ゲストハウス
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吉川さんは自身の暮らしぶりを本にまとめて出版するなど、これまでの経験を周知しており「固定観念にとらわれないライフスタイルを発信していきたい」と話している。<br> | 吉川さんは自身の暮らしぶりを本にまとめて出版するなど、これまでの経験を周知しており「固定観念にとらわれないライフスタイルを発信していきたい」と話している。<br> | ||
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2020年5月12日 (火) 14:31時点における版
ゲストハウス
所在地 | 石川県金沢市 |
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TEL | |
FAX |
必要最小限に絞った所持品を広げる吉川さん=市内
「家なし生活」じわり拡大 金沢市内転々、1年で7人に ゲストハウス急増背景
特定の居住地がなく、宿を転々として暮らすスタイルが金沢市内でじわり広がっている。
昨年10月に「家なし生活」を始めた吉川佳佑さん(26)によると、この1年で新たに6人が同様の形で金沢で過ごしている。
背景には格安で宿泊できるゲストハウスが増えたことがあるとみられ、余計な物を持たずに、さまざまな宿泊者が集まる場所で交流を広げることに価値を見いだす若者が増え始めている。
吉川さんは金沢で生まれ育ち、金大卒業後、私立高校に勤務している。
一人暮らしのアパートで増えすぎた本や服を片付けていたとき、自分を表現するのに物に頼っていると実感したという。
必要な物を厳選するうちに「家すら持たない暮らし」を思い付いた。
市内に実家はあるものの、吉川さんが住まい代わりにしたのはゲストハウスだ。
市内のゲストハウスなど簡易宿所の数は新幹線開業時に23軒だったが、今年8月末時点では209軒にまで大幅に増えた。
吉川さんが持ち歩いているのはリュックサック一つ。
パソコンやスマートフォン、パスポートなどに加え、洋服や下着など必要最小限の物だけ入れて、これまで市内の30軒ほどのゲストハウスに泊まってきた。
1泊で宿を替えるときもあれば、3カ月程度の「長期滞在」をする場合もある。
宿泊先では外国人と接する機会も多く、いろんな職業の人と話すことで、生徒に進路選択の助言もしやすくなったそうだ。
吉川さんによると、市内で同じようにゲストハウスを拠点としている人が少なくともほかに6人いる。
会社員から学生まで職種はバラバラだが、全員が20代で独身。
「住民票は実家に置き、郵便物は職場で受け取れば、そう不便を感じることはない。いろんな場所や価値観を知ることがこの生活の最大のメリット」だという。
ゲストハウスなどを経営する林俊伍さん(32)は「宿泊者同士のつながりができ、金沢好きが増えるとうれしい」と歓迎する。
吉川さんは自身の暮らしぶりを本にまとめて出版するなど、これまでの経験を周知しており「固定観念にとらわれないライフスタイルを発信していきたい」と話している。
〔2019/10/09 北國新聞〕