●文通番号11-24 十五夜の晩に思うこと
とべないホタル [石川県河北郡 女 28歳]
暗闇の中、私達を見守り照らしてくれる。お月様。神々しく光り輝く。ひっそりと、でも確かな存在。どんなに暗くても不安でも大丈夫だよって安心感をくれ、言ってくれている気がする。
太陽のようなまぶしいほどの強い輝きはないけど。月には太陽にはない、輝き光がある。いろいろ形を変えながらも遠くから見つめていてくれる。応援してくれる。光と影の二重奏。いつも光り輝くばかりでなく相手を支えることのできる人でありたい。
小さい頃、十五夜の夜ススキをかざりだんごを食べた。夢見がちな少女だった私は、丸いお月様の中にうさぎさん達がもちつきをしていると信じてうたがわなかった。
そんな私も、ずいぶん大人になったもんだね。いろんな人と出会い泣いたり笑ったりして、いくつもの出来事のなかでいろんなことを学んだ。どんな時にも私の側には私を支えてくれる人がいて、私は幸せな人間なんだろうね。
夏が終わりもう季節は秋。
朝晩肌寒くなりカゼをひいてしまった。
みんなはどうですか。元気ですか。体を大事にしてね。夜犬のカツと散歩にでかける。
今夜もお月さんが顔を出し笑顔で新しい門出を応援してくれている。
母と犬のカツと力を合わせ、これからも元気で明るく生きていこうね。今までの分も今まで以上にきっと幸せになろうね。
人生七転び八起き。生きていたら何がおきるかわからない。今流行の熟年離婚。
私の父と母が離婚し、新たな人生が始まった。どんな困難にも一つ一つ乗り超えていきたい。大変だけど、自分たちの選んだ道を信じて、前進のみ……。
“月かげのいたらぬ里はなけれども眺める人の心にぞ住む”
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