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「どうすればいいのか」=社会の未来を見据えた対応策を考える

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「どうすればいいのか」:社会の未来を見据えた対応策を考える

ひきこもりが生まれたのは1980/90年代であり、日本が高度経済成長を達成した社会が関係します。
就職氷河期というのがあって、高校や大学卒業時に就職がとりわけ困難な時期がありました。
その世代をやや広く考え1960年代末~1990年生まれの人とします。両者はほぼ重なります。
ひきこもった個人には就職活動をしなかった人もいますが、同じ世代として社会の曲がり角を体験したのです。
親世代は従来ペースの延長で社会の変化を見ていたのに対して、(感受性がゆたかで受けとめる傾向の強い)この世代は気持ちを抑えてルールに従う過剰適応の傾向を持ちました。
ひきこもり経験者はその程度をより強く表わす対人関係・社会不安を感じる人が多くなりました。
直接の就職活動以前にこの社会的な精神心理状態は広がっていたのです。
彼ら彼女らはそれぞれのきっかけで不登校やひきこもりに巻き込まれました。
背景事情には社会経済の発展だけではなく、家族構成が縮小し家族が世代継承機能を十分に果たせなくなっていることも関係します。
この事情は経済社会の好況・不況等の循環を超えます。
ひきこもりの発生の1960代末~90年生まれの人だけではなく、それ以降に生まれた人に引き継がれるのです。
ひきこもりの発生は核家族化した家族では世代継承機能が十分に果たせなくなるのを先行的に表したのですが、本格的な家族の変化はこれからやってきます。
社会的には制度として国や自治体の対応策(子育て支援や少子化対策、地域活性策)がとられるでしょう。それは孤立・孤独対策にもなります。
KHJ全国ひきこもり家族会連合会あたりはひきこもり基本法の制定を訴えており、そこに含まれる法的制度的な対応にも重なるでしょう。
その一方、国民の中ではより広範な動きが生まれると予測します。
「再婚家庭や同性カップル、また血縁にこだわらない多様な家族形態も登場」とは新しい家族関係・家族制度が生まれている事情の一端を描いたものです
(古村聖さんの短い説明、日本経済新聞2025年6月19日の経済教室)。
私はさらに広く家族関係・家族制度の変化は生まれると想定します。
婚姻関係のある人が中心になり、里親により加わる構成員、子育てや介護などの日常生活に協力関係にある人、共通する趣味や課題のある人からなるいろいろな組み合わせによる親和性のある数十人規模の複合家族です。
居住状態は共同住宅や近隣に居住するものと考えられます。
言い換えますと、経済社会の発展に即した新しい家族関係・家族制度に生まれ変わっていく歴史的な時期に入ったのです。
ひきこもりの発生はその時代が生まれることを早期に知らせる役割を持ったといえるのです。就職氷河期世代の高齢化とともにこの動きは加速すると見ます。
それが長期化しているひきこもり対応策であり、複雑になり困難が増しているひきこもりへの基底的な向き合い方になると考えるのです。

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