アグウェルやぶ
（養父の挑戦 国家戦略特区１号）農業に就労、紹介所開設 障害者や生活保護受給者ら対象／兵庫県
農業特区に指定されている養父市は12日、農業の現場で働き手を募集する事業者に就労を希望する障害者らを紹介する福祉無料職業紹介所「アグウェルやぶ」を同市福祉事務所内に開設したと発表した。
農業と福祉を連携する事業で、市は中山間地農業の改革モデルを構築するためには福祉面の充実も欠かせないとしている。
市社会福祉課によると、昨年に職業安定法が改正され、地方自治体が無料職業紹介をする場合、国への届け出が廃止され、通知するだけでできるようになった。
以前から届け出をして就労支援をする自治体もあるが、農業分野や紹介する対象を障害者らに特化した取り組みは珍しいという。
計画では、同市福祉事務所が障害者や生活保護受給者、それに生活困窮者から就業希望の申し込みを受け付ける。
農業事業者からは求人情報を集め、就労希望者の適性なども考慮してマッチングを図っていく。
市健康福祉部の小畑美由紀部長は「農業特区の施策を推進するためにも労働力としての人材確保は重要な課題となってきており、一方で障害者や生活保護受給者らの農業の就労は経済的自立に加え、社会生活における自立にもつながる支援策になる」と話す。
問い合わせは同市社会福祉課（079・662・3162）へ。
〔◆平成29（2017）年4月13日 朝日新聞 大阪朝刊地方版〕
