映画ウォッチ

２０２０年、新型コロナウイルスの感染拡大により登校や部活動が制限されるなか、茨城県立佐浦高校の天文部に所属する２年生・渓本亜紗の提案で、リモート会議を活用し、各地で同時に天体観測をする競技「オンラインスターキャッチコンテスト」が実施されることになる。
長崎の五島列島や東京都心の生徒たちも参加してスタートしたこの活動はやがて全国へと広がり、ある奇跡を起こす。
「交換ウソ日記」の桜田ひよりが亜紗役で主演を務め、亜紗の同級生役で水沢林太郎、長崎の学生役で中野有紗、早瀬憩、東京の学生役で黒川想矢、星野あんな、亜紗が所属する天文部の顧問役で岡部たかしが共演。
２０１９年のショートフィルム「ワンナイトのあとに」や配信ドラマ「今日も浮つく、あなたは燃える」で話題を集めた山元環が長編商業映画初監督を務め、ドラマ「ケの日のケケケ」の森野マッシュが脚本を担当。
「ルックバック」のharuka nakamuraが音楽を手掛けた。

顔に特異な形能的特徴を持ちながら俳優を目指すエドワードは、劇作家を目指す隣人イングリットにひかれながらも、自分の気持ちを閉じ込めて生きてきいた。
ある日、彼は外見を劇的に変える、過激な治療を受け、念願の新しい顔を手に入れる。
過去を捨て、別人として順風満帆な人生を歩みだすエドワードだったが、かつての自分の顔にそっくりな男オズワルドが現れたことで、運命の歯車が狂いはじめる。
容姿が変わっていく主人公エドワードの複雑な心情をセバスチャン・スタンが特殊メイクを施して熱演し、２０２４年・第７４回ベルリン国際映画祭で最優秀主演俳優賞（銀熊賞）２０２５年・ゴールデングローブ賞のミュージカル・コメディ部門で最優秀主演男優賞を受賞。
「わたしは最悪。」のレナーテ・インスベがイングリット、「アンダー・ザ・スキン　種の補食」のアダム・ピアソンがオズワルドを演じた。
外見やアイデンティティを描いてきたアーロン・シンバーグが監督・脚本を手掛け全編１６ミリフィルムでの撮影による独創的な世界観を作り上げた。

２０１４年の雨傘運動に続き、２０１９年の逃亡犯条例改正案反対デモを発端に広がった民主化運動。
デモ参加者は香港の人口の３割を占める約２００万人（主催者側発表）にまで膨れ上がり、市民と警察の衝突は日を追うごとに激しさを増していった。
フリージャーナリストのアラン・ラウ監督はその最前線でカメラを回し、香港の若い世代の勇ましさや恐れを知らない心、そして香港警察当局の冷酷さと残酷さを記録していく。
混乱と暴力が渦巻く現場で、ラウ監督は「ジャーナリストは客観的であり続けるべきなのか？　
どのような行動をするべきなのか？」というジレンマに直面しながらも、命がけで撮影を続ける、１０００時間以上の映像をもとに映画として完成させ、ニュース報道だけでは伝えることのできない現場の生々しい様子を映し出す。

アメリカの郊外の街。建設作業員のダンは家族に起きた悲劇から立ち直れず、仲の良かった妻や思春期の娘よすれ違う日々を過ごしていた。
そんなある日、彼は見知らぬ女性に声を掛けられ、アマチュア劇団の舞台「ロミオとジュリエット」に参加することになる。
経験もなく乗り気になれないダンだったが、個性豊かな劇団員と過ごすうちに居場所を見出していく。
やがて突然の変更によりダンがロミオ役に大抜擢されるが、自身のつらい経験が重なり演じることができなくなってしまう。
そして本番当日、家族や仲間の思いが詰まった部隊がついに幕を開ける。
シカゴの舞台や映画に出していたキース・カプフェラーが不器用なダンを繊細に演じた。
それぞれ俳優で実生活でもキースの家族でもある妻タラ・マレンと娘キャサリン・マレン・カプフェラーが劇中でも妻役と娘役を務め、「逆転のトライアングル」のドリー・デ・レオンが共演。