大検と大検予備校=高卒・同等資格
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− | 文部省が実施するのが大検(大学入学資格検定)です。<br>高校卒業以外の人に大学入学資格を認める制度として、1951年(昭和26年)に制定されたものです。<br>試験は年1回、ペーパーテストで、夏の蒸し暑い日の教室で実施されるのが悪評の検定試験です。<br> | + | 文部省が実施するのが大検(大学入学資格検定)です。<br> |
− | 試験問題自体は、基本的な事柄であってさほど難しくはありません。<br>全11科目または12科目(社会科を現代社会1科目にするか、倫理と政治・経済の2科目にするかによって科目数が異なる)に合格すれば、大検合格となり、大学入学資格が得られ、大学受験ができます。<br>また高校卒業生に受験を認められる各種試験などにも受験を認められます。<br> | + | 高校卒業以外の人に大学入学資格を認める制度として、1951年(昭和26年)に制定されたものです。<br> |
− | 科目合格としては、次のものが認められます。<br>①高校または高等専門学校在籍中に取得した履修科目(中退生)。<br>②定時制・通信制高校のばあいは在籍中であっても履修科目は大検の科目合格として認められます。<br>③高等専修学校(専修学校高等課程)での履修科目。<br>④英語と簿記の技能審査の合格者――英語は英語検定(英検)と実用英語技能検定。簿記は日商簿記検定、全商の簿記実務検定、全経の簿記能力検定。<br> | + | 試験は年1回、ペーパーテストで、夏の蒸し暑い日の教室で実施されるのが悪評の検定試験です。<br> |
− | また定時制高校、通信制高校においては、大検の合格科目を、学校における単位取得として認定できる制度があります。<br>これは学校ごとに制度を導入する仕組みが必要なので認定をしていない学校もあります。<br> | + | 試験問題自体は、基本的な事柄であってさほど難しくはありません。<br> |
− | この大検受験をめざす生徒(大検生)の学習をサポートするのが大検予備校です。<br>学校教育法上の規定はなく、一般には“卒業”という制度もありません。<br>大検合格を目標とする教育機関ですが、大検合格後の大学(や専門学校)受験を目標にしているところもあります。<br> | + | 全11科目または12科目(社会科を現代社会1科目にするか、倫理と政治・経済の2科目にするかによって科目数が異なる)に合格すれば、大検合格となり、大学入学資格が得られ、大学受験ができます。<br> |
− | 学校によっては〈大検コース〉のほかに〈通信制高校生コース〉を設けていたり、さらには〈中学生コース〉や高校再受験コース〉を設定していたりするところもあります。<br>規模が小さいと学習塾またはフリースクールと見分けがつかなくなります。<br>大検予備校で学ぶ大検生の過半数は高校中退生です。<br>また中学卒業後、高校に進学しないまま大検予備校に入る生徒もいます。<br>大検、大検予備校は、もう一つの後期中等教育のコースと考えられます。<br> | + | また高校卒業生に受験を認められる各種試験などにも受験を認められます。<br> |
+ | 科目合格としては、次のものが認められます。<br> | ||
+ | ①高校または高等専門学校在籍中に取得した履修科目(中退生)。<br> | ||
+ | ②定時制・通信制高校のばあいは在籍中であっても履修科目は大検の科目合格として認められます。<br> | ||
+ | ③高等専修学校(専修学校高等課程)での履修科目。<br> | ||
+ | ④英語と簿記の技能審査の合格者――英語は英語検定(英検)と実用英語技能検定。簿記は日商簿記検定、全商の簿記実務検定、全経の簿記能力検定。<br> | ||
+ | また定時制高校、通信制高校においては、大検の合格科目を、学校における単位取得として認定できる制度があります。<br> | ||
+ | これは学校ごとに制度を導入する仕組みが必要なので認定をしていない学校もあります。<br> | ||
+ | この大検受験をめざす生徒(大検生)の学習をサポートするのが大検予備校です。<br> | ||
+ | 学校教育法上の規定はなく、一般には“卒業”という制度もありません。<br> | ||
+ | 大検合格を目標とする教育機関ですが、大検合格後の大学(や専門学校)受験を目標にしているところもあります。<br> | ||
+ | 学校によっては〈大検コース〉のほかに〈通信制高校生コース〉を設けていたり、さらには〈中学生コース〉や高校再受験コース〉を設定していたりするところもあります。<br> | ||
+ | 規模が小さいと学習塾またはフリースクールと見分けがつかなくなります。<br>大検予備校で学ぶ大検生の過半数は高校中退生です。<br> | ||
+ | また中学卒業後、高校に進学しないまま大検予備校に入る生徒もいます。<br> | ||
+ | 大検、大検予備校は、もう一つの後期中等教育のコースと考えられます。<br> | ||
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2018年2月7日 (水) 18:10時点における最新版
学校・支援団体の解説構造の「学校関連」
大検と大検予備校=高卒・同等資格
文部省が実施するのが大検(大学入学資格検定)です。
高校卒業以外の人に大学入学資格を認める制度として、1951年(昭和26年)に制定されたものです。
試験は年1回、ペーパーテストで、夏の蒸し暑い日の教室で実施されるのが悪評の検定試験です。
試験問題自体は、基本的な事柄であってさほど難しくはありません。
全11科目または12科目(社会科を現代社会1科目にするか、倫理と政治・経済の2科目にするかによって科目数が異なる)に合格すれば、大検合格となり、大学入学資格が得られ、大学受験ができます。
また高校卒業生に受験を認められる各種試験などにも受験を認められます。
科目合格としては、次のものが認められます。
①高校または高等専門学校在籍中に取得した履修科目(中退生)。
②定時制・通信制高校のばあいは在籍中であっても履修科目は大検の科目合格として認められます。
③高等専修学校(専修学校高等課程)での履修科目。
④英語と簿記の技能審査の合格者――英語は英語検定(英検)と実用英語技能検定。簿記は日商簿記検定、全商の簿記実務検定、全経の簿記能力検定。
また定時制高校、通信制高校においては、大検の合格科目を、学校における単位取得として認定できる制度があります。
これは学校ごとに制度を導入する仕組みが必要なので認定をしていない学校もあります。
この大検受験をめざす生徒(大検生)の学習をサポートするのが大検予備校です。
学校教育法上の規定はなく、一般には“卒業”という制度もありません。
大検合格を目標とする教育機関ですが、大検合格後の大学(や専門学校)受験を目標にしているところもあります。
学校によっては〈大検コース〉のほかに〈通信制高校生コース〉を設けていたり、さらには〈中学生コース〉や高校再受験コース〉を設定していたりするところもあります。
規模が小さいと学習塾またはフリースクールと見分けがつかなくなります。
大検予備校で学ぶ大検生の過半数は高校中退生です。
また中学卒業後、高校に進学しないまま大検予備校に入る生徒もいます。
大検、大検予備校は、もう一つの後期中等教育のコースと考えられます。
全日制高校=高卒・同等資格
定時制高校=高卒・同等資格
通信制高校=高卒・同等資格
養護学校高等部と高校特殊学級=高卒・同等資格
技能連携校=高卒・同等資格
高等専修学校(専修学校高等課程)=高卒・同等資格
職業訓練施設=高卒・同等資格
通信制高校サポート校=高卒・同等資格
大検と大検予備校=高卒・同等資格
海員学校本科=高卒・同等資格
在外教育施設高等部=高卒・同等資格
外国の高校と“新方式の国際高校”=高卒・同等資格
外国の大学入学資格(大検の各国版)=高卒・同等資格
高卒・同等資格〈付録〉