Archive for the ‘詩’ Category

83 うなる風の中を

火曜日, 9月 8th, 2015

チョロチョロ

パッパと

生きていて

 

グルグル

プッツと

頭がはじける

 

 

フツフツ

ポッポと

沸き湧く血潮

 

ツーツー

トットと

電位の走る脳細胞

 

 

ギラギラ

ギッギと

眼球きしみ

 

トクトク

ドックと

鼓動の暴走

 

 

サクサク

サッサと

時は過ぎ

 

ゴウゴウ

ドッドと

うなる風

82 ひと夏ひと朝

金曜日, 8月 21st, 2015

真昼の陽を
全身に浴び
蒸発しそうな
夏でした

夜中の闇を
吸い込み続けて
窒息しそうな
夏でした

夜明けの空は天高く
苦しまぎれに
起き続けていた
朝でした

夜更けを導く
斜陽へ必至の
朝日を見ている
朝でした

ひと夏きりの
陣は背水
生きながらえて
命からがら

ひと朝ごとに
あらたまる
思いきっての
自分狩り

81 惜しむ闇

木曜日, 7月 9th, 2015

暗い闇を
吸い込む眼
黒い空気が
身を満たす

いつものことだが
不思議なことだ
体はからっぽ
心は混沌

真・善・美を
求むはもとより
偽・悪・醜さえ
正視する

光の中の
影を見よう
夜明けに向かって
夜更けをくぐろう

うすい月が
消えゆく明け方
日は眼に痛く
闇を惜しむ

80 遠い日

火曜日, 6月 9th, 2015

幾とせ過ぎたか
このひと世

移ろう空気に
まかせる身

真夜中闇に
包まれて

白昼は日の
光浴び

宙の広がり
定まることなく

時の流れ
留まることなく

産まれる以前の
無垢なる混沌

死に至る後の
不可知な恍惚

迷うたましい
みなもと求め

遠い日のうた
風ルルル

 

79 旅立ち

土曜日, 5月 9th, 2015

チャクチャクと

旅立つ

準備は

進みつつある

 

サラサラと

積もって

たまる

妙薬の瓶

 

ドクドクと

身のうちの血は

巡って

流れて

 

コツコツと

足音を鳴らせて

やって来ては

去りゆく時間

 

サクサクと

降る雨を聴き

また繰り下げる

旅立つ機会

 

マダマダ

いまだ

機が熟すのを

待っている

 

78 夕暮れ

火曜日, 4月 21st, 2015

入り日の乱れる
西の山

空と地との
あいだがら

とかし合って
遠い線

刻一刻と
変わる色

日と星まわる
自然の理
身をまかせること
捨てる自我

有るもの全ての
相対性

絶対存在は
あり得るか

感受し考え
日は暮れつつ

また夜の深みへ
入ってゆく

77. 名もなき地の夜

水曜日, 3月 4th, 2015

名もなき
地に居て
ふるさといずこ

立つ
土の上
根はあるか

寄る辺なき
心の景色
真実いずこ

見る
地平線
空遠く

いつも
今でも
どこまでも

今も
いつでも
そのまんま

まだ
生ききれず
深い業

また
夢見の果てまで
夜の中