うららかな春の日は たおやかに花も咲く
吹く風に窓辺はふくらみ まどろみをさます冷ややかさ
夢見るような空気の揺らぎ 闇をもはらむ光にあふれる
沈黙が しなやかに這うようで
遠くひびきゆく 雑踏のさざめき
くり返される自然の呼吸は たとえば 今日という春の日のなつかしさ
くり返さない宇宙の波は 今日という日の あまりの小ささにうねりを増す
見えない闇 聞こえない沈黙 触れることのない不在
なお香る はかない春の花々の 甘くすっぱく澄みわたる匂い
Posted by 中崎シホ on 4月 6th, 2013 and is filed under 詩.
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