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カテゴリ:居場所ワークでぼちぼち行こう

提供: 不登校ウィキ・WikiFutoko | 不登校情報センター
2017年2月18日 (土) 19:58時点におけるMatsu4585 (トーク | 投稿記録)による版
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居場所ワークでぼちぼち行こう

ひきこりから仕事についた“神ってる”リクルート活動


引きこもりの当事者が仕事に就く前にいちばん分かってほしい欲しいものは「引きこもっていたことによるいろいろな結果を平静に受けとめとほしい」ことかもしれません。 仕事についてもわからないことが多いです。何がわからないのかがわからないので事前に聞くこともできません。事前に分かってほしいといっても、完ぺきでなくてもいいのです。 仕事に就いた後、いきなりわからない場面にぶちあたります。何もできずに止まったり、うろうろするだけになるかもしれません。そういうときに「やる気がない!」とか怒鳴らないっでください、おとしめないでほしいのです。それが引きこもっていたことを平静に受け止めることです。 そういうときにバカにされたり、ダメだしされるようなことがあれば一気にひどく落ち込みます。立ち直れないかもしれません。立ち直るまでに相当な時間が必要になります。そういう予想があってこれまで動けなかった気がするのです。 これらは履歴書には書きようがありません。長いひきこもり経験があるということはそういうように現れるのです。そこを理解してほしいのです。

昨年来、産業廃棄物業界の現場で働きながら、不登校情報センターにかかわるひきこもり経験者のリクルート活動をつづけるエンジくんの働きかけで、数人が働くようになりました。それを進めたエンジくんはひきこもり経験者のこれらのことをおそらく自然に織り込んで働きかけたと思えます。今回の“リクルート活動”をしたエンジくん自身が引きこもりの経験者です。本人は自覚しないまでも行き届いた配慮があったのです。それをいくつかのポイントから紹介したいと思います。

エンジくんは昨年8月からほぼ毎月「説明会」を開いています。それは仕事現場の様子、会社の状態を話しながら出席者と顔を合わせるばです。出席者は1、2名です。働こうという雰囲気が感じられればその場で、次の予定を組むこともあります。 が、その前にエンジくんの会社などを簡単に紹介しておきます。従業員は600名を超えます。中規模のなかで大きいといえるでしょう。営業部門、廃棄物の処理工場、運搬部などがあり、エンジくんは比較的大きな商業施設での廃棄物の処理を担当し、70人ほどが働いています。主力は60代で定年退職をした人たちです。30代、40代の人は若手になり歓迎される対象です。 産業廃棄物業界は、不況の影響が少なく成長産業というと言い過ぎかもしれませんが経営的には安定しています。しかも「法律順守」を強くいしきしていて、従業員の雇用保険、社会保険、交通費負担などがちゃんとしています。問題は時給が安いこと(最低時給はクリアしています)、週休が少なく、週六日働くときの1日は残業扱いの25%増しの時給です。従業員は時間給なので週休2日の要求に積極的だはありません。受け取り給与が減るからです。

それにもかかわらずエンジくんに勧められて数名が働き始めました。彼らの働きぶりは高く評価されています。真面目に働きます。いい加減であったり横暴ではありません。それはひきこもり経験者に接する人が感じていることがそのまま仕事場面に表れているのです。 なぜ働くようになったのか。それぞれの事情がありますが、ここではエンジくんの進め方というか、取り組みを紹介します。中小企業で働く人が集まらないという事業者には大いに参考になるはずです。事業所にはそれぞれ事情があるので、エンジくんの方法がそのまま通用するとは思いません。それぞれが工夫しながら生かしてくだされば、いいのです。


説明を簡略にするため3点にまとめます。 1、働くつもりの雰囲気がわかったら、その場で上司に連絡を取り面接の予定をします。 これができるのは、どの現場に働く欠員があり(欠員の予定を含む)、その要員として募集を考えているからです。働く現場は20か所あり、欠員があるところ、誰かが辞めそうなことを把握しているのです。この情報把握はかなり重要な要件です。 そこまですすめた人員募集なので、会社面接にエンジくんが同席するのは不自然ではないのです。 もちろんこれは制度化されているのではなさそうです。 2、この会社の面接の前なのか後なのかも決まっていないようですが、働く現場の下見見学を一緒にします。「ここで働くことになる」と下見をし、一緒に働く人に紹介し、仕事をする環境や様子を実際に見てもらうのです。 これも制度化しているわけではなさそうですが、エンジくんは現場を見て回るのが仕事の一部になっていますし、これらの現場で働く人の上司にあたるわけです。 3、仕事に就いた後、エンジくんはこれらの現場を見て回ります。現場は20か所ありますから全部を回れるわけではありません。しかし、商業施設ですから休日のないところもあり、エンジくんは自分の休日をつかって働き始めた人の様子を見ていく活動もしています。

この3点を挙げましたが、彼に感覚ではそういうフォローが必要であると感じて実行しているのです。 これらはすべて制度化されたものではありません。というよりもエンジくんの社内での職務にこのような社員募集があるかどうかも必ずしも明確ではない節があります。しかし彼の活動は会社にとっても有益であり、はじめのうちの黙認から少しずつ期待に進んでいるのではないかとさえ考えられます。

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