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Center:2004年10月ー就業支援はボランティアセンターでは?

提供: 不登校ウィキ・WikiFutoko | 不登校情報センター
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就業支援はボランティアセンターでは?

〔B5版ノート3枚の手稿のメモ(未完成)。タイトル「就業支援はボランティアセンターでは?」は元原稿になくサイト掲載時につけました。2004年後半と推測〕

葛飾区新小岩不登校情報センターを開設している松田武己です。
不登校、高校中退、引きこもりの人とその家族、最近ではニートといわれる人たちの相談を受けています。
この種の相談・対応機関はあまりないので、関東一円から相談者がやってきます。
とはいっても周辺地域からの人が多く、江戸川区在住者たちが最大数を占めています。
「ニート」といって、学業にも就業にもついてない若者無業者の状態が社会的に注目され、厚生労働省、文部科学省と関係行政部門で対応策が練られ始めたことは、あるいはご存知のことかもしれません。
彼らの多くは働くに働けない、就職しても嫌な思いをしてすぐに辞めてくる人たちです。

不登校情報センターでも、来所してくる若者達に、2年前から仕事おこし、仕事さがし的な取り組みを始めました。
その彼ら、彼女らが、ここ不登校情報センターならば、ここにいる人たちと一緒ならば働けるかもしれないと言ってきたのをきっかけに始めたことです。
さいわい、ある事務機器メーカーからデジタル印刷機の寄贈を受け、協力していたある学校から中古パソコン13台をもらい受け、何かができる条件が少しできました。
『江戸川タイムス』という月刊地域新聞のポスティング(戸別配布)をさせてもらうこともできるようになりました。
そのほか、あれこれと細々としたことを業務に仕立てていきました。
現在は全体合計で毎月10万円以上の収入を得ることができるようになりました。
とても生活できるレベルの収入にはほど遠く、多い人、多いときでも小遣い銭程度であることは確かですが、障害者の作業所での収入に比べると1桁は違うレベルに達しました。
引きこもり経験者、ニートの人の社会参加支援、仕事さがし・仕事おこしは重要な活動分野です。

引きこもり等の子ども若者の親の会もあります。
その親たちは多くの子ども若者の社会参加を促すための活動を開始しました。
先日、新たな仕事おこしの手がかりを得ようと2人の女性が江戸川区のボランティアセンターにうかがいました。
担当者の方が親切に対応していただいたのですが、その一方で、引きこもりとかニートに関する理解が十分でないことを感じました。
引きこもり経験者が、この仕事おこしに関わり、母親たちと共に高齢者への訪問支援(介護保険の枠外のこと)をするつもりであると概略的なプランを話しました。
担当の方は驚いたようで、このような人が訪問支援するのは何か問題がある意味の反応をされました。
引きこもり経験者(ニート)が実際に働くようになり収入を得られることがなくては、支援目的にはなりません。
引きこもり経験者に対して支援しているだけの支援策では、打開策ではありません。
この人たちが働けるようになり、収入を得られることが目的です。
そのあたりをボランティアセンターの担当者はよく理解していないと思いました。
またボランティアセンターでは、引きこもりやニートの人への対応支援はいわば眼中になかった気もします。
障害者、高齢者などしか対象にはないのかとも思います。
引きこもりやニートへの対応機関は「どこかにあるはず」という主旨の発言をされていました。

そういうのは少なくとも江戸川区の行政機構はボランティアセンターをおいてほかにはないと思いますがどうでしょうか。
保健所には仕事おこし的なことを望むことはできません。
教育委員会も同様でしょう。
産業企画部局はそのようなセクションなるのでしょうか?
他にはないと考えます。
少なくとも現在においてもボランティアセンターをおいては引きこもりやニートの対応機関はないでしょう。
やむを得ぬことですが、この意識は担当の方にはなく、自分の仕事の範囲の仕事であることのようです。
もしそうでなければ65万人の人をもつ大都市である江戸川区においては、その対応機関と作るように提言するだけの認識を持ってほしいと願うばかりです。
業務のすすめ方は、行政と民間(NPOなど)との協力した形にならざるをえないと思います。
引きこもり経験者と障害者とは同じではありませんが似ているところはあります。
それは障害者と高齢者は同じではないけれども似ているところがあると同様です。

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