121 夢と現と

12月 3rd, 2018  / Author: 中崎シホ

 

 

まぼろし三昧

ゆめ三昧

うつつ摑めず

空ろなむくろ

 

暗雲ずくめ

黒ずくめ

病みあがりの闇

ただ漂う

 

心はここに

身はみちに

歩みあるのみ

踏み入る深み

 

止むに止まれず

祈りの命

夢はゆめゆめ

有無うまず

 

120 風もにわかに

11月 3rd, 2018  / Author: 中崎シホ

 

 

希薄な空気を

息する身体

 

濃密なヒミツの

波打つ脳内

 

実体らしきは

目に見えず

 

遠い金属質の

音の交錯

 

失われる

自我より帰すもの

 

到達のない

生死の遍歴

 

日と光

闇と夜気

 

風もにわかに

吹き溜まる

 

119  小舟

10月 4th, 2018  / Author: 中崎シホ

 

 

凍える人よ

我が身をくるむ

敷布をはがせ

 

飢えたる人よ

我が身をみたす

食餌をこばめ

 

寒さ

空腹

孤独

それらもあるいは

密かな快感

 

生きているから

痛むんだ

死に向かうから

道はあるんだ

 

行く方は

羅針盤の

針のさすまま

天道まかせ

 

うねる

波のまにまに

小舟が浮かぶ

 

118  眠り

9月 3rd, 2018  / Author: 中崎シホ

 

 

あたためる

 凍える心

あらためる

 歪んだ夜

 

ほとばしる

 今現在

先走る

 未来予想

 

いくつもの

 思いの片々

いつくしむ

 世の端々まで

 

いのちの選択

 枝わかれ

きもちの洗濯

 あらわれて

 

寝苦しい

 布団の中

めまぐるしい

 夢をみる

 

117  生まれたての詩

8月 3rd, 2018  / Author: 中崎シホ

 

 

暗示を拾いに

街に出る

見えない関係性を

確かめる

 

あらゆるものの

在りようは

偶然的必然か

必然的偶然か

 

不本意ながら

隠れた欲求は

すべてが繋がっているように

意味づける

 

人知れず落ちてる

夢のしるしの

暗示のさきには

異界さえ見え隠れ

 

この長い夜を

絡めとって

全身全霊で見る

幻像と現存

 

大丈夫

世界はいまだ美しい

問題ない

自分はいつも生まれたて

 

116  異界の人

7月 3rd, 2018  / Author: 中崎シホ

 

 

異次元の僕へ

 

傷んでいるなら

助けを求めて

 

異世界ながらも

僕にも傷みが

伝わってくる

 

目覚めるたびの

疲労感

覚醒とともに

心象はうすまりゆきつつ

次元をまたいだ

眠りからの生還

 

息苦しさと

震えにおそわれ

命からがら

起きあがる

 

異界の無数の

僕の一人が

傷つき

失われても

次元のパラレルのうち

僕は生きてる

 

そしてこの僕が死んでも

無数の僕らは

生きるだろう

 

115 世界の広さ

6月 4th, 2018  / Author: 中崎シホ

 

 

世界の片隅

小さな私の部屋にいる

 

窓からもれる

淡いともしび

 

内から見る外

外から見る内

 

異界の家々

それぞれに在る

 

閉じた空間

めぐらす思考

 

生まれ得ずして

あるトキも

 

死に絶えてさえ

あるトキも

 

繋がる時の間

永遠なる輪

 

末期的な

夢に見まわれ

 

世界の広さが

つかめない