くらしの学校えん
くらしの学校えん
所在地 | 長崎県南松浦郡新上五島町小串郷40 |
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TEL | 0959-55-2707 |
代表 | 小野 敬 |
のどかな段々畑に草を食む馬やヤギの姿明るい子どもたちの声ここには日本の原風景があります
くらしの学校えん 代表 小野 敬(おのたかし)さん
平成10年、横浜市から新上五島町に移住。自給自足を基盤に海塩の製造・販売を行いながら、自然体験・環境学習を提供する「くらしの学校えん」を主宰
◆本物の自然を体験!五島列島しまキャンプ
新上五島町は、美しい白浜や海食崖(かいしょくがい)など変化に富んだ地形が特徴の中通島(なかどおりじま)と若松島をはじめ、およそ67もの島々からなります。
一番大きな中通島北部の大浦地区にある「くらしの学校えん」代表の小野敬(おのたかし)さんは、平成10年に横浜市から移住。
決め手になったのは、目の前に広がる雄大な海と背後に広がる森林で、「ここなら塩づくりをしながら、昔からの夢、自給自足の生活ができる」と確信したそうです。
しかし、大浦地区は小野さんが移住するまで8年間無人だった地域。
湧き水を引くところから始まり、毎日雑木林の木を切っては、窯で塩を炊き、その合間に田畑を少しずつ開墾しました。
島の人たちには、野菜や魚などの差し入れをいただくなど、大変お世話になったと当時を振り返ります。
海塩の製造・販売が軌道に乗り、自給自足の生活に挑戦しながら、平成13年から小中学生を対象にした『しまキャンプ』を始めました。
移住前は、指導員としてさまざまな野外活動に従事していた小野さん。しまキャンプは上五島でやりたかった夢の一つでした。
「自然とふれあえる場所が少なくなった今、子どもたちに自然の大切さや命の尊さ、そして自然と共に生きる素晴らしさを伝えていければと思って始めました。
ここには普通のキャンプ場にあるような設備はありませんが、薪でお風呂を沸かし、ご飯を羽釜で炊くなど、現代の子どもたちにとっては非日常的な体験。感動させる自信はあります」。
当たり前のように与えられている生活環境の一つひとつを自分たちの手でつくり上げることで、その大切さに気づき、感謝する。
仲間と助け合うことで協調性を育む。
これが「くらしの学校えん」の基本理念であり、しまキャンプで子どもたちに手渡したい「おみやげ」だと語ります。
すでに全国各地から750名を超える子どもたちが参加。最近は地元の子どもたちとの交流も行っています。
「この島には、自然や人、食べ物などの宝がたくさんあります。
一度キャンプに参加した子どもたちは、この島を第二のふるさとと感じているようです。みんな『また帰ってきます』と言って戻っていくんですよ」。
今年春からは山村留学も開始し、東京から来た小学生の男の子が小野さん家族と暮らしながら地元の小学校に通っています。
人と人、人と自然の縁をつなぐ小野さんの活動は、これからも島に元気を与えてくれそうです。
○頭ヶ島(かしらがしま)天主堂
「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の一つである頭ヶ島集落に建つ石造りの教会。
1919年、教会建築で名高い鉄川与助の設計施工によって完成した※見学の際にはパーク&ライドにご協力ください
新上五島町友住郷頭ヶ島638
○五島うどんの里
有川港そばの複合施設。
コシがありつるつるした食感が特徴の五島うどんの店「うどん茶屋遊麺三昧」と食べ物から雑貨まで上五島のお土産が揃う観光物産センターがある。
センター内では観光情報なども提供
新上五島町有川郷428-31
TEL 0959-42-0964(新上五島町観光物産協会)
○高井旅(たかいたび)海水浴場
白浜に澄んだ青い海が特徴の海水浴場。サーフィンなどを楽しむ人も多い。
すぐそばにはログハウスやコテージ、テニスコートなども完備
新上五島町奈良尾郷字高井旅
TEL 0959-42-0964(新上五島町観光物産協会)
○矢堅目(やがため)の駅
上五島の名所の一つ、矢堅目の岩の絶景を望む地にある塩工房。施設内では塩づくりの様子を見学できる。
ここで作られた「矢堅目の塩」とにがりの入った塩ソフトクリームも販売
新上五島町網上郷688-7
TEL 0959-53-1007
○三本松海水浴場
近くにある上五島海洋青少年の家で、小中学生等の団体を対象にシーカヤックや海遊びの道具の貸し出しを行っている(要事前予約)
新上五島町続浜ノ浦郷三本松
TEL 0959-42-0964(新上五島町観光物産協会)
○日島(ひのしま)の石塔群(日本遺産構成文化財)
1300~1400年代にかけて関西・北陸地方で製作されたとされる石塔類が散在している。当時の日島の活発な海上交易を物語る貴重な史跡
新上五島町日島郷字曲12
〔つたえる県ながさき (平成29年6月号)〕