グシャグシャな気持ちと、
忘れることのできない幸福な時間と、
言えなかったもどかしさがある。
『あなた』に送る言葉が見つからない。
溢れる気持ちが涙になるのに、
溢れる気持ちをこらえるのなら、
溢れる気持ちも涙も無くなるのは、
当たり前だけど。
恥ずかしいことではないのに、
あとで…あとで…、と言いながら
時は過ぎていく。
今の気持ちや、今 言えることは、
限られているのに、
どうして受け止められないのだろう?
あとで…あとで…、と言っていた時間は
本当に来るのだろうか?
いつしか深い悲しみに恐怖を抱くようになり、
向き合わなくなるんじゃないか?
私はいつだって、母の影になった。
自分の気持ちよりも、
母の気持ちを優先させた。
そして今日のことも、
以前の私なら母の気持ちを想い、
それを言葉にして、
まるで自分の気持ちのように、
語っていた。
けれど、今日は違った。
母の気持ちも想ったが、それよりも
「私の気持ち」が出てきた。
それくらい、私と『あなた』には
思い出があった。
ごめん、まだ言葉にできない。
必ず言葉にするから、したいから、
待っていて下さい。