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福井県立道守高等学校 定時制課程

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2020年7月24日 (金) 17:11時点におけるMatsu4585 (トーク | 投稿記録)による版
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福井県立道守高等学校 定時制課程

所在地 福井県福井市
TEL
FAX
   

いじめられ「人生やめたい」…ある生徒の体験 定時制高校で変わった? 記者が思う、中学卒業後の選択肢
定時制高校の黒板 【#withyou ~きみとともに~】
定時制や通信制の高校で学ぶ生徒たちが思いを語る催しが毎年開かれています。
いじめの対象、友達を失って不登校、自宅に引きこもり…。
様々な経験を経てたどりついた定時制や通信制で新たな道を歩み出した生徒たちが登壇する、その名も「生活体験発表会」。
昨年10月に福井県で開かれた中から、心に残った体験の一部を紹介します。
 (影山遼) 「一足先に社会見られた」
1人目は当時、定時制高校の3年生だった男子生徒です。
全日制高校に通っていた時、合唱祭でのある出来事を機にいじめの対象になりました。
それが原因で不登校になり、留年してしまいます。
同級生の冷やかすような視線に耐えきれなくなり、退学しました。
母親の知人に勧められ、就職したのは鉄工所。
社長に「高卒という資格は今の時代に必要だ」と諭され、定時制高校に編入しました。
学校と仕事の両立は大変でしたが、年齢が異なるクラスメートとのたわいない会話も楽めるように。「一足先に社会を見ることができました。
そして、多くの人に出会うことができました」と今は前を向きます。
いじめる側からいじめられる側に
定時制高校の2年生だった男子生徒は、中学時代に同級生をいじめる側から抜けようとしたことから、いつの間にか仲間に嫌われ、自分がいじめられる側に回りました。
友達を失い、不登校になり、「人生をやめたいと思いました」と言います。
その後、コンビニの店員を経て、土木関係の仕事に就きました。
しかし、どれだけ頑張っても中卒だと給料は安い。読めない漢字があったり、計算ができなかったり。
「このままではだめだ」と考え、職場の人の後押しもあって、定時制高校に行く決心をしました。
働きながら学び続けることで、何事にも積極的に取り組めむようになったといいます。
母と取っ組み合いのけんか
3年生だった女子生徒は中学時代、自宅に引きこもっていました。
ネットに夢中になり、生活は昼夜逆転。母親と取っ組み合いのけんかになることもありました。
そんな日々を過ごすうち、中学3年生になると、焦りが。
少しずつ気持ちを切り替えることで、学校の相談室にはなんとか顔を見せられるようになりました。
「元々頑固。一度決めたことは曲げたくない」。
思いを胸に高校に入学してからは、学校を休むことなく、授業を受けています。
そうすると、授業の内容が理解できるようになり、自分の中に好循環が生まれました。
専門学校に進んで、プログラマーになるのが夢となっています。
昼の定時制もあるの?
そもそも夜の定時制があるのなら昼の定時制もあるの?と思った方も多いかと。
記者も取材に行くまでは、定時制といえば夜間のイメージが強かったです。
少し説明しますと、取材した福井県の定時制高校の場合、午前・午後・夜間の三つのコースに分かれます。
取材時は、午前が最も多く156人、午後は74人で、夜間は4学年合わせて16人しかいませんでした。
一方、退学者数は全てのコース合わせて毎年10人ほどにとどまっていました。
午前は8時50分から午後0時10分、午後は0時55分から4時15分、夜間は午後5時55分から9時5分となっています。
どの時間帯でも基本的には働きながら4年間での卒業を目指すことになりますが、中には以前紹介したシンイーさんのように、他のコースの単位もとりながら3年間での卒業を目指す生徒も、この学校では1割ほどいます。
ほぼ一日を通して授業のある学校のため、教師陣のシフトも午前8時半~午後5時と午後0時45分~9時15分の2パターンあります。
担任でも自分の生徒に会えないこともあるため、午後5時に終わっても、夜間の始まる午後6時まで待つことも。
取材した3年生たちの担任の教諭は「テレビで見るような生徒同士の殴り合いといったドラマチックな状況は今の高校にありません。ルールは多くない分、自分で全てに責任を持ってしっかりやれる子が求められています」と話します。
入学前に見学必須
定時制の特徴として、入試を受ける前に一度見学しないと受験できない仕組みがあります。
卒業までに必要な授業料は全日制より安く、奨学金などの支援も充実しています。
多様なライフスタイルに対応できる仕組みになっています。
福井県のこの学校の場合、定時制と通信制の二つのみで成り立っています。
他の地方を見ると、全日制と定時制が併設されていることも多く、その場合、昼は全日制で夜は定時制という学校が目立ちます。
文部科学省の学校基本調査によると、全国的にも定時制が減り、通信制が増える傾向にあるようです。
年齢層が高いイメージのあった定時制ですが、現在は中学を卒業してすぐに進学してくる生徒が(この学校の場合)最も多いそうです。
就職先はサービス業・介護・製造・飲食・自衛隊など多岐にわたり、もちろん4年制大学や専門学校などに進学する生徒もいます。
まず一つだけ。自分の時も知りたかったことですが、中学校の卒業後の進路は、全日制が全てではないと覚えておいてほしいです。
全日制で周りに合わせて疲れてしまうことも多々あると思います。
一度、社会のレール(とされているもの)から外れてしまうと、人生が終わったというような感じがしてしまうのも10代という若さでは仕方ないかもしれません。
しかし、学校は一個だけとは決まっていません。
今回の取材で出会った生徒たちは皆、様々な過程を経て自分から学ぶことを決めた人たちでした。
まだ将来何をしたいか分からない。
それは全日制の生徒も同じかと思います。
そんな中でも、定時制などの学校に通うことで人生の幅を広げられるのではないでしょうか。
髪を染めていても、にらみつけるような顔をしていても、話してみれば普通の生徒たちでした。
「定時制の生徒って意外と真面目で学びやすい環境が整っているんだよ」と誰かが教えてくれれば、人生が少し変わる人たちもいるのではないかと感じました。
社会って多様な人がいて、ちょっとくらい普通(とされている)人生とは違っても良いんだよと。
記者の地元・福島でも、中退者が多いという背景もありますが、全日制をドロップアウトした後に定時制へ通って再スタートを切った周りの人間はいっぱいいました。
地域に定時制を維持するのも大変かもしれません。
それでも今後も必要とされていく存在でしょう。書いていたら自分も勉強したくなってきました。
定時制に行って人生が変わったという方、ご連絡ください。お話を聞かせていただきたいです。
〔2018年9/7(金)withnews〕

「ヤンキー」消えた…夜の定時制高校は今入学前の評判は悪いけど、まるで大学?給食も 最年長は22歳
夜間定時制高校。10年ほど前に高校生だった記者の時代には、少しやんちゃな生徒が行くようなイメージがありました。
それよりも昔は、だいぶ荒れていたという話も聞きます。
全国的に夜間の定時制が縮小する傾向にありますが、そういえば現在はどうなっているのか。
ちょっと怖い、と思いながら何度か通った福井の定時制高校はイメージと全く違いました。
どちらかというと大学に近く、自由でのんびりした感じ。
生徒たちとおいしく食べた給食を中心に定時制高校での半年ほどの取材を振り返ります。
全日制だけでなく、定時制も進路の良い選択肢ではないでしょうか。
  荒れていた人たちは?
取材をしたのは、記者が2018年の春まで赴任していた福井県。
募集を停止する学校が相次ぎ、県内で募集を続けるのは1校だけになっています。
2017年春ごろから半年近く取材をさせてもらいました。
テレビ朝日系の「アメトーーク!」では、2017年9月に「定時制高校芸人」が放映されていましたが、その中を見てもヤンキーっぽい芸人は皆無でした。
いつも高校に行くと教頭先生が案内してくれました。
教頭によると、この高校には定時制と通信制があります。
そして、定時制は午前・午後・夜間の三つのコースに分かれています。
基本は4年で卒業できるようにカリキュラムが組まれているそうです。
夜間に話を絞ると、ここ数年の入学者数は1桁。人数は少ないです。
また、取材当時の最年長は22歳でした。これもイメージと違い、若い人が多い高校でした。
一方、経済的な理由や社会勉強の観点からアルバイトが推奨されていて、働きながら学ぶ生徒は8割強に上るなど、昔の役割も維持しています。
中学時代に対人関係がうまくいかずに、不登校だった生徒も多いといいます。
教頭は30年ほど前に新卒で勤務したのが定時制でした。
「昔は体を張って生徒に対応することもありました。けれど、久しぶりに戻ってきた定時制は穏やかな感じになっています」
担任の教諭は「働きながら学ぶ生徒にとって役割はますます大きなものになります。人が多いところが苦手という子にも夜間は必要な存在です」と強調しました。
教師と生徒が一緒に給食
話を聞いたのは夜間の3年生たち(当時)。
語ってくれた場所は主に食堂です。食堂では、学年関係なく食べます。
グループで食べている子がほとんどで、大学の学食と変わりません。
変わるのは教師陣も同じテーブルで食べていることでしょうか。
授業は午後5時55分に始まり、9時5分まで。授業の前に給食の時間が設けられているのも、夜間ならではです。
1食350円。ある日のメニューはチャーハン、ギョーザ、カボチャのスープ、牛乳などが並びました。
これがおいしい。その場で調理したできたてを大量に食べることができます。
誰かが持ってきた野菜の漬物が提供されることも。
高校やめ「出て行け」怒鳴られた
生徒はどのような子たちがいるのでしょうか。
3年生の中でも一目置かれていたのが、おしゃれな茶髪にした中尾圭佑さん(22)です。
中学校を卒業した後、全日制の高校に進学しました。
けれど、夢中になったのは勉強よりも遊ぶこと。授業に出るには出ましたが、日に日に出るのがしんどくなっていき…。
16歳のとき、冬休みが明けた1月に、勢いにまかせて高校を退学しました。
「出て行け」。母親に退学を伝えた瞬間、怒鳴られたといいます。
このまま家で暮らすには家賃を払わなければならず、遊ぶのにもお金はかかる。ということで仕方なく職を探しました。
入学前の評判は悪い…でも
見つけたのは家の近くのスーパーマーケット。その年の3月から、アルバイトとして働き始めました。
朝から一日中働く日々。久しぶりにやりがいを感じたといいます。
そして、仕事を2年ほど続けた努力が認められ、別の店舗に異動するのを機に、正社員になるように社長から勧められました。
そのとき、社長が知ったのが中卒だということ。
「働きながらなら、どれだけの時間がかかってもいいから高校に行かせてやる」。
この社長の言葉で、もう一度高校に行こうと決めました。
19歳の秋、夜間の定時制に編入。
と言っても、退学した前の高校での在籍は1年にも満たなかったため、単位はゼロからのスタートでした。
「散々遊んだツケが回ってきた。(前の高校で)単位を取っておくという頭はなかったです」
退学という同じ失敗は繰り返せません。
通信制ではなく定時制を選んだのは、学校に行くように自分を仕向けるためでした。
入学前、高校の評判をインターネットで検索してみました。
すると、「夜間に来る人はガラが悪い」と決していい評判ではありませんでした。
ですが、入ってみると拍子抜けするほど落ち着いていました。
「コミュニケーションが苦手な子もいるが、色んな子を受け入れる土壌があるんだと思いました」
午前7時から仕事は「慣れ」
仕事は午前7時にスーパーに出勤していました。
青果部門を担当し、商品の仕入れやカット野菜への加工、陳列も全部自分でやっていました。
接客もするし、市場からの電話も受けるなど何でも屋です。
午後5時ごろに仕事を終えたら、急いで登校し、給食を食べます。
授業を終え、家に帰るのは午後9時半に。なかなか自由に使える時間はありません。
「慣れですよね。慣れると大したことはない」。大人びた表情を見せてくれます。
スーパーが休みの日は、趣味の魚釣りに行きます。
自分でさばき、刺し身に。腕前は店で出してもおかしくないほどのレベルまで上達しました。
部活動の卓球も大好きで、いくら仕事で疲れていても参加すると決めています。
全日制との違いは?
前に通っていた全日制高校と変わったことは何でしょうか。
「行かされるのと、自分で決めて行くのは違いますから。今はさぼろうにも、さぼれません」と笑います。
家賃や食費として最低月2万円を家に入れています。
しかし、学費を払ってくれているのは母親。「これは出世払いで返します」
今の学校生活に特に問題は感じていません。
「夜間は人が少ないので寂しい」。たまにそう思うくらいです。
自分より年下の生徒と接すると、言動に「常識ないな」と感じることもあります。
ですが、よく考えれば自分も前の高校では同じでした。
だから気付いたことがあれば、その都度伝えています。
授業は出席者が少なければ、教員と2人きりになることもあります。
大人数ではない分、無理して授業が進むこともありません。
「先生は授業での態度もしっかりと見てくれます」
取材時は、卒業後にやりたいことをじっくり考えているところでした。
全国で減る夜間定時制
夜間定時制が減っているのは福井だけの話ではありません。
東京都教育委員会によると、都立高校4校の夜間定時制課程廃止を盛り込んだ計画を2016年2月に決定しました。
担当者は「不登校の生徒や高校中退者向けのチャレンジスクールの増設などで(減った部分を)対応します」と話しています。
愛知県では、私立の豊川高校で夜間定時制が2017年に88年の歴史に幕を下ろし、私立高校から夜間定時制がなくなりました。
夜間の定時制に特有の給食をやめる動きも出ています。
千葉県教委は2017年11月、18年度から県内17校で全面廃止する案を発表しました。
担当者は「働きながら学ぶ生徒が多かった時代と比べて、ライフスタイルが多様化しています。食事の方法を自らが選択できるようにしていきたいです」と説明しています。
次回は、現在の定時制に多い海外出身や不登校だった生徒との思い出を語れればと考えています。
◇【#withyou ~きみとともに~】
withnewsでは、生きづらさを抱える10代に「ひとりじゃないよ」と伝えたいと思い、4月から企画「#withyou」を始めました。
より日本の若い人たちに届いてほしいと、「#きみとともに」もつけてツイッター(@withnewsjp)などで発信しています。
8月は連日配信中です。みなさんの生きづらさも聞かせてください。
〔平成30(2018)年8/15(水)withnews(影山遼)〕

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