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自主学習ノート

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自主学習ノート

子どもの力を引き出す「自学ノート」 勉強も好きなこともワクワク追究
「主体性」を引き出すノート作り
多くの小中学校で宿題に出されている「自主学習ノート」。
学校や先生によってやり方は様々です。
「子どもの力を引き出す自主学習ノートの作り方」の著書がある桐朋小学校の伊垣尚人先生は、学校の学習内容だけでなく、好きなこともバランスよく学ぶノートを提案しています。
【話を聞いた人】桐朋小学校教諭 伊垣尚人さん
伊垣尚人さん(いがき・なおと) 1977年生まれ。東京都出身。
YMCAのキャンプリーダーや不登校児童・生徒の学校復帰の支援活動などを通じて学校現場に興味を持ち、通信教育で教職の道へ。
カウンセリングやファシリテーションを活かしたクラス経営により、子どもがオーナーシップを持ち、学ぶことを楽しむ授業づくりに取り組んでいる。
著書に「子どもの力を引き出す自主学習ノートの作り方」(ナツメ社)など。
まず主体性を発揮するためのスキルを練習
クモの巣マップを使い、知っていることや関連することを放射線状につなげて広げていく。 子ども自らが学習する内容を選んで取り組む「自主学習ノート」は、昔から脈々と流れのある実践です。
私が始めたのも教員になって2~3年目のころ、同じ学校の先生にレクチャーを受けたのがきっかけでした。
最初は深く考えることもなく始めたのですが、続けるうちに、子どもに学習を任せるということは、教師主体だった学びの主導権を少しずつ子どもにゆだねていくことだと気づきました。
ただし、「自分で頑張って」と任せるだけでは、うまくいかない子もいます。
主体性を発揮するのにもスキルが必要で、学校で練習する必要があります。
そこで、私が担任している2年生のクラスでは、宿題ではなく授業の中で自主学習ノートに取り組んでいます。
まず最初にやるのは、好きなこと探し。
動物や食べ物、趣味など何でもいい。
クモの巣マップを使い、知っていることや関連することを放射線状につなげて、広げていきます=写真。
「発見→準備→自学→振り返り→共有」のサイクルを2週間で回しています。
好きなことや興味のあることを「発見」し、分からないことを整理してこれから知りたいことの「準備」をする。
次に、本を読んだり実際にやってみたりするのが「自学」で、良かったことやもっと知りたいことを「振り返り」、クラスメートと「共有」します。
最大のコツは、好きなこと・得意なことをテーマに選ぶことです。
勉強が苦手な子でも、好きなことなら頑張れます。
オタクになって、楽しさを仲間と共有するイメージです。
アイドルやゲームでも否定せず、取りあえずやらせてみる。
それが入り口となり、深掘りするなかで多くの本を読み、本物に触れ、見学に行く中で、興味が深まり広がっていくものです。
子どもに任せきりにせず、先生がサポーターになるといいと思います。
進め方やまとめ方で、子どもに「ダメ出し」したくなることもあると思います。
そこはぐっとこらえて、代わりに「本出し」するのがお勧めです。
図書室には素晴らしい本がたくさんありますが、子どもたちにはなかなか届きません。
興味がありそうな本を大人が選んで渡すと、ものすごく響きますよ。
もう一つ大事なのが、クラスでの共有です。
隣の席の人と交換してコメントを付け合ったり、机上に置いたノートを自由に見て回ったりして、やり方を学び合います。
コロナ禍の休校期間に、学校の良さを改めて考えさせられました。
人とつながって学びを共有し、お互いに影響し合うことは、オンデマンド型のオンライン授業では成立しない、学校ならではの学習だと思います。
「やらされ感」のない楽しい学習を
低学年のうちは、このように好きなことを追究する「ワクワクメニュー」がお勧めですが、学年が上がれば、学校の学習内容に直接結びつくような「バッチリメニュー」もバランスよく取り入れましょう。
バッチリメニューは目標をはっきりさせないと、子どもたちはやる気が出ません。
目標としては、目先のテストが一番分かりやすいと思います。
漢字の覚え方を取ってみても、声に出しながら練習したり書き順を色別に書いたり、いろいろな方法があります。
算数でもドリルをやるだけではなく自分で問題を作ってみるなど、多様な学習方法があることを教え、自分に合ったやり方を選べるようにするといいですね。
自主学習ノートはバッチリメニューだけという学校もあるでしょう。
それだけでも通常の宿題よりは「自分で選ぶ」楽しさがあるので、主体的な学習の1段階目にはなります。
でも、やっぱり学習のみのバッチリメニューだけだと味気ないですよね。
主体性をより高めるには、好きなことを学ぶ経験を積むことが必要です。
公立の小中学校でも自主学習ノートの取り組みは比較的自由にできます。
高学年であっても、バッチリメニューだけではなく、ワクワクメニューも取り入れてほしいと思います。
ノートの見開き2ページのうち、半分がバッチリメニュー、もう半分がワクワクメニューというイメージで進めるといいのではないでしょうか。
子どもにとって、宿題は「やらされ感」がいっぱいの楽しくない勉強になりがちです。
けれど、学ぶことは本来、楽しくてワクワクするものです。
興味のあることを熱心に探究しているときに、時間を忘れて没頭した経験は誰にでもあるでしょう。
自主学習ノートを上手に使って、学ぶことが楽しいと思える子どもが増えることを願っています。
伊垣先生の「自主学習ノート」三つのポイント
(1)「ワクワクメニュー」は好きなものを
(2)「バッチリメニュー」は目標を決めて
(3)クラスで見せ合い、やり方を学び合おう
〔2021年4/9(金) 朝日新聞EduA 葉山梢 EduA編集部〕 

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