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信頼障害

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信頼障害

仏のようにいい人が酒や薬物で崩壊寸前、「他人を頼れない」苦しみ
社内でも有名な “いい人”が、依存症に陥ってしまう理由とは? 
つい周囲の空気を読んでしまい、気疲れがたまってどうにかなりそう――そんな人は要注意だ。
日々、抑えつけている感情の暴発をなんとか防ごうとして、お酒やギャンブル、さらにソフトドラッグと呼ばれる「捕まらない薬」に走ってしまうビジネスパーソンが増えている。
“いい人”が陥る「信頼障害」のわなとは。
神奈川県立精神医療センター医療局長、小林桜児(こばやし・おうじ)氏に聞いた。
   信頼していた同僚がある日突然、失踪してしまいました。
大きなプロジェクトの責任者だったため、社内は大騒ぎ。
聞けばパチンコ、競馬、競艇、果ては怪しい投資話にのめり込み、相当な借金を作っていたらしいのです。
誠実な人柄で普段は温厚そのもの。「まさかあの人に限って」と今も信じられない思いです。
◇        ◇
「上司から理不尽なクレームを突きつけられても穏やかにほほ笑んでいる」
「無理難題にもノーと言わない」
「しんどい仕事は部下に押し付けず、自分で抱え込む」
社内でも有名な“仏のようにいい人”が、じつは酔って暴言を吐く癖があったり、FXやパチンコにハマり借金まみれになっていたり――といった話を耳にしたことはないだろうか。
他人に感情をさらけ出せず、頼ることもできない。
常に周囲をおもんぱかり、自分を押し殺し続ける。
その結果、お酒やギャンブル、出会い系に走る人、睡眠薬、せき止め薬など“捕まらない薬物”をひそかに乱用してしまう人は少なくない。
病院に行くほどではないものの、「我ながら度を超えているな」とヒヤッとしたり、「この人、危ないんじゃないか」と感じたりするシーンは日常にいくらでもありそうだ。
ギリギリのラインを踏み越え、当たり前に送っていたはずの日常生活がある日を境にままならなくなってしまう――そんなリスクは誰しもが抱えている。
●誰にも頼れない…「信頼障害」に悩む人々
依存症の原因の多くは、人を信じられず、問題に直面したとき誰にも頼れない「信頼障害」にあるのではないか――と話すのは、『人を信じられない病――信頼障害としてのアディクション』(日本評論社)の著者で、依存症に詳しい神奈川県立精神医療センター医療局長、小林桜児氏だ。
ちなみに「信頼障害」とは小林氏の造語である。
世間一般では「意志の弱い人がなる病気」などと捉えられがちな依存症。
医学的には「アルコールや薬物の乱用によって脳になんらかの障害が生じ、衝動性をコントロールできなくなってしまった状態」とされている。
「本当に脳の障害が原因なのだろうか、という疑問を抱くようになったのは、人間関係の変化によって病気から立ち直った患者さんを何人も見てきたから。
妊娠がわかった途端、ぴたりと覚せい剤をやめた女性、生き別れた子どもたちのため断酒した男性など、それまでの定説では説明のつかない症例がいくつもありました」
真の原因は、脳の障害でも、もともとの意志の弱さでもなく、成長過程で人を信じ、誰かを頼ったり甘えたりできなくなってしまったことではないか、と考えるようになった。
というのも、依存症で受診する人にはある共通点があったからだ。
「過剰適応」――つまり、自分の意見や感情をアピールせず、無理やり周りに合わせる傾向が強かったのである。
●育ちのいい人が抱える「暗黙の生きづらさ」
そこで小林氏は、2015年5月~11月に神奈川県立精神医療センター依存症外来を受診した人227人を対象に、
それまでの生育歴や他人や社会、自分への信頼度について調査を行った。
調査結果、カルテの内容から、依存症が重度であればあるほど生きづらさを抱えて育っており、かつ信頼度が低いことが明らかになったという。
さらにわかったのは、生きづらさに2つのタイプがあることだ。
1つは「明白な生きづらさ」。複雑な家庭で貧困や暴力にさらされ、不登校、いじめなどを経験している。
覚せい剤などハードドラッグと呼ばれる薬に依存してしまう人には、このタイプが多い。
もう1つは、アルコールや、睡眠薬、せき止め薬などソフトドラッグに依存する人に多い「暗黙の生きづらさ」だ。
高学歴なうえ、経済的に恵まれた家庭で何不自由なく育ったように見えるが、実態は違う、と小林氏。
「『両親がテストの点数や偏差値にしか関心を持っていなかった』『母親から一日中、父親への恨みつらみを聞かされていた』『家族みんなアトピーの弟の世話にかかりきりだった』などなど、過剰適応せざるを得なかった患者さんの生育環境が、調査や診療から見えてきました。
親の虐待や離婚などから覚せい剤に走った人々と、根本的には同じ問題を抱えていたのです」 詳しく事情を聞いてみると、親に心配をかけまいと優等生を演じ続けたり、ギスギスした雰囲気を和らげるべくむりに明るく振る舞ったりしていた、などと打ち明ける人が多かった。
「本音を言ったら嫌われ、見捨てられてしまう」と不安が先立ち、誰にも弱みを見せられなかったという人もいた。
●“我慢のダム”が決壊寸前!
信頼障害を抱える人はギリギリの気持ちで生きている、と小林氏はいう。
まず、人生や社会そのものに対する不安感が強い。
周囲に助けてもらう経験を繰り返すことで、人は自然と「世の中捨てたもんじゃない」と将来を楽観できるようになるが、彼らにはその成功体験が乏しい。
「そのうえ、幼いときから常に感情を抑え続けている。
いうなれば“我慢のダム”の決壊一歩手前ともいうべき状態です。
大量の水をどこかで放水しなければ、社会生活を維持できない。
放水のはけ口が睡眠薬やアルコールであり、ギャンブルなのです。
夢中になっている間は不安や怒りから目をそらすことができ、束の間でも心の痛みを忘れることができる。
それだけに、深みにハマりやすいといえます」
子どもの頃から周囲の期待に応えるべく努力を惜しまなかった人々は、30代頃までは難易度の高いタスクをこなし高い評価を得ている。
だが、中間管理職になり、部下や他部署と連携する立場になると途端に行き詰まり、悩み始めるケースが多い。
他人を信頼できず、仕事をうまく任せられないからだ。
パートナーや子どもとの葛藤など、家庭の問題が続出する年代でもある。
●あえてポジティブシンキングをやめてみる
では、どうしたら信頼障害から立ち直れるのか。
小林氏が勧めるのは、自分の中のありのままの感情を見つめ、文字にすることだ。
「たとえば、自分史を書く。生まれてからどういう人と関わり、どんなときに裏切られたと感じたか、
受け入れられなかったかを振り返り、年表にしてみるのです。
日々感じたことを正直に記録する『感情日記』をつけてもいいでしょう。
誰と会い、何を話し、どんな感情が湧いたのか。ネガティブな気持ちにきちんと向きあってほしい。
そのうえで、がんばった自分をねぎらってください。
誰かを責めるためではなく、自分の気持ちを確かめるため、セルフケアのための作業だと思ってください」
ポジティブシンキングを心掛けてきた人にとっては、ハードルの高い取り組みかもしれない。
だが、負の感情から目を背け続ければ、心をまひさせるため結局不適切な行動に走ってしまう、と小林氏は説明する。
もう1つは、他人としっかり関わること。敬遠していた飲み会、サークル活動、コミュニティーに積極的に参加しよう。
つい空気を読んでしまう人は他人と過ごすことが苦手なものだが、少々の苦痛にはリハビリのつもりで耐える。
SNSと違い、リアルの付き合いは時に葛藤を生む。
だからこそお互いの本音を知り合うことができ、どこまでなら頼っていいか、甘えていいかという境界線が見えてくる、という。
「信頼障害が深刻な人は、ランチで愚痴を言えない。
もっぱら聞き役に回ることが多いのですが、自分も愚痴れるようになれば『かなりよくなった』と思っていい。
たまにはしらふのときにちょっとだけキレてみるのもいいですよ」
グーグルの研究によれば、自然体の自分をさらけ出せる心理的安全性(Psychological safety)が、チームの成功の条件だそうだ。
まずは自分が“いい人”の殻を破り、自然体になれば、職場も家庭ももっと心地よい場になる。
お互い本音で付き合うことで、よりいい関係を築ける好循環が生まれそうだ。
〔2019年12/18(水) ダイヤモンド・オンライン(フリーライター さとうあつこ)〕

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