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梅原猛『美と宗教の発見』

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中古の「もののあはれ」を受け継ぐ、中世の文学・芸能の美的理念の一。言葉に現れない、深くほのかな余情の美〉<br>
 
中古の「もののあはれ」を受け継ぐ、中世の文学・芸能の美的理念の一。言葉に現れない、深くほのかな余情の美〉<br>
 
文学や芸術に深く通じる人にはわかるでしょうが、われわれ凡人にはわかり得ない世界のことかもしれません。<br>
 
文学や芸術に深く通じる人にはわかるでしょうが、われわれ凡人にはわかり得ない世界のことかもしれません。<br>
しかし、それを普通の人にも説明しようとした人がいました。すでに平安朝期にそれを高情体と称して表わしたのが『古今集』編纂の1人、壬生忠岑(みぶのただみね)です。しかし彼は説明を試みながら十分に説明し尽くせませんでした。<br>
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しかし、それを普通の人にも説明しようとした人がいました。<br>
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すでに平安朝期にそれを高情体と称して表わしたのが『古今集』編纂の1人、壬生忠岑(みぶのただみね)です。<br>
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しかし彼は説明を試みながら十分に説明し尽くせませんでした。<br>
 
千年余の時がすぎたところで、壬生忠岑の説を「感情の様式による分類」と考え、現代人に通じる説明をしたのが梅原猛『美と宗教の発見』(講談社文庫.1976)に収められた「壬生忠岑『和歌体十種』について」です。<br>
 
千年余の時がすぎたところで、壬生忠岑の説を「感情の様式による分類」と考え、現代人に通じる説明をしたのが梅原猛『美と宗教の発見』(講談社文庫.1976)に収められた「壬生忠岑『和歌体十種』について」です。<br>
 
日本の美意識を神秘さ、非合理、言い難さ、あるいはウィキペディアのような羅列ではなく、感情の構造として描いてみせました。<br>
 
日本の美意識を神秘さ、非合理、言い難さ、あるいはウィキペディアのような羅列ではなく、感情の構造として描いてみせました。<br>
この説明は文庫本で4ページほどの短いものですが、転載するには多すぎます。要は日本人の美意識を時間の推移によって見えなくなったものを描くことによって感情表現を表わしたわけです。<br>
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この説明は文庫本で4ページほどの短いものですが、転載するには多すぎます。<br>
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要は日本人の美意識を時間の推移によって見えなくなったものを描くことによって感情表現を表わしたわけです。<br>
 
日本人の美意識、さまざまな芸術に広がる日本的美意識に深く触れたいと思う方に、ことに若い世代の方に、梅原猛さんのこの説明を読んでほしいと思うのです。<br>
 
日本人の美意識、さまざまな芸術に広がる日本的美意識に深く触れたいと思う方に、ことに若い世代の方に、梅原猛さんのこの説明を読んでほしいと思うのです。<br>
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[[Category:書評|びとしゅうきょうのはっけん]]

2023年4月1日 (土) 11:22時点における最新版

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梅原猛『美と宗教の発見』

*丸善ジュンク堂書店『書標』2022年10月号への投稿
ウィキペディアによれば「幽玄」は、次のように説明されます。
〈物事の趣が奥深くはかりしれないこと。また、そのさま。
趣が深く、高尚で優美なこと。また、そのさま。
気品があり、優雅なこと、また、そのさま。
上品でやさしいこと。そのさま。
中古の「もののあはれ」を受け継ぐ、中世の文学・芸能の美的理念の一。言葉に現れない、深くほのかな余情の美〉
文学や芸術に深く通じる人にはわかるでしょうが、われわれ凡人にはわかり得ない世界のことかもしれません。
しかし、それを普通の人にも説明しようとした人がいました。
すでに平安朝期にそれを高情体と称して表わしたのが『古今集』編纂の1人、壬生忠岑(みぶのただみね)です。
しかし彼は説明を試みながら十分に説明し尽くせませんでした。
千年余の時がすぎたところで、壬生忠岑の説を「感情の様式による分類」と考え、現代人に通じる説明をしたのが梅原猛『美と宗教の発見』(講談社文庫.1976)に収められた「壬生忠岑『和歌体十種』について」です。
日本の美意識を神秘さ、非合理、言い難さ、あるいはウィキペディアのような羅列ではなく、感情の構造として描いてみせました。
この説明は文庫本で4ページほどの短いものですが、転載するには多すぎます。
要は日本人の美意識を時間の推移によって見えなくなったものを描くことによって感情表現を表わしたわけです。
日本人の美意識、さまざまな芸術に広がる日本的美意識に深く触れたいと思う方に、ことに若い世代の方に、梅原猛さんのこの説明を読んでほしいと思うのです。

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