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「色盲」と「色弱」の呼称変更は作業途中とみます

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「色盲」と「色弱」の呼称変更は作業途中とみます

日本遺伝学会宛に「色盲」をどう呼べばいいのかの質問をしました。
「色盲」が差別用語であり、「色盲」と「色弱」を同じように色覚特異性とか色覚多様性と呼ぶと両者の区別がつきません。
差別用語ではない「色盲」とはどうでしょうか。
日本遺伝学会からは休日明けに回答がありました。
お返事は日本遺伝学会が今秋発行した遺伝学用語集「遺伝単」の一部をコピーしたものです。

「色盲」という呼称は差別用語に通じるとされ、教育の場も含めて一般には「色覚異常」に統一されている。
日本眼科学会で2007年に改訂された色覚関連用語を表2に示す。
表2 日本医学会における色覚関連の用語(抜粋)
日本眼科学会における用語変更(2007年)に基づく/表作成は未完成です

英語用語
全色盲 1色覚

Monochromartism

2色型色覚

2色覚 Dichromatism

異常3色型色覚

異常3色覚 Anomalous trichromatism

正常3色型色覚

正常3色覚 Normal trichromatism

「色盲」の代わりに、「2色覚」(旧・色盲)、「異常3色覚」(旧・色弱)という語が提示されている。
本書では現行の医学用語として収録されているこれらの用語に準じる。
しかし色の識別に困難はあるものの、日常的には本質的な不便さがない個人的形質に対して「異常」という語を当てることに違和感もある。
そしてその頻度に注目したい。わが国では色覚が異なる人(医学用語では2色覚と異常3色覚)は男性の20人に一人(5%)である(女性は1/500)。

欧州では男性の9%という高い頻度の国もあり、この頻度はわが国での血液型AB型の割合(約1割)に匹敵する。
AB型を血液型異常と言わないことを考えれば、色覚異常と呼称する不自然さが分かる。
色覚が異なるための色覚バリアフリーの活動を行っているCUDO(カラーユニバーサルデザイン機構 http://www.cudo.jp/)
  では、色盲、色弱を一括して「色弱者」とし、1型、2型をそれぞれP型、D型と呼ぶことを提唱している。
ところで、「色盲」や「色覚異常」の語源となる英語の“color blindness”の適訳がみつからない。
そこで本書では“color blindness”の和訳をあえて設定せず、より一般的で中立的な語感のある「色覚多様性」という表現を提唱している。
これは日本人類遺伝学会との共同提案である。
しかし「色覚多様性」の中のそれぞれに特異的な遺伝形質を表す用語(表2)には、まだ検討の余地がありそうである。
日本眼科学会、日本医学会を中心として、CUDOらの提案も含めて、より適切な用語が選定されるよう希望したい。
日本遺伝学会や日本人類遺伝学会からも、それに向けた支援が期待される。
色覚多様性のメカニズムについては伊藤と岡部(2002)の解説に詳しい。

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