出来れば、読んで下さい。

今年の春、
両親は実家がある福岡に
引っ越すことになった。

私は東京で一人暮らしを始める。

今夜は家族で話をした。

いろんなことを話した最後に、
母が言った。

「ずっと、ひかりは
私たち家族のことを
想ってくれていたんだよね。

お父さんの味方でいてくれたり、
お母さんを心配してくれたり…。

それなのに、私たちは
何で学校に行かないの!
何で普通になれないの!って、

全然分かっていなかった。

ずっと、ひかりに
問題があるようにやってきたけど、

本当はひかりが
教えてくれていたんだよね。

家族一人ひとりの問題を、
そして変わることを。

お父さんと5年間、
口をきかなかったことも、
お母さんとバトルし合ったことも。

それを経たから、今がある。

今、私たち家族がこうしていられるのは
ひかりが居てくれたからだよ。

ありがとう。」

母は泣いていた。
私も泣きながら、話した。

「私は、みんなを心配することで、
自分のことを後回しにしてきた。

でも、それは格好良く見えて、
本当は自分のことを見たくなかったから。

これから、私は自分と
向き合っていこうと思う。

だから、心配しなくていいからね。」

すると、父は言った。

「分かった。だけど、親だから、
ずっと心配はしているよ」

それは、見守っているよという
優しい気持ちで溢れていた。

父は自分の部屋に行って、
泣いていた。

今夜のことを、私は一生忘れない。

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