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アルツハイマー病治療薬

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2017年5月10日 (水) 23:40時点におけるMatsu4585 (トーク | 投稿記録)による版
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アルツハイマー病治療薬

アルツハイマー病の新規治療薬開発へ「タキシフォリン」で脳内老廃物が減少し、認知機能も回復
認知症を発症した場合、認知症を完治させる治療薬がないため、現在は発症を予防することに力が入れられている。
個人レベルで、認知症を予防する効果があるという食物やサプリメントを生活の中に取り入れたりしている人も多いだろう。
タキシフォリンにより脳内アミロイドβが減少
研究グループはこの背景を受けて、アミロイドβが蓄積してできる「アミロイドβオリゴマー」が初期の脳アミロイド血管症の主な原因と仮定し、アミロイド凝集抑制作用を持つ「タキシフォリン」を脳アミロイド血管症のマウスに投与した。 タキシフォリンを投与した脳アミロイド血管症マウス、タキシフォリンを投与していない脳アミロイド血管症マウスと、何も投与していない正常のマウスを比較した。
その結果、脳内のアミロイドβオリゴマーの量は、タキシフォリンを投与したグループが投与しなかったグループに比べて4分の1程度にまで減少していた。
また、記憶中枢である海馬へのアミロイドの沈着量も、投与グループは非投与グループの半分程度となっていた。
さらに、投与グループの脳血流量は正常マウスとほぼ同程度まで回復し、空間記憶能テストでも正常と変わらない結果となった。
このようにタキシフォリンにより脳内アミロイドβが減少するとともに、認知機能障害も回復させられることが明らかになった。
最近の研究では、日本人の認知症の大部分を占めるアルツハイマー病は、老廃物である「アミロイドβ」が脳血管へ蓄積することが一つの原因であることが明らかになってきた。
そこで、国立循環器病研究センターの研究グループは、脳アミロイド血管症に焦点を当て、アミロイドβの蓄積を抑制する物質を突き止めたと医学誌「Acta Neuropathologica Communications」(4 April 2017)に発表した
現在、アルツハイマー病の原因はオリゴマー仮説が最有力
アルツハイマー病では、脳に、アミロイドβの巨大な線維状凝集体(「アミロイド線維」)からなる老人斑と呼ばれるシミができ、神経細胞内にタウ蛋白質の凝集体ができるとともに、神経細胞の機能維持や脳内の清掃をつかさどるグリア細胞が活性化され、炎症反応が起こって、やがて神経細胞が死に始める。
こうした観察結果から、アルツハイマー病は、アミロイドβの老人斑ができることが原因であると考えられてた。
が、この仮説には、患者の認知機能の低下と老人斑の数が一致しないという矛盾があったという。
現在では、アミロイドβが蓄積し、小さな集合体(「オリゴマー」)を形成。これが脳内を泳ぎ回って神経細胞のシナプスに作用し、その機能を邪魔することで認知機能の低下が起こると考えられるようになった。
タキシフォリンは、ヒトのアルツハイマー病に有効な治療薬候補となると考えられ、2017年度中の治験開始と2025年中の臨床応用を目指すという。
〔あなたの健康百科編集部 2017年04月21日〕 

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