可欠だ。
岡山県教育委員会は今年度、医療と連携した不登校対策を検討する研究会を新たに設置した。この中で、岡山大の医師らと協力し、ODが疑われる児童・生徒への対応を定めた指針や、ODの診断や治療ができる医療機関を示したマップの作成を進めている。 これらを3月までに完成させ、県内の小中学校と高校に配布する予定だ。県教委の担当者は「すべての教員がODを正しく理解し、児童・生徒らに必要な支援ができるように取り組んでいきたい」としている。
〔2019年1/15(火) 読売新聞(ヨミドクター)(安藤奈々)〕

周辺ニュース

ページ名起立性調節障害、、()
朝起きられない、頭痛や倦怠感…サボりと誤解されがちな思春期の「起立性調節障害」 尾木ママは学校の対応に怒り
教育現場でも家庭でも、理解が進んでいません。
「朝、起きられない」「頭痛や吐き気、倦怠感で学校に行けない」―子どもがそんな不調を訴えたときは、「起立性調節障害」かもしれません。
11月3日放送の「ウワサの保護者会」(NHK Eテレ)では、子どもの心身の不調について取り上げ、この「起立性調節障害」も紹介していました。
筆者の中学生の子どもの友人にも、そうした症状で不登校になっている子が2人、友人知人でも何人か聞くので、とても他人事とは思えませんでした。
(文:篠原みつき) 苦しむ娘に「根性で起きなさい」と責めてしまう母親
番組では、中3から発症した女の子が経験を語りました。
朝起きると吐き気や頭痛がするため、小児科を受診しましたがよくなりません。
やがて、朝起きると強いめまいを感じるようになっため、耳鼻科で検査を受けると「起立性調節障害」と診断されました。
彼女は、苦しみをこう語ります。
「普通に高校に行って勉強して帰るという生活を送りたいのに、家でダラダラしているみたいで置いていかれるような気持ちになっちゃうことが多いです」
お母さんは、家族の中でも病気知らずの娘がと信じられない様子でした。
表に見えないため、「根性で起きなさい」と責めてしまうことも、いまだにあるそうです。
起立性調節障害は思春期の子どもに多く、「朝起きられない、夜寝られない、倦怠感、イライラ、頭痛、めまい、立ち眩み」などの症状が特徴です。
中学生のおよそ1割がこの病気で苦しんでいるといいます。
大阪医科大学・小児科医師の吉田誠司さんによると、「一般にあまり認知されておらず、医師の間でも知れわたっていると言い切れない」そうです。
原因は、自律神経がうまく機能せず、起立時に血圧低下や脳血流の不足が起こること。
思春期は自律神経のバランスが崩れやすいため、症状が出やすいといいます。
吉田医師は、「不登校になっている子の3~4割はこの病気だと言われていますね」と話します。
教師も無理解「がんばればできるんじゃない?」 不登校に繋がるケースも
治療法は、病気を理解し生活習慣を改善する、心理的ストレスを減らすなどがあり、焦りは禁物のようです。
しかし子どもにとってつらいのが、学校に行きたいのに行けないという状態です。
先生によって理解や対応が違うことが、問題を深刻にすることもあります。
体育はできないと言っているのに「がんばればできるんじゃない?」と言われたり、同級生にサボリだと思われたり。
こうした状況が重なると、症状が落ち着いてきても不登校のままというケースも出てきます。
ある保護者は、「1年目は理解してくれる先生だったが、担任が変わると『病気が治って良くなったら来てください』とか、なぜか『病気の説明は個人情報だから(生徒たちに)説明しません』と言われてしまった」と肩を落とします。
サボリではないと友達に理解してもらうためには、先生の説明がなくてはならないはずで、残念な対応です。
教育評論家の尾木直樹さんは、「先生によって対応が違うって、僕からすると何やってんのか」と憤ります。
「同じ情報を共有して、その子たちのケアに当たるってことが、学校の本来の姿なんですよね。なにしてるんですかね」
吉田医師は、「身体を動かさないと身体機能が上がっていかないので、少しでも登校できるようにしたほうがいい」とのこと。
「治ってから来い」はお門違いの言葉なのです。
一方で、学校に診断書を出すことで理解が得られたという保護者もいました。
この病気は、高校のうちに自然と治ることが多いとのことでしたが、親としては進路に関わる大事な時期で、焦りが募ってしまいます。
それでも、子どもはただでさえ学校に居場所を作れず悩んでいるのに、家でも追い込んでしまえば問題はもっと深刻化してしまうでしょう。
最後に尾木さんは、全国に起立性調節障害の「親の会」もあるので、親も孤立しないよう「繋がってくださいね」と呼び掛けていました。
〔2018/11/10 10:00 キャリコネニュース〕

周辺ニュース

<起立性調節障害>「怠け」でなく身体疾患 いじめ背景にも
河内暁一医師=青森県弘前市内で
青森市立中2年の葛西りまさん(当時13歳)がいじめ被害を訴えて自殺した問題で、市いじめ防止対策審議会は8月、学校側が組織的に対応できていなかったと報告書で指摘した。
りまさんがかかっていた「起立性調節障害(OD)」への対応もその一つ。
10代前半に多い病気だが、「怠けている」と誤解されやすく、りまさんがいじめを受ける背景にもなった。
小児科医にODの特徴を聞いた。
  審議会の報告書や遺族によると、りまさんは2015年6月ごろから頭痛や体のだるさを訴え始め、病院で風邪と診断された。
しかし、風邪薬を服用しても改善しなかったため別の病院を受診。
15年9月18日に、数カ所目に訪れたクリニックで初めてODと診断された。
青森県弘前市の「河内小児科・内科クリニック」院長の河内暁一(きょういち)医師(70)によると、ODは自律神経がうまく働かなくなることで起こるという。
朝起きづらい▽体がだるい▽頭痛や腹痛が時々ある--などの症状があり、「体格が急に成長する思春期の子供に多く、中学校ではクラスに1~2人はいるのではないか」と説明する。
午前中は体調が悪くても、午後から夜にかけて元気になる子もいる。
このため、周囲から「怠けている」などと誤解されたり、不登校につながったりするケースもある。
思春期の子供にとって珍しくない病気だが、河内医師は「学校の先生でしっかりと理解している人はまだ少ない」と話す。
りまさんの場合も、いじめの背景にODへの理解不足があった。
審議会の報告書によると、学校側はりまさんがODと診断されたことを把握していたが、正確な知識が足りず、同級生らに病気への理解を浸透させられていなかった。
このため、りまさんがずる休みをしているとの印象を周囲に持たれ、それを口実にしたいじめを止めることができなかった。
報告書は「本人と保護者や教員に、『ODは身体疾患であり、根性や気持ちの持ちようだけでは治らない』と理解を促すことが重要」とした上で、「保護者、教員がODを十分に理解し、全体で子供を見守る体制を整えて、子供の心理的ストレスを軽減することが最も重要」とまとめている。
◇起立性調節障害
薬による治療が有効で、水分や塩分をしっかり取ったり、規則的な生活を送ったりすることで症状が軽くなる場合もある。
うつ病や貧血などと間違われることがあり、河内医師によると、ODが疑われる場合でも他の病気ではないことを確認しなければならない。
症状に個人差があるため、発症に気づかないまま自然に回復する子供もいる。
〔2018年10/17(水) 毎日新聞【一宮俊介】〕

不登校の克服、医学が後押し 岐阜大教授が漫画出版
「不登校の原因となる起立性調節障害について知ってほしい」と話す加藤善一郎教授=岐阜市大学西、岐阜薬科大
不登校の原因となる起立性調節障害(OD)への理解を-。岐阜大病院小児科の加藤善一郎教授(53)が、不登校の原因や対策をまとめた「マンガ 脱・『不登校』」を7日に出版する。
不登校の克服法を教育関係者らが指南する書籍は数多くあるが、小児科医が医学的見地から説明する漫画は珍しい。
加藤教授は「ODへの理解が進むことで、不登校に悩む子どもや家族の助けになるとともに、予防にもつなげたい」と話している。
加藤教授によると、ODは血圧が安定せず、脳への血流がうまく維持できなくなる自律神経障害で、医師でも正確な診断が難しい。
倦怠(けんたい)感が抜けないため朝に起きられず、夜になると元気になったり、立ちくらみや頭痛を伴ったりする特徴がある。
成長期に発症しやすく、周囲からは「怠けている」と誤解されやすいという。
発症した子どもの多くは睡眠が不規則となり、不登校になりやすい。
加藤教授は約15年にわたって不登校に悩む子どもたちを診てきたが、「ODと診断される割合は9割を超えている」と指摘する。
投薬や生活習慣の見直しなどで快気する場合が多いことへの理解も進んでいないという。
漫画では、中学校に入学したばかりの主人公が不登校となり、ODやADHD(注意欠陥多動性障害)を克服して通信制高校に進学する。
「体が重い」と訴える主人公を多くの病院が「異常なし」と診断したり、母親が「自分の子育て方法が間違っていたのか」と悩んだりする描写は、いずれも加藤教授の診察経験に基づくという。
漫画では、子どもが自己肯定感を持って生活できるよう、保護者や学校が環境を整える大切さも説いた。
加藤教授は、子どもが抱く自己肯定感を独自に「だいじょうぶ感」と呼んでおり、「ODを理解し『だいじょうぶ感』を醸成するためにも、当事者だけでなく学校の教職員や医療関係者にも読んでもらいたい」と願っている。
出版社は「学びリンク」(東京都)で、作画は漫画家河西哲郎さんが担当。
A5判144ページで、税別1200円。 〔2018年11/6(火) 岐阜新聞Web〕

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