医療生協ながほり通り
医療生協ながほり通り
所在地 | 大阪府大阪市西区 |
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大阪府堺市立福泉東小学校は地域に協力を呼びかけ、17年5月から月1回、学校の隣の集会所で100円の朝食を提供している。
学級通信などで参加を募り、当日、来ていない子は教員が自宅に迎えに行く。
遅刻の防止にもつながっているという。
□「学力に影響」、自治体も事業
デイサービス施設などを運営する大阪市西区の「医療生協ながほり通り」は、毎月第2木曜、無料で朝食をふるまっている。
16年から、生協に食材を提供してもらい月1回、夜に子ども食堂を開いてきた。
朝食を食べない子が多いと聞き、西淡路小のボランティアを手本に17年7月から朝も活動を始めた。
友だちとやってきた小学6年生の女の子は、卵焼きやスープを前に「お母さんが用意してくれないから、朝ごはんは食べない」。
子どもと訪れた女性(44)は「菓子パンに目玉焼き、家ではいつも簡単なメニューになってしまう。野菜もしっかり食べさせられるので助かります」。
初めは訪れる人が少なく、地域の小学校に呼びかけたところ、最近は30人以上が利用する。
医療生協の姉川駿一さん(36)は「共働きの家庭が増え、1人で食事をする子も多い。大人も子どもも安心して立ち寄れる場所になれば」と話す。
学力との関係に着目し、自治体や学校主導で朝食の提供を始めたところもある。
18年度の文部科学省の全国学力・学習状況調査では、朝食を毎日食べる子の国語や算数の平均正答率は、全く食べない子より20ポイント近く高かった。
学力に必要な生活習慣を身につけてもらおうと、広島県は18年11月、朝食を無料提供するモデル事業を廿日市市立阿品台東(あじなだいひがし)小学校で始めた。
調理せずに食べられる食品をメーカーなど13社が提供し、地元のボランティアが配膳を担う。
県は今後、県内の小学校8校程度に広げる方針だ。福岡市では小中学校9校が、パンやバナナといった朝食を無料でふるまっている。
〔 ◆平成31(2019)年2月21日 朝日新聞 大阪朝刊(小若理恵)〕