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ひらの青春生活応援事業

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ひらの青春生活応援事業

所在地 大阪府大阪市平野区
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クライエントから友だちへ~高齢ひきこもりの新局面2
■ものすごい形相で彼は僕の前に現れた
昨日僕は、僕の法人のスタッフ・スズキくんと2人で、2件の面談(平野区の高校生支援事業「ひらの青春生活応援事業」のなかで)をこなし、午後遅くに解散して18時頃に事務所に戻った。
すると、まだスズキくんは事務所に残っており、ネットの某サイトを見て盛り上がっていた。
僕もその某サイトは好きで、そのネット番組を見ながら、最近の政治情勢などをスズキくんと語り合った。
僕がスズキくんと出会ったのはもう15年以上も前のこと。
10年間はげしくひきこもっていたスズキくんの、母親とまず僕は出会い、面談支援をしていた。
月に1回、スズキくんの母親と出会い、最近の出来事などを教えてもらっていた。
出来事といっても、亡き祖父母宅で一人暮らしをしていたスズキくんとは、その母親は週1回程度しか会っていなかったので、その際の断片的な風景を聞かせてもらうだけだった。
そんな感じで僕は、保護者たち(主として母親)と数ヶ月に1度ペースで出会い、面談し、雑談し、母親の愚痴を聞き、時には僕の愚痴も聞いてもらっている。
スズキくんと出会った時は僕は淡路プラッツという大阪にあるNPOで代表をしていたが、その後同NPOを退職し今の事務所を立ち上げたあとも、週1ペースに減ったとはいえ、不登校やひきこもりをもつ保護者への面談支援を行なっている。NPO時代からはやや減ったとはいえ、それでも80ケースほどを担当している。
スズキくんが僕の前に現れたのは、彼の母親面談を始めてから確か1年くらいたってから、だった。
ものすごい形相で彼は僕の前に現れ、ものすごい視線で僕を睨みつけていた。
そりゃそうだろう、何しろ10年ぶりに会話する親以外の人間だったのだから、緊張するのも当たり前だ。
■2年で「卒業」
親御さんへの面談を地道に続けていると、人によってはスズキくんのように本人がいきなり現れることもある。
その時が、「ひきこもり」から「ニート」へステップアップした瞬間で、以降は僕のような支援者や僕が属する支援組織のようなところで「支援」を受けていくことになる(面談→日常生活への支援→旅行等の行動範囲を広げる支援、とステップを歩む)。
スズキくんは最初は僕を睨みまくっていたが、すぐに共通の趣味が見つかり(アニメ「エヴァンゲリオン」です)、確か最初の面談の後半はすでに打ち解けたような記憶がある。
こんな時いつも僕は、エヴァさまさま、綾波さまさま、ミサトさんありがとう! と庵野監督に感謝する。
やがてスズキくんは、NPO内のレクリェーションも数々体験し、海外旅行(メキシコ!)も体験し、2年ほどしてNPOを「卒業」していき、フリーターとなった。
卒業したすぐあとは、ほかのOGOBと同じくだいぶ苦労していたようだが、やがては元ひきこもり経験者というよりはフリーター、あるいは非正規雇用の若者と呼んだほうが彼の「いま」をすぐにイメージできるようになっていった。
メンタル的には、フリーターになったあとも当然「ひきこもり」だ。
完全主義者の割にはすべてに自信がなく、そのわりに仕事はきっちりこなす。
いやな先輩や上司の言うことにも黙って従うものの、仕事が終わったあとは愚痴てんこ盛りで缶チューハイを空けている。
僕も、OBスズキくんとたまに会い、NPO時代からそうだったのだが、大阪の阪急電車の「十三」駅ホームで、お互い缶チューハイを飲みながら(その場所が落ち着くのだ)近況を報告し合う。
■「大人になったひきこもり」
僕の法人のスタッフになったのは3年前、その年のスタッフ体制に急に欠員が出てしまい、大急ぎで補充する必要に迫られたのだが時期的にすぐには見つからず、困っていた僕のところに「スズキくんが今ちょうどひとつのバイトを終えたところ」という情報が入ってきたのだった。
テキトーな僕でも、さすがにスズキくんの雇用に関しては少し考えた。
仕事をこなせるのは知っていたが、僕とスズキくんの関係が、「クライエントと支援者」の関係性から「スタッフと代表(社長)」へスムースに移行できるか、ちょっと不安だった。
けれども、何が起こったとしても、スズキくんと僕との関係性(恥ずかしいが「信頼関係」という言葉が一番近い)は壊れることはないだろうという直感が働き、彼を雇用することにした。
今の僕の法人は、上に引用した「ひらの青春生活応援事業」や「高校内居場所カフェ」といった、ハイティーン支援中心で動いている。
高校生、言い換えると子どもと大人の間の「逢魔が刻」にいるハイティーンへの支援は、ある種の「若さ」とある種の「大人」感が入り混じった雰囲気が支援者に求められる。
人生に模索する20代前半のスタッフはこれに適している。
そして、スズキくんを見ていて思ったのだが、「大人になったひきこもり」もこの条件にバッチリ合っているのだ。
それは、高校生を見ているとわかる。
スズキくんはいつものスズキくん節でアニメの話をしている(それはエヴァではなく、最新アニメを彼はしっかりフォローしている)。
その感じは実に自然体で、17才の高校生と、43才のおっさんスタッフ(スズキくん)が最新アニメの話題で盛り上がる。
そしてそこに、アルバイトの話題や「学校」や「親」評(たいてい悪口です、スミマセン)が加わり、スズキくんと高校生との間の「ATフィールド」(エヴァンゲリオン)が徐々に溶解していくのが傍で見ていてもよくわかる。
その結果、なんとなく高校生に笑顔が戻ってくる。
■友だち
最初に戻るが、15年前と同じようにお酒(最近我々はオッサンらしく安物ウィスキーに好みが変わった)をちびちびやりながら、「Tノ門ニュース」などをだらだら見ていた。
僕も54才になったので、昔のように青い青いサヨクというわけではなく、かといってTノ門ニュースのコメンテーターに全面賛同するわけでもなく、だらだら見ていたのだが、そんな僕に対して、現実主義的なスズキくんは僕に鋭い風刺も浴びせつつ楽しくトークは進んだ。
けれども翌日、つまり今日(9月29日)の午後に、僕と彼はふたりで講演会の演者として呼ばれていたこともあり、それほど飲むことは控えて解散した。
その講演会は、上に書いたようなスズキくんの人生をしゃべってもらうものであり、「高齢ひきこもり」についてポジティブに考えるものだ(ひきこもりの過去 現在 未来)。
台風が接近しており、中止の可能性もあるもののまだ連絡がないため、一応出かけてみよう。
スズキくんと僕が話す同種の講演は、これで4回目くらい。
うち2回は、他団体から呼んでいただくもので、ソフトとしてはわりとイケていると僕は手応えを感じている。
そして、スズキくんとの語りは僕にとってかなり楽しいものだ。
それは昨夜のTノ門ニュースを見ながら談笑していたときも、同じような感覚を抱く。
その関係はもはや、クライエントと支援者や、スタッフと社長を超えた、友だち みたいな感じだ。
「高齢ひきこもり」は、このような様々な可能性、肩の力が抜けた「変な大人」、そのことによるハイティーンへの癒やし、何よりも社会のレースからいち早く抜けた爽快さ(かといってメンタル面はひきこもりそのもの)といった魅力をもつ。
〔2018年9/29(土) 田中俊英 一般社団法人officeドーナツトーク代表〕

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