精神的症状の人はいるが、がん・糖尿病はいない
(ページの作成:「{{topicpath | メインページ > 体験者・当事者に関するページ > [[:Category:2025年...」) |
|||
| 2行: | 2行: | ||
==精神的症状の人はいるが、がん・糖尿病はいない== | ==精神的症状の人はいるが、がん・糖尿病はいない== | ||
| − | + | 『ひきこもり国語辞典』(松田武己(監修)2021年,時事通信社)で私は、次のように書きました。<br> | |
| − | + | 《胸キュン 良く胸のあたりが苦しいような感じがして手で押さえます。胸といっても頸(くび)の下あたりで、呼吸が苦しいのとは違います。切なく苦しいというか、やりきれない、空しいような気持ちを落ち着かせる感じです。世の中的には「胸キュン」というのがいい感じのときに使われていますが、それとは違います。》<br> | |
| + | 元の原稿にはこの項目に胸腺について一言書きました。それは「違い」を説明する私見です。担当編集者は言いすぎと考え、削除を提案されました。私は「確定的ではない」と認めて削除提案を受け入れました。<br> | ||
| + | 胸腺は免疫にかかわる臓器で大きな働きをします。虐待で亡くなった幼児の死因を調べると、胸腺が異常に縮小しています。2006年に亡くなった生後11か月の桜井亜衣ちゃんの解剖所見で「胸腺が委縮している」点から継父が虐待容疑で逮捕されました。2018年には虐待死した5歳女児結愛ちゃんの胸腺は同年齢平均の5分の1に縮んでいた報道も読みました。これらは乳幼児期の胸腺の役割の特別性を表わしているのです。<br> | ||
| + | 2025年ノーベル賞を受けた坂口志文さんの免疫研究の新聞記事を読みながら、これは胸腺の働きとしてつながる気がしています。胸腺は人間の免疫に直接に関係します。人体の外部から入る異物を排除する役割が免疫です。しかしある事情で自分自身を攻撃する免疫疾患を起こします(キラーT細胞といいます)。これを防ぐ機能も備わっており、それをするのがヘルパーT細胞です。Tとはthymusで胸腺を指します。<br> | ||
| + | 免疫機能や胸腺の働きは(私には)説明できません。多田富雄『免疫・「自己」と「非自己」の科学』(NHKブックス,2001)を読んだことがありますが、そのときもよく理解できないメカニズムでした。ところが、記事内容にがんや一部の糖尿病に対して、「制御性T細胞」を増やすことで抑制できるとあります。<br> | ||
| + | 今回「11月アンケート」で、ひきこもり経験者等への、健康状態についても回答をいただきました。ある割合で精神的症状をもつ人がいると認められます。それは子ども期に不登校やひきこもりとつながっている要因でしょう。しかし、成人した現在、がんや糖尿病である回答はありません。もしこれが(直感ですが)胸腺の働きに関係するなら、その免疫機能の別の面を見ることができるかもしれません。<br> | ||
| + | アンケートの回答は30名を超えました。健康状態は比較的よい、仕事に就いている人たちからの回答もお待ちするのは、こういう面からも考えたいからです。<br> | ||
[[Category:2025年11月アンケート|せいしんてきしょうじょうのひとはいるががんとうにょうびょうはいない]] | [[Category:2025年11月アンケート|せいしんてきしょうじょうのひとはいるががんとうにょうびょうはいない]] | ||
| + | [[Category:免疫|せいしんてきしょうじょうのひとはいるががんとうにょうびょうはいない]] | ||
2026年1月23日 (金) 15:48時点における最新版
精神的症状の人はいるが、がん・糖尿病はいない
『ひきこもり国語辞典』(松田武己(監修)2021年,時事通信社)で私は、次のように書きました。
《胸キュン 良く胸のあたりが苦しいような感じがして手で押さえます。胸といっても頸(くび)の下あたりで、呼吸が苦しいのとは違います。切なく苦しいというか、やりきれない、空しいような気持ちを落ち着かせる感じです。世の中的には「胸キュン」というのがいい感じのときに使われていますが、それとは違います。》
元の原稿にはこの項目に胸腺について一言書きました。それは「違い」を説明する私見です。担当編集者は言いすぎと考え、削除を提案されました。私は「確定的ではない」と認めて削除提案を受け入れました。
胸腺は免疫にかかわる臓器で大きな働きをします。虐待で亡くなった幼児の死因を調べると、胸腺が異常に縮小しています。2006年に亡くなった生後11か月の桜井亜衣ちゃんの解剖所見で「胸腺が委縮している」点から継父が虐待容疑で逮捕されました。2018年には虐待死した5歳女児結愛ちゃんの胸腺は同年齢平均の5分の1に縮んでいた報道も読みました。これらは乳幼児期の胸腺の役割の特別性を表わしているのです。
2025年ノーベル賞を受けた坂口志文さんの免疫研究の新聞記事を読みながら、これは胸腺の働きとしてつながる気がしています。胸腺は人間の免疫に直接に関係します。人体の外部から入る異物を排除する役割が免疫です。しかしある事情で自分自身を攻撃する免疫疾患を起こします(キラーT細胞といいます)。これを防ぐ機能も備わっており、それをするのがヘルパーT細胞です。Tとはthymusで胸腺を指します。
免疫機能や胸腺の働きは(私には)説明できません。多田富雄『免疫・「自己」と「非自己」の科学』(NHKブックス,2001)を読んだことがありますが、そのときもよく理解できないメカニズムでした。ところが、記事内容にがんや一部の糖尿病に対して、「制御性T細胞」を増やすことで抑制できるとあります。
今回「11月アンケート」で、ひきこもり経験者等への、健康状態についても回答をいただきました。ある割合で精神的症状をもつ人がいると認められます。それは子ども期に不登校やひきこもりとつながっている要因でしょう。しかし、成人した現在、がんや糖尿病である回答はありません。もしこれが(直感ですが)胸腺の働きに関係するなら、その免疫機能の別の面を見ることができるかもしれません。
アンケートの回答は30名を超えました。健康状態は比較的よい、仕事に就いている人たちからの回答もお待ちするのは、こういう面からも考えたいからです。

