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夜間中学校拡充の動き

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2017年7月14日 (金) 20:55時点における版

夜間中学校拡充の動き

文部科学省を中心とした夜間中学拡充の動き
「文科省来年度概算要求」「全国の夜間中学拡充の波」「夜間中学入学説明会・公開授業」「第62回全国夜間中学校研究大会」「国勢調査教育項目改善へ」等。
■「夜間中学①~文科省2017年度予算概算要求」※2015~16年度に比べさらに拡大・発展しています。
【1】 初めて「夜間中学新設準備に係る調査研究」の項目が作られました。
※文科省の夜間中学拡充方針により、いくつかの自治体で開設が日程に上りつつある現実を踏まえ、運営に関わる「調査研究」事業を起こし、その動きを援助しようとするものです。
【2】「ニーズ把握に係る調査研究」
※昨年と重なる予算ですが、各地での夜間中学開設の機運をさらに高めるためのものだと言えます。
【3】「既存夜間中学の教育機会の提供充実に係る調査研究」
※夜間中学は8都府県に31校あります。その内、東京・千葉・大阪・奈良4都府県は各都府県在住者等を入学対象者とする等広域的な入学受け入れをしています。
しかし、それ以外の神奈川・京都・兵庫・広島の4府県では「設置市に住んでいるか仕事をしている」を条件とする等大幅な入学制限があります。
この「調査研究」事業は、その入学制限の調整・緩和を目ざしたものだと言えます。
【4】「夜間中学の広報強化」
※文科省はこの間インターネットテレビ・ラジオ・文部科学広報「夜間中学特集」・リーフレット作成等、精力的に広報をしてきましたが、今回「シンポジウム」を入れており一層広報に広がりをもたせる方向が感じられます。
  「中学校夜間学級の設置促進等推進事業」平成29年度概算要求額 40百万円(H28年度予算額 1百万円)(※H27補正予算額 20百万円)
○義務教育未修了者は少なくとも12万人以上存在(H22国勢調査)
○夜間中学はこうした方々の教育機会の確保に重要な役割を果たしているが、設置数が少ない。
⇒これまでの調査研究の成果を踏まえ、一億総活躍社会の構築に向けて、夜間中学野新設や既存の夜間中学における教育機会の提供拡充に向けた調査研究等を行う。
■夜間中学の広報強化
夜間中学の果たしている役割や設置場所等を示したリーフレットを作成配付するとともに、シンポジウムを開催し、潜在的なニーズをもった方々への広報を強化。
■夜間中学における教育機会確保に係る委託研究
◎〈ニーズ把握に係る調査研究〉12百万円(1都道府県あたり50万円)
義務教育未修了者等の実態や、夜間中学を始めとする義務教育段階の教育機会の提供についてのニーズの把握について、都道府県に委託し、検証する。
◎〈夜間中学新設準備に係る調査研究〉15百万円〈一箇所あたり300万円〉
夜間中学を新設するための準備について、具体的に夜間中学の設置を目ざす都道府県又は市町村に委託し、検証する。
[取組例]●担当となる教員への研修  ●各教科の教材準備 ●カリキュラムの編成会議の実施 ●経済的支援の具体的手法の検討 ●住民に対する説明会の実施 等
〈既存夜間中学の教育機会の提供充実に係る調査研究〉10百万円(1箇所あたり100万円)既存の夜間中学において、教育機会を求める多くの希望者にその機会を提供するための取組や課題について、域内に夜間中学が存在する都道府県又は市町村に委託し、検証する。
[取組例]●地方自治体の役割分担の整理 ●経済的支援の在り方の検討 ●受け入れ実績の少ない希望者への教育機会の提供 等
◎「新たな夜間中学の設置促進」+○「既存の夜間中学の提供拡充」⇒「義務教育未修了者の就学機会の充実」
〔2016年9月10日・貧困ネット〕

◆昨年7月、文部科学省より、中学校卒業証書をもっていても十分中学校の教育を受けられなかった場合は夜間中学校入学を可能とする、非常に画期的な通知が全国の教育委員会に出されました。
【参考】文部科学省「義務教育修了者が中学校夜間学級への再入学を希望した場合の対応に関する考え方について(通知)」(2015年7月30日)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/shugaku/detail/1361951.htm
◆文部科学省の新方針を受け、この間、約50名の既卒者(中学校形式卒業者)が全国の夜間中学校に入学しています。
都内夜間中学校でも入学があり、ある夜間中学では、15才から60代までほぼ各年代の既卒者が入学し非常に熱心に勉強し学校全体に大変いい影響を与えているとの情報も伝えられています。
〔2016年4月23日・貧困ネット、関本〕 

夜間中学校

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