<<報告>>
12月10日の親の会

「ひきこもって動き出す気配がない」にどうする

12月10日の新小岩親の会は「Hiki comi」第39号の 16ページ〜18ページ を読みながら話しを進めていきました。
みなさんも「Hiki comi」第39号を参考してもらうと解かり易いと思います。
今回の講演内容を下にまとめてみました。





<11月の親の会の「当事者の体験発表」を通して松田さんが考えたことです>

今回は引きこもりから外に出そうもないという人にどういう働きかけをしていったら良いかということについて話し合いました。
今まで引きこもり当事者の話しを聞いてきた中で、自分から引きこもりから抜け出していった人には何らかの" きっかけ "があったようです。

引きこもりから自分で抜けた人には 「自分はこのままでいたら将来どうなってしまうのだろうか」というような『 危機感 』を持って動き始めたという人が多いように思います。  幾つか事例は「Hiki comi」の中に書かれています。 ここでは1つの例を挙げてみたいと思います。

●母親が病気になり入院してか家のことが立ち行かなくなってしまった。食事や洗濯、お風呂の問題だけでなく買い物などの外出も必要になって子どもが動き始めた・・・

上のような例もありました。  このような事例を考えてきた中で、意図的に "きっかけ" に代わるような ”試み” を3つ考えてみました。

@ このことが親や家族の意思や都合ではなくて、「避けられない事情」が向くということです。上の実例は不幸なことでしたが意図的な試みとしては不幸な事態ではないということが条件の前程です。

A このことは引きこもり本人だけに向けられたものではないけれども本人の生存条件に重大な影響を与えて「生存本能をよびさますもの」が必要だと思います。これは本人に活力を与える要因になると思います。

B このことは作為によってではないことが条件だと思います。人為的に行うことであれば犯罪やそれに値する様なことも起きてしまいます。なるべく自然な流れで偶然の事態を生かすことが大切だと思います。



このようなことを考える事は難しいとは思いますが、この条件を満たす方法を個別に考え出すことは親として子どもがに出来る事なのではないでしょうか?

あまり頭でっかちに考え過ぎず、子どもの話しをなるべく聞いてあげて外に出られるような " きっかけ " を見つけてあげることが親に出来ることではないでしょうか?
子どもの話しにアンテナを張ってよく聞き何がその子どもさん個人にとって生存本能を呼び覚ますきっかけになるか考えてあげて欲しいと思います。

例えば親が「そんなんじゃ社会でやっていけないぞ」というようなことを言って子どもに危機感を与えようとするとします。これは子ども側から見たら攻撃されていると思うだけで、親の話しを聞くのを避けるでしょう。逆効果になってしまいます。 自然に危機感を持つようにするというのが理想の形なのです。



新小岩親の会