お答え:再登校のハードルは低くして時間をかけるー木村茂司
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不登校の生徒が学校に行き始めたきっかけを教えてください。<br> | 不登校の生徒が学校に行き始めたきっかけを教えてください。<br> | ||
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再登校の基本は、無理にはさせないことです。<br> | 再登校の基本は、無理にはさせないことです。<br> | ||
登校がしんどい、つらい、苦しい、怖いから登校できないのです。<br> | 登校がしんどい、つらい、苦しい、怖いから登校できないのです。<br> | ||
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不登校になっても、いままで一緒に遊んでいた2人の友達とは同じように遊べていました。<br> | 不登校になっても、いままで一緒に遊んでいた2人の友達とは同じように遊べていました。<br> | ||
学校に行っていないのに、好きな友達と遊べるというのはわがまま、怠けではないかと親は悩みました。<br> | 学校に行っていないのに、好きな友達と遊べるというのはわがまま、怠けではないかと親は悩みました。<br> | ||
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2013年10月30日 (水) 10:37時点における版
再登校のハードルは低くして時間をかける
〔質問003〕学校に行き始めたきっかけを
不登校の生徒が学校に行き始めたきっかけを教えてください。
〔お答え003〕再登校のハードルは低くして時間をかける
再登校の基本は、無理にはさせないことです。
登校がしんどい、つらい、苦しい、怖いから登校できないのです。
教員や親の側からの理解では、子どもの気持ちはわかりません。
しかし、登校は絶対にさせてはいけない、登校刺激は絶対にしてはならないということも、無条件にあてはまるわけではありません。
本人が安定し、落ち着いてきて友達や先生に会いたくなったり、学校に行きたくなったり、勉強したくなったりします。
子どもがこのようなことを言うことはあります。
すると教員や親はすぐに登校させようとする。
しかも、朝から登校して教室に入って、1日授業を受けてくると考えてしまいます。
こうするとだいたい間違いなく失敗し、また行けなくなります。
こういう失敗はとても多いです。
再登校は、少しだけ低いハードルからゆっくりやっていくことが原則です。
B君は小学5年生で不登校になりました。
不登校になっても、いままで一緒に遊んでいた2人の友達とは同じように遊べていました。
学校に行っていないのに、好きな友達と遊べるというのはわがまま、怠けではないかと親は悩みました。
しかし、そう考えないようにして遊ばせました。
そのうち2人と遊ぶ場所を、公園や家だけではなく夕方や休日には学校の校庭に行くようにもなりました。
夕方、校庭に行くとき、担任の先生にも顔を見せてもらうようにしました。
その次にはクラスのほかの友達も少しずつ増やしていきました。
とうとう登校することになりました。
しかし、朝からは行きません。
はじめは金曜日の最後の時間に保健室に行って、下校を他の子どもたちと同じにしました。
次に金曜日の午後、教室に入って授業を受ける。
しばらくして水・金曜日の午後登校。
そのあとは毎日の午後登校、朝からの一日登校。
5年生はこのようになりました。
6年生になってからは午後登校も含めて、毎日登校できるようになりました。
長い期間をかけて、低いハードルから少しハードルを上げながら登校を進めることが必要です。
〔2013年5月〕