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| − | <td width="170"><b>FAX</b></td> | + | <td width="170"><b>種類・内容</b></td> |
| − | <td width="400"></td> | + | <td width="400">児童養護施設</td> |
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| − | '''複眼 長野・恵愛学園 担い手不足に支援の手 児童養護施設が里親の相談窓口'''<br>
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| − | 【長野県】虐待や育児放棄といったさまざまな事情で親と暮らせない「要保護児童」の養育の場として、親子関係をつくって育てる「里親制度」に注目が集まる。<br>
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| − | 幼い子どもは特定の大人（＝里親）と生活を共にすることが、人間形成に重要な役割を果たすとされる。<br>
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| − | 一方で、里親の担い手は不足している。<br>
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| − | 行政の支援態勢が十分でない中、一部の養護施設で独自に支援する動きが出てきた。<br>
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| − | 長野市松代町、千曲市、坂城町の仏教会が運営する[[児童養護施設]]「恵愛学園」（長野市）は昨年、里親の新規確保や制度のＰＲ、家庭訪問や一時預かりなど里親支援をする相談センターを立ち上げた。<br>
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| − | センター所長の松崎篤さん（58）は三十二年間、指導員としてさまざまな境遇の子と接してきた。<br>
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| − | 「里親は社会奉仕だと思う人が多い。責任は伴うが、手当や養育費は支給される。子どもの幸せのため制度を周知させ、理解者を増やしたい」と語る。<br>
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| − | '''県の家庭養護率 全国平均下回る'''<br>
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| − | 県こども家庭課によると、二〇一四年三月末現在、県内の要保護児童は六百三十五人。<br>
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| − | 里親の下で生活したり、五～六人の児童が養育者の家庭で一緒に暮らすファミリーホームなど「家庭養護」の割合は10％と、全国平均（16％）を大きく下回る。<br>
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| − | 県は、今後十年間で家庭養護を三割強に増やす目標を掲げている。<br>
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| − | 里親支援は、県内に五つある児童相談所が担当する。<br>
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| − | 四月から支援に力を入れるため人員を増強したが、十分とはいえない。<br>
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| − | '''虐待問題追われ児相は手回らず'''<br>
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| − | 県里親会連合会の中島睦雄会長（69）＝松本市＝は「児相は児童虐待に追われ、里親ケアまで手が回っていない。<br>
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| − | 里親支援のためベテラン会員が相談に乗っているが、すべて手弁当。会存続を諦めようと思ったこともある」と説明する。
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| − | 田中康夫知事時代、里親会への県の補助金は打ち切られた。<br>
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| − | 会の収入は会費のみで、県職員ＯＢが身銭を切り維持してきたが、恵愛学園が六月以降に事務局を引き受ける決断をした。<br>
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| − | 元中央児童相談所長で、学園の橋詰邦男園長（72）は「未来ある子どもを里親や行政、養護施設が三つどもえで支えている<br>
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| − | 。センターや事務局設置を通じて手を差し伸べたい」と話す。<br>
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| − | とはいえ、里親になるのは簡単なことではない。<br>
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| − | 中島さんは希望者に子どもを短期で預かったり、養護施設のボランティアに参加することを勧める。<br>
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| − | 「知識も大事ですが、悩んだり難しいと体験することが血となり肉となる。具体的に経験し、先輩から助言を受けることが大切」と語った。<br>
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| − | センター所長の松崎さんも、「施設と違って里親は二十四時間、子どもと向き合う。悩んだり、苦しいときはＳＯＳを発信してほしい。一時預かりや交流の場もある。息抜きしてもいい」と話す。<br>
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| − | 里親に関する相談は中央児童相談所＝026（238）8010など、県内五カ所の児相で受け付けている。<br>
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| − | '''（メモ）里親制度'''<br>
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| − | 虐待や養育放棄などの理由で、親と暮らせない０～18歳の子どもを里親が家庭環境の下、養育する児童福祉法上の仕組み。<br>
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| − | 養子縁組を前提とした「養子縁組里親」と縁組を前提としない「養育里親」、虐待や障害などの子どもを養育する「専門里親」などがある。<br>
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| − | 県内では特に「養育」と「専門」が不足している。<br>
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| − | 里親の登録は児相による調査や家庭訪問、研修などを経て知事が認定する。<br>
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| − | 〔◆平成28（2016）年5月8日 中日新聞 朝刊信州版〕 <br>
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