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ひきこもりの人も公からの連絡は容認しやすい

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2017年7月10日 (月) 12:30時点における版

ひきこもりの人も公からの連絡は容認しやすい

いじめを受け亡くなった中学生がいます。自殺なのか殺害なのか事故なのかは不詳です。
その中学生は学校に来ていなかったので(長期の不登校)、地域の教育委員会は長期欠席の生徒の「安否確認」が必要と判断しました。
そして不登校の生徒の自宅への訪問が始まりました。
欠席している生徒を直接に確認するのです。
虐待を疑われる子どもの安否確認をする児童相談所の方法に似ているかもしれません。
このなかで、これまでは誰とも会おうとしなかった中学生が訪ねてきた教育委員会の人と会ったのです。
所属の学校の担任とは違うのが生徒にとっては会いやすかったのかもしれません。
しかし別の事情も考えられます。
生活保護を受け始めた親子がいます。
子どもはひきこもりで人と会うことを避けてきました。
ところが生活保護を受けるには、福祉課職員の面接(本人確認)が条件になっているといいます。
それを知った20代の娘さんは担当職員と顔を合わせて受け答えをしました。
この例と上の中学生の例を合わせて考えると別の事情が浮かんできます。
公の制度、または親の意思や都合ではどうにもならないことは、受け入れやすいと考えられます。
例えば20歳になれば、本人宛に年金の説明や支払いの請求が来ます。
子どもがひきこもっていると、親が本人に伝えないまま代わりに払ったり、当面支払えない事情を返すことがあります。
こういうときは結果はどうするにしても、子どもに伝えて決めて返事をするようにしてはどうでしょうか。
年金制度は公のものであり、親の都合でどうこうすることはできません。
親が代わりに支払うにしても、当面の支払いの猶予を申請するにしても、本人の意思を確かめる機会になります。
親子の断絶状態を転換するチャンスにもなります。
私はひきこもっている本人宛の手紙を、親が見て子どもに渡す・渡さないを決めている事例を聞いています。
これはおかしいと思うでしょう。年金や他の公の機関からのものも同様です。
子どもの年齢にもよるでしょうが、中学校年齢を超えたら本人宛のものは本人に渡して当然だと思います。
よほど心配のことがあれば一緒に見るとか一緒に考えるケースはあってもいいと思いますが、親だけが見て判断するのは行き過ぎになると考えるのです。
それは子どもを社会から切り離していくことです。
今現在そういうものがあれば、それを子ども本人に渡すことから、事態が進む可能性が開けます。
「ひきこもっている子どもとの接点を意図的につくる取り組み方法もあります」と昨日書きました。
この公の連絡をひきこもっている本人に渡す・伝えるというのがそれです。
「公の連絡」はもう少し幅広く考えてもいいと思います。
友達からの連絡、買い物をしたお店からの連絡などです。

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