191 夜の銃声
水曜日, 1月 1st, 2025耳元で枕が
パン
と音をたてる
頭蓋をつらぬく
かわいた一撃
この夜最期に
落ちていく
すべてが止んで
すべては闇に
そうして時は
喪失するまま
ひと夜ひと夜
死に至る
無に帰す眠り
死生のあいだ
一発の銃声を
最期の覚悟で聞いている
際立つ極み
命の痛み
貫かれた頭は
二度ともち上がらない
身体はなれて
夢幻の世界
Archive for the ‘詩’ Category191 夜の銃声水曜日, 1月 1st, 2025耳元で枕が パン と音をたてる
頭蓋をつらぬく かわいた一撃 この夜最期に 落ちていく
すべてが止んで すべては闇に そうして時は 喪失するまま
ひと夜ひと夜 死に至る 無に帰す眠り 死生のあいだ
一発の銃声を 最期の覚悟で聞いている 際立つ極み 命の痛み
貫かれた頭は 二度ともち上がらない 身体はなれて 夢幻の世界 190 沈む日曜日, 12月 1st, 2024お日さま沈む 斜陽のとき いつのまにやら くだり坂
過去は加工 してもいい 未来は見ない ままでいい
世界は難しく なりすぎた 生はなるべく シンプルに
言葉を欲して やまない生き物 抒情にひたる 暇はない
うねる激流 進みゆき 深い水底 沈みゆき 189 日のつなぎ目に金曜日, 11月 1st, 2024祭りのない秋 冬の訪れ 静かな景色と 空模様
途切れる意識の はざまに在るもの 宙を掻く手と 確かさ執る手 夢とうつつが 頭蓋の裡に映り移ろい
眠れず見つめる 天井の 咲かない花のような 幾何学模様 希少な花たちが 開いてゆくのを見届けよう
去る日と来る日 まどろむ日のつなぎ目 のりしろが 重なりすぎたり 離れすぎたり 188 無機的な夜火曜日, 10月 1st, 2024夜は明けない 日は出ない 見えない路を 徘徊する
夢とも何とも いえないところで 自らそこへと 入っていった
その隅っこは 暗かった 顔が闇に 埋ずもれた
そうだ僕は なにものでもない 顔をもたない 無機物だ
そろいもそろって よくもまあ 不毛さだらけで つどったものだ
というよりそれは 集まりではなく それぞれに在る 一人の僕だ
独りの闇で 虚空をつかんで 握ったこぶしを 解く指の一本ずつ 187 漂う夢日曜日, 9月 1st, 2024春が僕を けだるい空気へ 誘いこむ
失われた夢のように 消えてゆくのは あおい春
夢を 夢と認識するために 毎日めざめる
夢では現実を 目覚めれば夢を 忘却するばかり
目覚めなければ 夢は 永久に閉じられた 異世界 死
個人的であり 普遍的でもある 了解不能の世界
世界として 漂う夢らは 見えない 言えない 質量もない 186 青山木曜日, 8月 1st, 2024風にしたがう 空にかしずく
夜によりそう 日にひらかれる
そうして青山を 求めて歩く
それはおそらく 至るところにある
青山に立つことは 眠りか覚醒か
そこに満ちるのは 祈りか沈黙か
流れのままに 立つその地
救われるのか 失われるのか 185 ペンと水月曜日, 7月 1st, 2024手にもつスプーンを ナイフにかえて 闘うことを 覚悟する
甘いミルクを 吸うのはやめて 勝利の美酒に 酔うため闘う
かざすナイフを ペンにかえ 闘い方を 熟慮する
士気高める酒で 渇きは満たせず 万事をうるおす 清水を求める |