いるかねっと
NPO法人いるかねっと
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公開シンポ:教育格差の改善を 困窮世帯の子ども支援を訴え 博多区/福岡
全国各地で困窮世帯の子どもたちの教育支援に取り組む団体が呼びかけてシンポジウム「Kids’ Day JAPAN in福岡」が21日、福岡市博多区で開かれた。
貧困の連鎖を断つ鍵として「教育格差」に着目した各団体が活動を報告し、約100人が聴き入った。
全国子どもの貧困・教育支援団体協議会(東京)の主催。
子どもの貧困施策の情報共有などを目的に全国177市町村長と首長連合をつくった小松政・佐賀県武雄市長が基調講演で、市の教育部局に今年度設置した「こどもの貧困対策課」などを紹介。
「従来の福祉部局だけの発想から抜け出したかった」と述べ、子どもの自信につながる学習面を軸に支援体系を作る狙いを説明した。
さらに「市立の小中学校から県や私立の高校へ進学する時に支援の溝が生じやすい」などと行政特有の課題も指摘。
小松市長は「OBの先生なども関わってもらい、子どもに寄り添う伴走型の支援をしたい」と語った。
その後、無料や低額の学習支援に取り組む団体などが報告。
3年前から福岡市内で無料学習会「マナビバ」を開き、約2000人の子どもを支えてきたNPO法人いるかねっと(同市西区)の田口吾郎代表理事(39)は
「教育格差の改善で貧困の連鎖は撲滅できる」と、生活保護世帯や就学援助を受ける準要保護世帯に対する学習支援の拡充を訴えた。
パネル討論では会場の質問に答え、寄付の集め方やボランティア人材の確保方法など運営方法に関して情報交換。
田口代表理事は「当初年30万円近くかかったおやつ代は、フードバンクから提供を受けるようになって軽減された」と振り返り、賛同する地元団体や企業などと協力関係を築いていく意義を語った。
〔◆平成29(2017)年1月22日 毎日新聞 福岡都市圏版〕