Archive for the ‘詩’ Category

65. 六根

金曜日, 3月 7th, 2014

目蓋は開かず
絶たれる
眼光

静寂の重さに
つぶされる

過剰な匂い
混乱する
鼻孔

とろける毒が
浸潤する

痛み痒み
おおわれる
触感

世界の歪みに
怯える
精神

生きてしかも
健やかなることは
奇跡

損じてはじめて
心身のありようを
意識する

そして
その意識さえ
心身に由来して

ままならない
存在そのもの
生き受ける

64. 無名の人

金曜日, 2月 7th, 2014

困難のトンネルを這い
産まれて
同時に
死がひとつ立ちあがる

混沌のうちから
産まれて
言葉にまみれ
詩がひとつ立ちあがる

墓場さえない
うたは埋もれて
読み人知らず

僕は危うげな
僕たる根源に
死も詩もあずける

63. 真なる夜

金曜日, 1月 17th, 2014

頭フリフリ
雨降り
ふらり

ウンウン頷き
運なく
うなる

星がキラキラ
気楽に
くらり

トントン拍子に
飛んでは
止まる

心コロコロ
転んで
懲りて

カラカラ風が
吹くから
絡む

クルクルまわり
狂って
流転

シンシンとした
真なる
深夜

62. 天を指差して

金曜日, 12月 13th, 2013

いつか天を
指差して
立ち上がれる日を
待っている

この世のうねりに
波乗り遊び
飲み込まれることの
ないように

持てるものは
何もないけど
この身ひとつで
体当たり

頭ぶつけて
火花が散って
その瞬時の光を
つかんで育てる

いつか天を
指差して
受けた生を
たかだかと

61. 足音

金曜日, 11月 8th, 2013

ギュッと閉じた
眼の奥の熱
ジワジワと
脳裡に浸みゆく

からだの寒さを
毛布でくるみ
落ちてきそうな
天井を見つめる

六十兆個の細胞を
生かすも
殺すも
身体の不随意

なにかの足音が
やって来て
そして
鼓動と同調する

60. 何故に

金曜日, 10月 18th, 2013

何故に君は
空を見る?
孤高を気取って
窓辺に立つ?

何故に君は
逃避する?
逃げ道さえなく
迷ってる?

何故に君は
うたを書く?
生産性なき
駄文つらねる?

何故に君は
大人にならない?
むずかる子どもで
いようとする?

何故に君は
其れを信じる?
神仏思想もろもろ
確かさはある?

何故に僕は
此処にいる?
君に問うて
答えはある?

59. イエス・ノー

金曜日, 9月 27th, 2013

迷走する瞑想
所業の諸行無常

彷徨する方向性
異形の世の偉業

進行する信仰
混然たる根源

重いもの思い
軽くからまるカルマ

脳天気な転機
転がるこころ

力説する季節
発語の都合

間隔ごとの感覚
簡単な感嘆

言えないイエス
脳がくだすノー