カラフル・金沢
イラストやゲームで個性伸ばす 金沢、４月フリースクール開校
開校を控えたフリースクール＝油車
障害者ビジネススクール「カラフル・金沢」（油車）は４月、不登校に悩む中高生の自立を後押しするフリースクールを新たに開校する。
人間関係や発達障害などで引きこもりがちな生徒に感情コントロールのほか、ゲームやイラストなど多様なプログラムを用意する。
スクール側は「一人一人の個性を伸ばす場にしたい」としている。
フリースクールは「リワークスクールカラフル・金沢新竪町校」内に設ける。
対人関係や感情のコントロールを身に付ける全体プログラムと、勉強のほかゲームやイラスト、スポーツ、プログラミング、料理など専門的な個別コースを組み合わせた時間割を用意する。
利用頻度も毎日から隔週まで、自分のペースに合わせて選択できる。
授業では、いじめや引きこもり経験のある相談員が、ノウハウを生かして学習のサポートを行う。
市によると、２０１８年度の市内の中学生の不登校者数は４８３人（前年度比２３人増）で全体の４・３４％を占め、年々増加傾向にある。
教員経験のある榎敏弘代表（５６）によると、中高生向けのフリースクールは市内に少ないといい、専門性を持った相談員の知見が生かせるのが特色という。
カラフル・金沢はこれまで、起業や就職を目指す障害者を対象に、元教員や経営者、介護職経験者らが経営マネジメントや一般教養、英会話などの講義を展開し、長く働くために必要な知識と技能を教えてきた。
榎さんは「自分らしく生きるすべを学んでほしい」と話した。
不登校だけでなく、通信制高校に通う生徒の課題も手助けする。
フリースクール内には共有オフィスも設けて、利用する生徒の人脈づくりの場としても活用してもらう計画である。
〔2020年3/25(水) 北國新聞社〕
